マルナカ@飯田橋 「チャーシューメン」

まるなか@飯田橋・街角 東京都心には、時代から取り残されたような古い街角が、意外な場所に残っていることがあります。飯田橋駅からすぐ近くの新小川町も、そのひとつ。もはや地方都市でしか見られないような古い店構えのパン屋さん、化粧品屋さん、とんかつ屋さん……そして、色濃く「昭和」を残す店「マルナカ」も、そんな一画にあります(23日訪店)。

まるなか@飯田橋・店構え

 店内は、柱もカウンターも、年季の入った深い色の木彫で、壁のシックイの色合いも、「時代」を感じさせます。よくワザと内装を「昭和」チックにした店がありますが、「本物」には絶対にかなわない、この店を訪れれば分かります。

まるなか@飯田橋・品書き 壁の品書きも実に潔く、基本は「中華そば」のみで、トッピングに「チャーシュー」か「こんぶ」(震災の影響で提供中止)があるのみ。もっとも、時代の流れか「もりそば」が追加され、季節によっては「冷やし中華」も出すようです。注文は「チャーシューメン」(750円)、丼は約6分で到着。

マルナカ@飯田橋・チャーシューメン

 東京という街は不思議なところで、全国のラーメンが食べられるのに、「東京ラーメン」を食べさせる店は実に少ない。そういう店があったとしても、全国から様々な味覚の持ち主が集まって住まい、流行り廃りに流される中で、古いスタイルは維持できないのでしょう。ずっと同じ街に住む人々が、昔のライフスタイルを頑なに守り続ける、そんな古くからのコミュニティーの中でのみ、「東京ラーメン」は脈々と受け継がれています。

 スープは鶏ガラ、昆布主体で、スッキリとした旨み。醤油ダレは濃すぎず薄すぎず、飲むほどにフワッと鼻腔を満たす鶏の香りが、ウットリするほど愛おしい。麺は多少太めの中太ストレート、東京ラーメンというと縮れ麺という印象がありますが、ストレート麺も結構多い。ちょっと柔らかめのゆで加減で中加水のソフトな食感、多少スープを吸いながら、フックラとした甘みが上手く引き立ちます。

 具材は、チャーシュー、メンマ、海苔にネギ。メンマは、これぞシナチクといったシャッキリとした歯応え、分厚く切り分けたチャーシューは5枚ほど、シッカリと味をしませ敢えてパッサリと仕上げており、スープ・麺といっしょに噛み込むほど、旨みがジワジワと口腔を満たします……まさに、至福のひと時。

まるなか@飯田橋・「中華そば専門店」
 この店は、私の憧れの一つ。しかし、敢えて頻繁には訪れないようにしています。なぜならこの味は、この街のコミュニティーによって守られているものだから。「お得意様」の期待にどこまでも応えるのが、日本の商売では古くからの基本。それを忠実に守り切る日本人の「真面目さ」が、地元の期待に応える「奇跡の味」を守っているのです。そんな「生態系」に育まれた貴重な味ですから、私のような外部からの「観察者」は、ごくたまにオコボレにあずかる程度に「節度」を持つべきかと……来年、店の暖簾が白く眩しく陽光を照り返すころ、「昭和の街」にまた来ます。

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AFURI@原宿 「冷やしゆず塩麺」

 台風一過、猛烈な日差しが舞い戻ってきた月曜日(25日)、新宿方面の用事が手間取り、時計を見ればすでにお昼時。行列を避けつつ話題の一杯を……などと難題に頭をひねり、原宿「AFURI」へ。
AFURI@原宿・店舗
AFURI@原宿・立て看板 この店では、レギュラーの「」や冬限定の「味噌」なんかをいただいてきましたが、夏限定は今回初めて。店前には「氷の彫刻」をインスパイヤ(?)したのか、ビニールをかぶせた路上看板。最初は意味が分からず、「台風対策」なのかと思いました(実はそうだったりして)。
AFURI@原宿・券売機
 券売機は入口左奥、涼しげなポップに目をやりながら、「冷やしゆず塩麺」(850円)を、ポチッとな。それにしても店内は盛況、最後の空席になんとか滑り込みました……2ロット見送りで、丼は約8分で到着。

AFURI@原宿・冷やし

 では、スープを一口……昆布・煮干主体と思われる魚介系。その旨みを、常温よりやや冷たい程度という温度管理で見事にキープ、さらに柚子の香りがフワッと鼻腔に広がります。このスープが、冷水でシメられた麺で冷えていくのに呼応して、徐々に混ざり込む「柚子のジュレ」。これが何とも「鮮烈」な酸味で、柑橘系のフルーティーな風味とともに、実に涼しげな「風情」を、スープに加えていきます……この「味変」と「温度変」の合わせ技、夏の「京菓子」のような繊細なワザで、「日本の夏」を感じますなぁ……

 麺は、細麺ストレート。「冷やし」で細麺を使う一品では、往々にして固すぎたり柔らかすぎたりするものですが……この麺の仕上げは実に見事。おそらくスープ温度を考慮して、紙一重柔らかめにゆで上げ、シメてドンピシャという設定。いたずらにダマにならず、それでいて微妙に残した麺のクセがドップリとスープを持ち上げて、これ以上でもコレ以下でもイケない、絶妙の仕上がりです。もちろん食感・味はAFURIならでは。

 具材は、チャーシュー、メンマ、味玉半個に、白髪ネギと水菜。まずこのメンマですが、冷えた状態でシャクシャクと小気味よい食感、さらに噛むうち口の中で温まり、フワッと濃い風味があふれ出て、なんとも魅力的な存在感。チャーシューは例によって炙って肉汁タップリですが、ギリギリの線でシャープなスープと「接触」をさけ、清廉な柚子の風味のなかで、豊潤なコクがひときわ「冴え」ます……

AFURI@原宿・卓上 味を「混ざり合わせる」ことなく、丹念に「重ね合わせ」て到達した、ひとつの「極み」。ゆず塩の透明感、柚子ジュレの鮮烈なキレ、これらに麺のソリッドな小麦の風味が重なって、さらにメンマ、チャーシューと主役が次々と勢いよく躍り出る。一つ一つの味わいが、透き通った「歌声」のように重なり合い、まるで「アカペラ」のように清々しく繰り広げる、「清涼」なる味の世界。この夏、いくつか限定を食べましたが、今のところ「暫定王位」を差し上げられると思います。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:オッサン
仕事:新橋系サラリーマン
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週4杯、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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