2013/02/23
五ノ神製作所@新宿南口 「海老トマトつけ麺」
休日出社翌日の憂鬱な月曜日、疲れもあってヘルシーな一品を求めて、某店をめざしましたが……例によって、まさかの臨休。移動時間をにらみながらターミナル駅近くで代替店を探すことになり、結局決して「ヘルシー」とはいえない新宿南口「五ノ神製作所」に辿り着いてしまうという、いつものパターン。
なにか限定でもないかと券売機を見るも、いつものレギュラーメニューのみ。であれば、一番のお気に入り「海老トマトつけ麺」(850円)に限りますなぁ……例によって小盛り指定にして味玉をつけていただきました。丼は約8分で到着。
以前は、スープを手鍋で沸騰させてしまったような泡が浮いていましたが、今回は実に美しいスープ表面。とりあえず、一口……いやぁ、デビューしたときより、さらに美味くなっているかも。ちょっとエグミの領域に入りつつあるほど濃厚なエビ、とっくにエグミの領域に入っている濃厚な動物系、これらをホールトマトの爽やかで優しい酸味が包み込んで、エグミを消してコクだけを浮き上がらせています。さらにトマトの旨味が動物系の旨味とシナジーして……前回より味のフォーカスがさらに絞られて、雑味が視界に入らない分、食材のバランス感がダイレクトに伝わってくる気がします。
麺は、全粒粉的な麺肌の色が印象的な、太麺ストレート。ゆで加減も改良されているのか、前回食した時よりも、麺肌のシットリ・フルッとした口あたりが、さらに向上している模様。ちょっと朴訥とした独特の甘みも健在です。
この麺にチョチョイとバジルソースを絡め、さらにつけ汁にくぐらせてズバァ~~ッとイキますと……コク・酸味・旨味を完璧に兼ね備えたつけ汁で、敢えて抑えてあった甘味・薬味が麺・バジルで補完されて、ジグソーパズルの最後のワンピースがパチンとハマったようなエクスタシー。バゲットも以前よりはチーズ風味が弱まって、麺同様シンプルに甘味を楽しめます。
とかく日本人は、製品・サービスの品質を向上させる「持続的イノベーション」は得意でも(例えば製造現場のカイゼン活動など)、価値観の転換をもたらす「破壊的イノベーション」は苦手とされてきました。その意味では、和風でもイタリアンでもない「破壊的イノベーション」を達成しながら、その後も味・食感において「持続的イノベーション」が継続されているという、恐るべき一品。その後、他店でも類似のメニューをまれに見かけますが、まずは追従不可能なクォリティでしょう。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking