きたかた食堂@新橋・汐留 「蔵出し醤油らーめん(すっきり)」

きたかた食堂@新橋・20160530・交差点
 タチの悪い風邪に悩まされた一週間、精力補給のためちょいとカロリーを多めに摂取してきましたが……微熱も気にならない程度となって、そろそろ平常モードに。スッキリとしたラーメンが食べたくて、「きたかた食堂」を再訪。
きたかた食堂@新橋・20160530・店舗
きたかた食堂@新橋・20160530・券売機
 前回は「蔵出し味噌らーめん」を「まったり」(背脂入り)でいただきましたが、稲荷町のお店でも3年前に醤油を背脂入りで食べており、この店の「すっきり」をまだ食べたことがないことに気付きました。病み上がりに喜多方ラーメンなんてのもオツなもの、「蔵出し醤油らーめん(すっきり)」(650円)を、ポチッとな。
きたかた食堂@新橋・20160530・醤油すっきりきたかた食堂@新橋・20160530・スープ
 では、スープを一口……おぉ~~、どこか「白河」チックですが、コイツは美味い。稲荷町は、たしか鶏強めだったと記憶していますが、コイツはガツンと豚骨フレーバー、そのブッキラ棒さがどこか田舎臭さを感じさせて、いい雰囲気だしてます。醤油は喜多方の老舗「金忠」の一品を使用しており、さりげなくコクとキレを加える程度のきかせ方。醤油のタッチは喜多方風ですが、このワイルドな動物系は、なんとなく「白河」的なものを感じさせますな……少しだけ、大井町「吉兆」を彷彿としたり。
きたかた食堂@新橋・20160530・麺
 麺は平打ち太い縮れの、いわゆる喜多方麺。こちらは多加水とはいっても、白河系(42~47%)よりは多少加水率を抑えてあり(40%)、喜多方麺としては標準的。ピロピロ・モチモチとした口当たり・歯応えと、スッキリとしながら深みのある甘味を両立しています。特に、醤油の加減が絶妙で、麺の甘味をググッと絞り出してくるような感じ……いやぁ、このバランスは見事。
きたかた食堂@新橋・20160530・具材
 具材は、チャーシュー、メンマに、薬味のネギ。味噌はチャーシュー2枚にサイコロチャーシューという構成でしたが、コチラはバラ肉チャーシューが3枚入り。このプルプルに仕上がった脂身から、ジュワァ~と肉汁が噴出し、豚骨臭いワイルドなスープと混じりあって……ますます、この田舎臭さがタマリません。適度に辛いネギが加える薬味、アッサリとした味付けが潔いメンマも文句なし。

きたかた食堂@新橋・20160530・お花
 豚骨フレーバーが醸す田舎臭さが、思わず郷愁を誘う一杯。まだ新社会人だったころ、下宿の大家のご主人が喜多方出身で、数カ月に一度日曜日に、ラーメンをふるまって下さいました。喜多方ラーメンは季節によって味が違い、冬は脂多め醤油強めで、温かくなるとそれらを少しずつ控えて、柔らかな味に仕上げておられましたが……当時いただいた「春の味」に、なんとなく近いような。あれはもう、30年も前のことか……思えば遠くに来たもんだ。

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鬼そば 藤谷@渋谷 「鬼塩ラーメン」

藤谷@渋谷・20160528・ラーメンビル
 仕事の関係で昼飯を食べそこね、そのまま次の現場に移動すべく、センター街から渋谷駅に向かいますが……やっぱ、一杯引っかけよう。ちょうど、いわゆる「ラーメンビル」の前を通りがかりましたので、見物がてら階段を上りますと、2階の「味源熊祭」は外国人客で超満員、どうやらインバウンド・マーケティングに成功の模様。3階の新店「天辛」をのぞいた後、そのまま5階まで上がろうとしますと、なんと階段がベニヤ板で封鎖されております。仕方なく1階まで降り、エレベーターで5階「鬼そば 藤谷」へ。
藤谷@渋谷・20160528・店舗
藤谷@渋谷・20160528・メニュー
 芸人だったご主人が、あろうことかあの「ラーメンの鬼」佐野実氏に弟子入りし、その後コンテストで優勝をかっさらって、華々しくオープン(12年)させたお店です。メディアにも多く取り上げられ、しかもセンター街のド真ん中、とても私のような行列嫌いが近寄れるようなお店ではありませんでしたが……オープンから4年、しかもこの日はランチにしては遅い時間だったためか、8割ほどの客入り。まずは、筆頭メニューの「鬼塩ラーメン」(800円)に、「味玉」(100円)つけて注文。
藤谷@渋谷・20160528・鬼塩藤谷@渋谷・20160528・スープ
 メニュー写真とはやや違う、少しゴチャついた丼景色。まずは、スープを一口……場所柄ゆえか客層ゆえか、結構「派手」な味わいですな。ベースは、スッキリとした鶏ガラで、これに貝系・節系を感じさせる魚介出汁が分厚くのる構成。両者の旨味がシナジーしたところに、かなり強めに塩ダレをきかせたために塩がのりすぎ、鶏・魚介の風味を弱めています。さらに、揚げネギの甘味が結構うるさく、塩味・甘味の「雑踏」のなかから、柚子が不思議な存在感を発揮するという……「総花的」ではありますが、どこか焦点が定まっていない印象。
藤谷@渋谷・20160528・麺
 麺は、やや細めの中太ストレート。素材や加水率には、いわゆる「佐野流」が強く感じられますが、かなりカタめのゆで上がりで、しなやかさ重視の「佐野流」とは違う印象。しかし、透明感がありながら力強い甘みは実に見事、スープの吸い&持ち上げも絶妙で、このあたりはさすが「佐野流」とうならせます。
藤谷@渋谷・20160528・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、タケノコ、水菜・柚子にネギ、そして追加の味玉。チャーシューはかつて鶏だったはずですが、この日は平凡なバラロール。それに、穂先メンマがウリのはずで、メニュー写真では2、3本入っていますが、入っているのはフツーのタケノコ。藤谷@渋谷・20160528・味玉

 味玉はご覧のような仕上がりで、黄身より白身を味付けるアプローチは面白いとしても……ピュア感重視の「鬼塩」スープなら、黄身は敢えて固ゆでにすべきじゃないかしら。

藤谷@渋谷・20160528・寄書
 各方面から激賞されたオープン時の味、それがすっかり「渋谷」的なカラーに染まってしまったような、そんな印象。しかし、ラーメンとは街が育てるもの、客が望めば自ずから変化せざるを得ない存在で、そういった意味では、まさに今の「渋谷」を映す「鏡」のような味にも思えたり……あの佐野実氏が、キャップかぶってスケボーで、センター街を駆け抜けていくような……そんな不思議な光景が、思い浮かんだ一杯でした。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:オッサン
仕事:新橋系サラリーマン
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週4杯、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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