四条富小路 麺屋虎杖@有楽町 「きのこカレー担々麺」

虎杖@有楽町・20170323・地下フロア
 交通会館の地下に築地「虎杖(いたどり)」が店を出したとか。有楽町でも人通りが少ない「穴場」的なロケーションであること、かの名店「ひょっとこ」があるフロアであることから、出店には相当な度胸が要りますな……結構な自信作を出すとみて、さっそく訪店。
虎杖@有楽町・20170323・店舗
虎杖@有楽町・20170323・メニュー
 築地を中心に海鮮料理・海鮮丼などを提供している「虎杖」グループ、もともとカレーうどんも人気でした。それが2007年頃から、築地「南店」で柚子塩のラーメンを出したり、その後「裏店」でカレーつけ麺を出したりしていましたが、その流れは築地ではとだえ、京都四条に出した店でカレーつけ麺を提供していた模様。そして、満を持して(?)有楽町に3月カレー系のお店を出店。麺メニューは「カレー担々麺」一本で、あとはそのバリエーション。デフォのメニュー写真がチョイと寂しく、ヘルシー系のトッピングが追加されたものということで、「きのこカレー担々麺」(850円)をチョイス(料金後払い制)。夜は酒・つまみメニューも豊富。
虎杖@有楽町・20170323・キノコカレー担々虎杖@有楽町・20170323・スープ
 まずは、スープを一口……うわぁ、これは約10年前から格段の進化。クセのない芝麻醤を濃いめに使い、これにクセのないカレーが見事に融合。細かな油滴となってスープに馴染む辣油と、カレー本来のスパイシーな風味が、コクに重みのある「融合体」の表面を適度にケバ立て、「浮揚感」を与えています。実に分かりやすい味の構成で、コイツは美味い。約10年前、インド風のクセのあるカレーを生クリームでまとめながら、それをなぜか柚子胡椒でスパイクさせるという、難解なアプローチだったカレーつけ麺とは、見違えるよう。
虎杖@有楽町・20170323・麺
 麺は中細ストレートで、加水率はやや高め、そして麺量は120g程度でやや少なめ。挽肉のコクも混じると、スープはかなり濃厚に感じられますが、それをスッキリとした甘さの多加水麺で受け流そうというアプローチ。スープも麺も、敢えてキャラを立てずに、一体感を重視するやり方ですな……個性テンコ盛りだったかつての「虎杖」とは、見違えるよう。
虎杖@有楽町・20170323・具材
 具材は、肉味噌に青梗菜、キノコにネギと、糸唐辛子。肉味噌がスープの濃厚感をグイグイ深めようとするのに対し、キノコのフンワリした味わいがそれを引き留めようとする、予想通りの見事なバランス。ちゃんと青梗菜をのせてくれるあたりも、代用の青菜やネギでゴマカすのが昨今の風潮ですので、ありがたや、ありがたや。

虎杖@有楽町・20170323・卓上
 どうしてもカレーはヘビーな印象を与えがちですので、同じくヘビーな印象の芝麻醤と合わせることは、ありそうでないのが業界の流れ。それを見事に結実させたあたりが、カレーうどんを振り出しに、長年カレー系で研鑽を積んできた、「虎杖」の真骨頂といえましょう。やや量が少なめですが、もともと交通会館の地下は私のようなオジさんのパラダイスですので、これはこれで問題なし。いい店ができましたな……これで「ひょっとこ」の行列も、少しは短くなってくれると良いのですが。

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麺家 黒@目黒 「ラーメン」

黒@目黒・20170321・商店街
 春一番が吹き荒れた1日、仕事の方も荒れ気味で、結構疲れ切ってしまった金曜夜。心穏やかに週末を迎えるために、例によって目黒名店巡りと参りますか……宿題になっていた権之助坂「黒」へ。
黒@目黒・20170321・店舗
黒@目黒・20170321・サイン
 以前は、芸能人がよく訪れる店として有名でしたが、ま、そういう店はラヲタ的にはアレな場合が多く、名店巡りでも後回しになっておりました。噂通り、店内には芸能人の色紙がビッシリ。黒@目黒・20170321・券売機

 メニューは、「ラーメン」とそのバリエーションがメインで、あとは「中辛うま辛ラーメン」や「煮干し節系豚骨ラーメン」といったラインナップ。「どか盛り野菜」(100円)による二郎系チックな変身が名物と聞いてはおりますが、まずは基本の「ラーメン 並」(650円)を、好み指定すべてフツーでお願いしました。芸能人ご用達の店にしては、全般的に良心的なプライシングですな。
黒@目黒・20170321・ラーメン黒@目黒・20170321・スープ
 家系なのにネギが散る、やや個性的な丼景色。まずは、スープを一口……なるほど、「スマート」な美味さ。かなり炊き込んで、乳化を進めたマイルドな豚骨、しかし髄や豚頭といった「荒くれ」要素は排除して、ひたすら豚骨の旨味を抽出する方向に特化しており、コクやキレはかなり円やか。豚骨専門店ならともかく、家系店でこうした「旨味重視」のバランスをとることは、結構珍しい。
黒@目黒・20170321・麺
 麺は家系にしてはかなり細めで、一般的な中太程度。フツー指定ではかなり柔らかめのゆで加減ですが、「マイルド&リッチ」的なスープには、断然このヤワメの方が合いますな。麺から湧き出るフンワリとした甘みが、スープの旨味と溶け合う感じ。
黒@目黒・20170321・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、ホウレン草、海苔3枚という「家系標準装備」に加えて、ネギが入るところが少し独特。肩ロース・チャーシューは最近見ないタイプで、かつて「コンビーフ系」と呼ばれたタイプ。まんべんなく味付けて濃淡がなく、食感が多少「コンビーフ」に似通う部分があって、結構賛否あるため絶滅危惧種。

黒@目黒・20170321・ポップ
 たしかに、いかにも芸能人が好みそうな、クセや下卑たところのない、家系にしてはスマートな味わい。この方向性を、万人向けにさらに突き詰め、マスプロ可能な製法に落とし込むと、現在都心部で異常増殖中の「なんちゃって家系」につながるような気もします……日本の寿司が、海外で熱帯系フルーツやタコスなんかと合体し、現地の番人の方に愛され一般名詞化するように、横浜の家系も、東京の上流から庶民まで様々な階層の方々に受け入れられるよう変化するうち、それが東京では一般名詞化するのでしょう。なんか寂しいような、それでよいような……複雑な気分。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:オッサン
仕事:新橋系サラリーマン
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週4杯、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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