ろく月@浅草橋 「濃厚豚骨味噌」(夜限定)

ろく月@浅草橋・20141120・路地
 先週末、このお店で「たまごらーめん」をいただきまして、細部までキッチリ詰められた、見事な出来栄えに感動。その際、夜限定に「濃厚豚骨味噌」があることに気付いていましたが、店の「緻密」なイメージと「濃厚」というイメージが重なり合わず、それゆえますます興味がわきました。さっそく一週後に再訪。
ろく月@浅草橋・20141120・店舗
ろく月@浅草橋・20141120・券売機
 夜限定は「まぜそば」と「濃厚豚骨味噌」(800円)の2種類。先週訪店した際も「まぜそば」を複数の人が注文しておられましたが、やはり人気のようでご覧のように売り切れ。お目当てのボタンを押して食券を渡しますと、「(このメニューは)替玉できませんが、中盛りか大盛りになさいますか」とのことでしたが、もちろん並のままでOK。中華鍋で野菜類を炒め、そこに豚骨スープを投入し馴染ませてから、さらに味噌ダレを溶かし込んで馴染ませるという、札幌流の製法です。
ろく月@浅草橋・20141120・濃厚豚骨味噌
ろく月@浅草橋・20141120・スープ
 な、なんと、巨大な焼きトマトが添えられるという、全く予想外の丼姿。スープは粘度が高く、ドロドロの状態ですが、まずは一口……おぉ、ドッシリとはしていますが重くはなく、密度は高いが濃くはないという、こちらも見かけとは裏腹のお味。豚骨は、「らーめん」同様深く炊き込みシッカリ乳化させて、重厚かつスムーズに仕上げた一品。その硬派なコクが、野菜の旨味と溶け合って優しい表情となり、味噌ダレも白主体にブレンドしてあるのかコクがたおやかで、味わい豊か。これだけ濃いのに脂っぽさを感じさせない、「ろく月」らしいスマートな仕上がり。
ろく月@浅草橋・20141120・麺
 麺は中太ストレートで、加水率高めのプリプリした食感、おそらく「らーめん」とは違う麺を使っていますな。「らーめん」では小麦の風味が豊かな麺でしたが、こちらは一転、スッキリした味わいに仕上げてあり、濃厚スープとのコントラストを考えた見事なチョイス。
ろく月@浅草橋・20141120・トマト 具材は、焼きトマトにニンジンなど炒め野菜、挽肉にネギが二種と、糸唐辛子がパラリ。なんといっても注目は焼きトマトですが、一口食べるだけで、膝を打つほど「存在意義」が腑に落ちます。トマトは完熟するにつれグルタミン酸が急増しますが、コイツが動物系のイノシン酸とシナジーするのはイタリアンと同じ理屈。さらに甘みが炒め野菜の甘みと呼応して、酸味が放蕩になりがちな濃厚スープの味わいをシッカリ引き締め、まさにこれしかないという「一手」ですな……ろく月@浅草橋・20141120・昆布酢

 丼と一緒に「昆布酢」が供されますが、コイツも要するにグルタミン酸と酸味からなる調味料で、トマトを補強するにはこれしかないという「一手」。まるで詰将棋の模範解答のようで、こういう見事な「職人技」を楽しめるのが、「ろく月」の醍醐味ですな。

ろく月@浅草橋・20141120・卓上 前回、「らーめん」の緻密な構成を小津安二郎の作品に例えばましたが……今回は、「悪魔のように細心」にして「天使のように大胆」な、黒澤明作品のような一杯。緻密さとダイナミズムの融合に心を奪われ、静と動のコントラストに息をのむ、黒澤作品のあの魅力が、この一杯にもありますな……私は黒澤ファンなので敢えて拘りますが、同じ黒澤作品でも静と動のバランスがかなり異なる中で、この一杯は「赤ひげ」のような、重厚感もたたえた円熟した完成度。いやぁ、この店はイイ、通いたいなぁ……ご主人、銀座か新橋に引っ越しません?

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 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:オッサン
仕事:新橋系サラリーマン
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週4杯、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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