fc2ブログ

中華 獅子林@人形町 「獅子林ちゃんぽん」

獅子林@人形町・20231007・交差点
 やや日差しが強いものの、気温的には急激に秋に突入した今日この頃。つい10日前のうだるような暑さがウソのようですな……この夏、人形町交差点にできた都市型商業設備「エムズクロス人形町」(地上10階 写真右の黒いビル)の、1~5階が飲食ゾーン「ハシゴ楼」になり18店舗オープン、その中にちゃんぽんの名店が入ったとの情報で、遅ればせながら訪店。
獅子林@人形町・20231007・店舗
獅子林@人形町・20231007・ハシゴ楼
 7月オープンのこの「獅子林」(シシリン)、本店は1989年神戸で創業、神戸に2店舗、大阪・梅田に1店舗を出店し、今年神戸市の「神戸名店百選」にも選ばれたとか。ちなみにこの「ハシゴ楼」、「ハシゴ酒×楼閣」がコンセプトだそうで、店舗を回遊しながらハシゴ酒を楽しめるよう、中華、イタリアン、フレンチ、ベトナム料理から寿司・おでんまでちょいとつまみたいお店が満載。これはラーメン抜きの飲み目的で、何度か来てみたいところですな。
獅子林@人形町・20231007・メニュー
 (写真ピンボケでご容赦)メニューはちゃんぽんが「獅子林」「麻辣」「焼き」の3種類、皿うどんがちゃんぽん麺の「獅子林」と、おなじみ炸麺の「ぱりぱり」の2種類。ここはまず、筆頭の「獅子林ちゃんぽん」(900円)で。「ハシゴ楼」の店舗はすべてオール・キャッシュレス、オーダーも着席時に提示されるQRコードでLINE認証ののち、スマホでメニューを選んで注文します。
獅子林@人形町・20231007・ちゃんぽん獅子林@人形町・20231007・スープ
 本店とも梅田店とも違う、和風のすずしげな丼が、長崎ちゃんぽんとの対比で印象的。まずは、スープをひと口……おぉ、なんともシンプル&マイルドな味造り。長崎ちゃんぽんの基本通り、深く乳化させた豚骨がベースですが、塩味・旨味などふくめ調味をギリギリ最低限まで抑えており、中華鍋で炒めた野菜や海鮮系具材の旨味も、ごくわずかにジンワリ効かす程度。逆に言えば、装飾を排したストレートの乳化豚骨をシンプルに主張して、そのソフトでマイルドな味わいに浸ってもらう、そんなアプローチですな。
獅子林@人形町・20231007・麺
 麺は、かなり太めの丸麺ストレートで、九州から直送したという純正のちゃんぽん麺。きちんと灰汁(唐あく)をつなぎに使ったと思われる、長崎ちゃんぽん麺特有のサクッとした端切れと力強いコシ、こういう本物を使うお店は、実は結構希少だったり。ちゃんぽん麺独特のスッキリした甘み、コイツが装飾を排したシンプルな豚骨スープとごく自然に馴染んで、ソフト&マイルドなスタイルに、さらに「ナチュラル」なタッチが加わる感じ。
獅子林@人形町・20231007・具材獅子林@人形町・20231007・具材と麺
 具材は、モヤシ・ニンジン・キャベツ・タマネギといった野菜類に、イカ・エビ・かまぼこといった海鮮類、それに豚肉もそこそこ入っています。ちょっと驚いたのは海鮮類のフレッシュ感で、特にエビのプリプリ感と濃厚な風味は特筆モノ。こうした海鮮系の旨味が、もっとスープに浸み出せば、さらによくなる気もしますが……そのためには、炒め中の中華鍋にスープを入れて馴染ませる必要がありますが、それをやると野菜のシャキシャキ感が失われるという、ちゃんぽん的な「ジレンマ」。かといって、化調に頼ることもなく、野菜の食感を優先させる勇気ある仕上がり、ある意味潔くもありますな。

獅子林@人形町・20231007・キャッシュレス
 ちゃんぽんは、中華麺的な麺で妥協すると甘みが突出しすぎ、海鮮といっても薩摩揚げやかまぼこからはさほど旨味も出ず、だからといって豚骨スープに化調を加えると、長崎特有の「素朴」感が失われるという、実は「ジレンマ」だらけのかなり難しい料理。ただ、難しいと思うのは、全てを求めるが故の悩みとも言え……麺のクォリティだけは動かさず、あとは「シンプル&マイルド」でよいという割り切り(=コンセプト)が、食べ手に爽快感を与える一杯。いつかマジでハシゴ酒をキメに来て、最後シメにいただきたいと思った、ソフトで優しい一杯でした。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



銀座らぁ麺 しら石@新橋 「炭火焼鯵煮干そば」

しら石@新橋・20231016・八丁目
 連日の猛暑日・真夏日が、9月下旬にもなってようやく途切れ、久々に完全地上仕様の週末ウォーク。銀座8丁目の新店「しら石」で腹ごしらえして、敢えて銀座ど真ん中を大手町方向に向かうことに。
しら石@新橋・20231016・店舗
しら石@新橋・20231016・券売機
 8月オープンのこのお店、銀座で飲んだ酔客が新橋に向かう、その回廊ど真ん中への出店ですので、当然資本の力によるものですが、あの「はやし田」系の資本も入っているとか。メニューは「醤油らぁ麺」「炭火焼鰺煮干しそば」「昆布水つけ麺」の3系統。「醤油」はいわゆる鶏水系との事前情報、であれば「はやし田」のイメージと大きくかぶりますな。ここは2番手「炭火焼鰺煮干しそば」(980円)を、ポチッとな。
しら石@新橋・20231016・能書き
 少し驚いたのは提供時間で、私の場合で食券を渡してから配膳まで20分以上。いくつか原因があり、一つはロット処理で、ラーメン系は厨房一名で1ロット2杯、「昆布水つけ麺」は1ロット1杯でしかも二人(全員)がかり、私の注文分はこれら全てを待っての調理開始でしたが、さらに先客がいれば当然それ以上だったかも。原因の二つ目はユニークな麺の処理。タイマーをセットしてゆで始めますが、タイマーが鳴る前に引き上げて、スープの中やタライの冷水の中でじっくり麺線を調整しますが、その工程が異様に長い。整えてはバラし、また整えるを繰り返す。その途中でタイマーが鳴り始めるという、独特の方法論で、私は初めて見る工程ですな。
しら石@新橋・20231016・醤油しら石@新橋・20231016・スープ
 なるほど、スープと麺線の対比の仕方や、潔い具材の見せ方など、そこはかとなく「はやし田」系の雰囲気が漂う丼景色。まずは、スープをひと口……焼鯵煮干しを使って、この仕上がりはおそるべき技術。能書きによれば、旬の煮干しと昆布や椎茸で出汁をとり、最後に焼鰺煮干しを入れて仕上げたとのことですが……鰺自体が非常に味の強い魚だということはご存じだと思いますが、鰺を煮干しにすると風味や旨味が濃縮され、さらに焼きを入れるとクセまで強調されるため、「焼鰺煮干し」というのは非常に扱いづらい食材です。その強力で独特の風味と旨味を中心に据えながら、それを昆布や椎茸で上手く旨味の「裾野」を形成しながら、鶏の風味もする香味油とカエシのコクで、全体をまとめ上げるという……非常に高度な技術の結晶。
しら石@新橋・20231016・麺
 麺は菅野製麺製で、やや太めの中太ストレート。能書きに「番手18」とあり、これは標準的(街中華的)な麺よりはやや太く、喜多方・佐野よりは微妙に細くて白河並みということですが……こんな数字を能書きに書くのもどうかと。いずれにしても、関東から北部の動物系スープに合う麺の太さで、セオリ的には魚介系スープならもう少し細めとなるわけですが……そうか、それでゆで時間前に麺上げし、丼のスープの中で時間をかけてかき混ぜて、馴染ませていたわけですな。確かに、麺にスープがよく馴染んでおり、一方では歯ごたえやコシ、ノド越しもシッカリしていて、コイツはなかなかの食べ心地。
しら石@新橋・20231016・具材しら石@新橋・20231016・チャーシュー
しら石@新橋・20231016・メンマ
 具材は、チャーシューにメンマ、ナルト、そして薬味に三つ葉と少量の刻み玉ネギ。チャーシューは低温調理の「レア豚ロース」、あえて脂肪分の少ない部位を使い、低温調理ならではの肉本来の旨味・風味と、肉に浸みた味わいを、派手さを排した淡泊な仕上がりにまとめており、コイツは秀逸。シッカリ醤油系で味付けた材木メンマや、竹炭を使ったナルトなど、資本系ならではのネオ・レトロ系な表現も面白く感じますが……薬味に何をさせるか、あまり考えられていないような気がする点は、ちょっと残念。これほどの完成度なら、きっと面白い役回りができると思いますが。

しら石@新橋・20231016・路上看板
 かつて職場が近くにあり、このあたりはホームグラウンドでしたが……銀座から新橋に至る酔客ゾンビの「回廊」沿いは、飲みのシメ提供店にとってはあまりにも効率が良すぎて、それゆえ新たな名店が生まれにくい場所でしたが……コロナを経て、ようやく「交代」が始まったのかも。提供時間の問題はありますが、この一杯もクォリティは超一流、しかもこのご時世、銀座でまだ1,000円以下で食べられますので、機会がありましたら是非。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

日本橋室町 焼豚 福の屋@三越前 「焼豚中華そば」

福の屋@三越前・20230813・コレド入り口
 沖縄付近で停滞している台風が、動き出したと思ったら九州縦断との進路予測、翌週に広島へ帰省する予定でしたが、こりゃキャンセルですな……土曜はもともと日本橋で土産物を買う予定でしたが、キャンセルに納得できず、一応ウィンドウショッピング。そのついでに、新店「焼豚 福の屋」で一杯ひっかけることにしました。
福の屋@三越前・20230813・店舗
福の屋@三越前・20230813・メニュー
 6月オープンのこのお店、コレド室町に入っていますが路面店形式で、建物の外から出入りするかたち。業界の某有名系列に関係があるとのネット情報、「福」の字が好きなあそこかしら。メニューは基本の「焼豚中華そば(醤油、塩)」と、あとはトッピングのバリエーション。ひとまず基本の「焼豚中華そば(醤油)」(1,380円)をオーダー。
福の屋@三越前・20230813・卓上
 オーダーが終わると、お茶を「桂花蜜烏龍」(烏龍茶)か「茉莉緑茶」(ジャスミンティー)から選ぶことができ(能書は下掲)、また煮豚バラの焼豚が1枚供されます。これがいずれも驚きのクォリティ。ジャスミンティーは飲んだ瞬間、硬質な「コク」が感じられ、思わずグラスに見入ってしまうほど。ジャスミンティーにコクを感じたのは、初体験かも。バラ肉焼豚は、脂身の部分と赤みの部分を均質に味付け、しかも柔らかく仕上げるという、実はできそうでできない高度な技。ラーメンを食べる前から、気分が高揚してきました。
福の屋@三越前・20230813・醤油福の屋@三越前・20230813・スープ
 おぉ、麺がほとんど見えないほどナミナミと注がれたスープ、焼豚の鮮烈なピンク色、なんとも「美麗」な丼景色。まずは、スープをひと口……これぞまさに「シンプル イズ ベスト」。ベースは鶏豚と思われますが、鶏油を使って風味としては鶏を強調。そして最大のポイントはこの醬油ダレで、甘みを抑えたシンプルな味わいですが、コイツをかなり濃く使って、いわゆる「タレで引っ張る」スタイル。リスペクトする先人が「白河に通じる」と評されていましたが、まさにその通り。
福の屋@三越前・20230813・麺
 麺は、中太ストレート。くどくない程度のもちもち感と、スムースなのど越し。中加水ゆえ後半に向けてスープを吸い、麺肌が醤油色に微妙に色づいて、微妙にザラつきのある麺肌が、スープを適度に持ち上げて、コイツを頬張り噛みしめますと……醬油濃いスープが麺の甘みを最大限に引き出して、いやぁこれぞまさしく「中華そば」。余計な装飾がない分、本質的な美味さがストレートに力強く伝わってきます。
福の屋@三越前・20230813・具材福の屋@三越前・20230813・焼豚
 具材は、焼豚2枚とメンマにほうれん草、それに海苔と薬味のネギ。焼豚はメニューに記載されている「釜焼焼豚ロース」と「釜焼焼豚モモ」で、いわゆる「吊るし焼き」によるものとおもわれますが、はっきりとスモーキーな風味がついており、「吊るし」時に燻製的な技術も使っているのでしょう。2枚とも、派手な味付けは避けて肉本来の旨味を引き出し、それを醤油濃いスープで引き立てようというアプローチで、いやもうハマりまくり。焼豚の製法なんかも、白河っぽさを感じますが、あえてナルトを載せないのは、精一杯のカモフラージュか。

福の屋@三越前・20230813・お茶メニュー
 スープや麺を、徹底的に「引き算」で仕上げてあるからこそ、焼豚やメンマ、お茶といった「足し算」の存在感がクッキリと引き立つ、実に見事な演出ですな。こんな極上クォリティのラーメンが、焼豚専門店の余技でできるわけもありません。私が予想するあの系列ならば「さもありなん」ですが……外したら恥ずかしいので、しばらくは様子見ということで。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

Homemade Ramen 麦苗室町@三越前 「醤油らあめん」

麦苗室町@三越前・20230806・コレド室町
 この週末は、子ども達は夏休み入りで梅雨明け初日。三越前から新日本橋あたりの地下道を少し歩こうと思っていましたが、人出が多くてすぐ断念。コレド室町の宿題店をのぞいてみることに。
麦苗室町@三越前・20230806・店舗
麦苗室町@三越前・20230806・能書き
 4月オープンのこのお店、お昼時とあってコレド室町の飲食店はどこも行列ができていましたが、「麦苗室町」は客入り6割程度。非常に意外に感じましたが、どうやら設備内のレストラン案内に料理写真ではなくロゴマークのみを掲示していること、大森「麦苗」といえばラヲタにとっては超有名ブランドですが、一般的な認知度はまだ低いことなどが影響している模様。
麦苗室町@三越前・20230806・メニュー
 メニューは「らあめん」と「つけめん」でいずれも醤油か塩。季節柄「つけめん」にググッと惹かれましたが、「麦苗」といえば「らあめん」ですし、私はまだ未食ですから、まずは「醤油らあめん」(税込1,210円)で。よほど美味いのか、先客からは「和え麺」(330円)の注文が続出しておりましたが、自己ルールではNGですので、グッと我慢。
麦苗室町@三越前・20230806・醤油麦苗室町@三越前・20230806・スープ
 淡めの醤油色を背景に鶏油の黄金色と、チャーシューと赤玉ねぎのピンク色が映える、なんとも美しい丼景色。では、スープをひと口……出ました、「引き算」を突き詰めることで、食材による「歪み」を排除するアプローチ。イリコと鶏を主体にしたシンプルな構成ですが、イリコの雑味やクセが取り払われて旨味と風味だけがピュアに抽出され、鶏からも特有のムワッとしたエグ味が取り払われて……まるで、抽象画のような、シンプルにして力強い表現。舌を全方位から包み込んで、ジンジンと沁み渡ってくるような美味さですな。
麦苗室町@三越前・20230806・麺
 そして、この自家製麺が凄い。一見、何の変哲もない中加水・中太ストレート麺、シッカリとしたコシの麺をジックリ噛み込めば……驚くほど豊かな、小麦の甘みと風味。コイツがスープの旨味をジンジンと吸って、両者一体となって舌の上に「これぞラーメン」という醍醐味を、思う存分ブチまけます。なるほど、これぞ店名「麦苗」が示す「境地」というわけですな。
麦苗室町@三越前・20230806・具材麦苗室町@三越前・20230806・チャーシュー
 具材はチャーシュー2種とメンマ・海苔、それに薬味はネギと赤玉ねぎ。チャーシューは、炙りを入れたバラ肉と、低温調理の肩ロース。麦と鶏とイリコが中心というシンプルな味空間ですので、焼きの入ったバラ肉が醸す「ムワッ」とした豚脂のクセと、低温調理ゆえのシンプルな豚肉の旨味が、実に効果的なアクセントを加えます。そして、これらチャーシューが加える効果の微妙な「やりすぎ感」を、赤玉ねぎとネギの薬味で抑えようという、見事なバランス感覚。いやぁ、実に非常に考え抜かれた「配役」ですな。

麦苗室町@三越前・20230806・写真
 和風ラーメンの美味さとは何か、その命題を哲学的なレベルまで突き詰めた、驚くべき一杯。その「追求」のひたむきさを、食べ手にピュアに伝えている背景は、この「水」なのかなと思われたり。能書きでは、水道水から塩素はもちろんミネラルやカルシウムまで取り去ったという「純水」を使っているとか。卓上のお水も「純水」だそうですが、雑味の一切ない、何ともクリアでピュアなお水ですな……最も美しい色は、純白を突き詰めたキャンバスにしか描けない、そんな突き詰め方が爽やかで素晴らしい、清々しい一杯でした。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

日本橋 らぁ麺 めだか堂@新日本橋・神田 「熟麹もろみ醤油のつけそば」

めだか堂@新日本橋・20230723・南口
 土曜昼時は、熱中症予報で「危険」となってしまい、実際猛烈な暑さと湿度。加えて少し降っては日が照って、繰り返し蒸し返すという……ウォーキングは諦めて、新日本橋の新店「めだか堂」へ(写真は神田駅南口、お店は新日本橋駅からとほぼ同距離)。
めだか堂@新日本橋・20230723・店舗
めだか堂@新日本橋・20230723・能書き
 6月オープンのこのお店、あの「支那そばや」プロデュース店で、PB食品開発の会社とのコラボで立ち上げたとか。「めだか」とは、こだわり抜いた麺と出汁とカエシの、それぞれ頭一字をとって名付けたそうです。特に、カエシに「もろみ」という、まだ発酵熟成中で醤油となる手前の素材を使っているところが特徴だとか。
めだか堂@新日本橋・20230723・メニュー
 メニューは「熟麹もろみ醤油」の「醤油らぁ麺」と「醤油つけそば」。初訪なので筆頭メニューの「醤油らぁ麺」からいくべきところですが、なにせ地獄のような蒸し暑さから逃れた直後ですので、申し訳ありませんが「醤油つけそば」(1,200円)でいかせていただきます。なお、オープニング・サービスなのか、卓上のQRコードから同店のインスタをフォローすれば、味玉サービスとのこと。メニューを見ると、「名古屋コーチンの半熟味付け玉子」は300円もするじゃないですか……普段はチラシ・サービスなどは使わない私ですが、思わずフォローしてしまいました。
めだか堂@新日本橋・20230723・つけめんめだか堂@新日本橋・20230723・つけ汁
 華やかさと深さを併せ持つ、ダークブラウンのつけ汁が、印象的な丼景色。まずは、つけ汁をひと口……いやぁ、少なくとも私は経験したことのない、「和」にして「革命的」な味わい。主役はやはりカエシで、大豆を発酵中ゆえに醸されるこの「もろみ」。醤油のような味噌のような、まろやかにして深く濃い味わいを中心に、麹で豊かな「まろみ」が加えられ、さらに酒粕や魚介で甘みと旨味が加えられるという……実にまろやかで、実に深みのある味わい。このカエシに対してベースの方は、軍鶏や地鶏を念入りに組み合わせたもので、驚くべきことにあの重厚なカエシに対して、全く負けていません。いやぁ、コイツは凄い。
めだか堂@新日本橋・20230723・麺
 あの「支那そばや」のことですから、麺については盤石の仕上がり。北海道産小麦を使い、多加水麺なのに豊かに小麦の風味・甘味が伝わってくるところが、「ラーメンの鬼・佐野」マジックですな。口腔でうねるようなしなやかさと、喉奥へ向け跳ねるようなビビッド感、「支那そばや」ならではの完成度ですな。少量の昆布水に浸しての提供ですので、その味わいも最大限に高められています。コイツをつけ汁にくぐらせ、ズバァ~~ッとイキますと……このカタルシス、いやもう、言葉になりません。目を中空に泳がせながら、この極上の世界にひたる幸せ。食べ歩きをしていてよかったなと、しみじみ感じる瞬間ですな。
めだか堂@新日本橋・20230723・具材めだか堂@新日本橋・20230723・チャーシュー
めだか堂@新日本橋・20230723・味玉
 具材は、チャーシュー、メンマ、海苔にネギ、そして追加の味玉と味変用の果汁。個人的に、特に強調したいのはこのネギ。実に深く円熟した味わいの「もろみ」や麹・酒粕、これに完成度MAXの麺や地鶏スープなど、すべてがまとまり「閉じた」味空間を作りがちなこの料理だからこそ、細切りにして辛味・風味を強調したこの青ネギが、目を見張るような「薬味」効果を発揮します。
 さらに強調したいのは、味変用に添えられた果汁で、中身は「四万十ぶしゅかん」という、ライムのような柑橘類。高知では「酢みかんの王様」と呼ばれているようですが、実に鮮やかにして爽やかな酸味、つけ汁にはもともとわずかな酸味が加えられていますが、この果汁を少しずつ加えることで、重厚で「閉じた」味空間に爽やかなキレが増していき、味空間が舌に対してだんだんと解放されていく過程を体感できます……味玉のレベルの高さも、画像をご覧になればすぐご理解いただけるかと。
めだか堂@新日本橋・20230723・スープ割り
 割りスープは、メニュー記載では(写真は上掲)「羅臼昆布とめだか堂鶏出汁の追いだし」。コイツをまた、少しずつ加えながら味わえば……濃厚にして重厚な序盤のストーリーが、様々な刺激が加わって大きく激しく展開し、それがベーススープの鶏と昆布の旨味に、収斂しつつフェードアウトしていくような味の展開。特に、麺を浸した昆布水が、最後に「伏線」として回収されていくあたりが、ドラマ性を感じさせますな……

めだか堂@新日本橋・20230723・口上
 一説には4%を越えつつあるというインフレ時代、ラーメンもデフォで1,000円越えが当たり前のようになっており、牛丼やカレーなどマスプロ製品とは違う存在であることが明白になってきましたが……文句なしに、時代の最先端と最高峰を同時に実現させた、「至高」の一杯。映画にもリピーターの方がおられますが……私が次回行列なしに、このクォリティでこの一杯を食べられるなら、この「醤油つけそば」に3,000円払っても不満はありません。ラーメンとはそういう「至高」を追求すべき存在だと、厳しく広く教えて下さった佐野実氏に、拍手。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

月別アーカイブ

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR