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HACHIKI 八起庵 日本橋店@三越前 「京の鶏SOBA」

八起庵@三越前・20230225・三越
 京都の鶏料理専門店「京の鳥どころ八起庵」、すでに神楽坂や池袋東武、横浜高島屋にも出店していますが、今回麺にフォーカスしたお店を三越前に出したとか。かつて京都に住んでいたこの私、そんな店あったっけと本店住所を検索すると、なんと川端丸太町で1970年創業……かつてバイクで頻繁に走り回っていた界隈なのに、自らの不明を恥じるばかり。早速訪店。
八起庵@三越前・20230225・店舗
八起庵@三越前・20230225・路上看板
 昨年12月オープンのこのお店、三越前駅から首都高上野線にむかって東に200mほど歩いたあたりで、あの「室壱羅麺」のほど近く。それにしても「室壱羅麺」もオープンから14年、街の発展にも支えられたのでしょうが、これほどの長寿店になるとは。
八起庵@三越前・20230225・券売機
 メニューは麺を中心に親子丼などとのセットを展開。麺メニューは「京の鶏」「京の鴨」の2系統、水炊き風のスープだという「京の鶏SOBA」(税込み976円)を、ポチッとな。厨房はオープンキッチンで、カウンター前の仕切りも低く調理工程が丸見え。麺ゆでと手鍋によるスープ温め、それにセットの親子丼用の親子鍋の温めを同時進行させて、しかも1ロット・セット2人分をすべて同時に仕上げるという超人技。コイツは一見の価値ありですぜ。
八起庵@三越前・20230225・鶏水炊き八起庵@三越前・20230225・スープ
 一見して、鶏水炊き鍋のインスパイヤだと分かる丼景色。まずは、スープをひと口……いやぁ、旨味重視の穏やかな味。昆布出汁に鶏を合わせ、骨が煮崩れるまで長時間炊き出したというこのスープ。ラーメン業界的な鶏白湯とは、濃厚さが段違いに上ながら、炊き込んだ分乳化も深いので、舌触りの優しさに加えどこかアッサリ感も漂って、さらに博多水炊き(後述)とは違う優しいキレの加え方で、「濃く優しい」、独自の「京風感」を出していますな……実に巧みな味造り。
八起庵@三越前・20230225・麺
 麺は、京都の老舗「麺屋 棣鄂」製で、やや細めの中太ストレート。麺表面の粒々模様からもわかる通り、全粒粉を9%使用とのことで、驚きなのは絶妙のゆで加減。重みのある口あたりと歯応えですが、ノド越しはツルリと実にスムーズ、さらに十分なコシも感じられて……オープンキッチンゆえゆで工程がよく見えますが、タイマーも使わず、場合によってはゆで後に湯気にあてたり一瞬水にさらしたり、実に自在な麺の仕上げ。それでこのクォリティですか……長年食べ歩いてきましたが、ちょっと目からウロコが2, 3枚。
八起庵@三越前・20230225・具材八起庵@三越前・20230225・鶏チャーシュー
 具材はまさに水炊き鍋風で、鶏肉に白菜・ネギと紫タマネギ、それにごく少量の柚子。鶏肉は細かく切り分けたモモ肉で、能書きでは「独自の方法で熟成させ、旨味を凝縮させて」いるとか。実際、鶏モモ肉は素材と仕込みの良し悪しとが、食べ手にダイレクトに伝わってしまう食材で、それを汁モノでキチンと胸張って主張してくる店は、高級中華店かラーメン店でもごく限られます。さすが京都の有名店、胸張って堂々と中央突破、そんな見事な鶏の味わいですな……この鶏がタップリ入る、「京の水炊きSOBA」でもよかったかも。

八起庵@三越前・20230225・卓上
 関西で「水炊き」というと、昆布出汁で食材の味を煮出して、ポン酢系のタレでいただくという、京都で言えば「湯豆腐」的な料理。鶏白湯の濃厚な味わいを楽しむのは、「博多系」だと思っていましたが……ただ、「もつ鍋」でも「鶏水炊き」でも、塩分による「濃厚感」演出が強いのも「博多系」で、そこを穏やかに味わい深く修正したのが、この「京風水炊き」なのでしょう。いいじゃないですか……私の心は今、鴨川を渡って丸太町通から東大路通を左折して、百万遍に向かっています……

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中華そば はし本@水天宮前・人形町 「特製中華そば」

はし本@水天宮・20221203・路地
【まだ師走の頃の食べ歩き】

 次から次へと押し寄せる仕事を、夢中でかき分けかき分け進んでいるうち、なんと気づけばもう師走……なんて感慨にふける間もなく、土曜だというのに午前中は仕事をこなし、お昼時になってようやくプライベートタイム。今日のウォーキングのスタート点は、水天宮近くの新店「はし本」、人形町駅A6出口からも徒歩4分ほど。
はし本@水天宮・20221203・店舗
 11月オープンのこのお店、タワマン1階にテナントとして入っており、白妙に「中華そば」と大書した粋な暖簾が目印です。店内はカウンターのみ9席ほどですが、厨房・フロアは4名体制で、さらに事務所にあと1名。テナント料も安くないでしょうし、これはどこぞの資本系かしら。
はし本@水天宮・20221203・券売機
 メニューは基本的に「中華そば」(680円)一本で、あとは具材や「肉めし」(350円)など。ネット情報では、基本の「中華そば」は安い分、具材はチャーシューのみとのことで、ネギすら入らないとか。かといって「特製中華そば」はいきなり1,000円、この320円のギャップは何を意味するのかしら……ちょっと興味があって、「特製」で。
はし本@水天宮・20221203・特製はし本@水天宮・20221203・スープ
 ほほぅ、チャーシューのみが乗る、スッキリとした風情の丼と、まるでおせちのように、いろんな具材がギュウギュウに詰め込まれた小鉢という、実に対照的な丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、こいつはいわゆる「ネオ・クラシカル」。ベースは鶏主体、肉付きのよいガラからとったような半濁スープで、鶏油の残し方もやや多め、実に芳醇でふくよかな鶏の風味。これに敢えて濃いめの醤油ダレを絡めるあたりに、微妙な野暮ったさが感じられて「クラシカル」。さらに、煮干しや昆布といった魚介系を使って、旨味をシナジーさせながらスッキリ感も加えており、単なるレトロ志向ではない、「ネオ・クラシカル」な味空間。
はし本@水天宮・20221203・麺
 麺は細ストレートで、開店祝いの札などから、新宿だるま製麺製と思われ。シットリした口あたりやしなやかなノド越しが、クラシカルな雰囲気を醸しつつも、アツアツのスープに対して、細麺なのに終盤までダレさせない技術力に、ネオ・クラシカルな雰囲気が漂います。むやみに加水率を高めているわけでもなく、味濃いスープを細麺がドップリと持ち上げるのに、麺の甘みで十分にバランス、コイツはなかなかの食べ心地です。
はし本@水天宮・20221203・具材はし本@水天宮・20221203・チャーシューはし本@水天宮・20221203・鶏チャーシュー
 具材は、麺に乗る豚チャーシューが3枚に、小鉢に鶏チャーシュー、味玉半個と、海苔一枚にメンマ、青菜がタップリと。厨房内のトレイには、豚チャーシュー・鶏チャーシューがゴロゴロしており、チャーシュー自慢のお店であることは一目瞭然。豚チャーシューは、バラ肉を低温調理したもので、濃い味の鶏スープとは実に絶妙なコンビネーション。写真では小さ目に見えますが、それは丼が幅広のためで、3枚でも十分なボリューム感。これに対して、鶏チャーシューは一転、テリ焼き風的な濃い味付けで、スープよりもさらに味濃く、これはこれで悪くないコンビネーション。ただ、これに加えてメンマも味玉も味が濃く、ここまでイクと、やりすぎですなぁ……少なくともメンマは、素材の風味を活かした薄味が良いかと。

はし本@水天宮・20221203・卓上
 方向性としては、一見あの「勝本」に似ているようにも思えますが、スープにワザと漂わせた「ネオ・クラシカル」感や、ユニークなチャーシューや麺にも、オリジナリティが強く感じられる一杯。具材の味濃さが気にはなりますが、このスープ・麺のスタイルのまま「つけ麺」を作れるなら、具材の合わせ方を食べ手が工夫する余地が広がりますので、面白いと思いますなぁ……来年の夏に向けて、是非ご検討ください。

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風雲児 東京ラーメン横丁店@東京 「つけめん」

風雲児@東京・20221001・横丁
 気温が30度近くまで上がるのもこの週末までとか。地下のウォーキングコース確保に悩んだ夏も、もう終わりですな……ちょっと気になることがあって、もちろん有楽町から地下を歩き、八重洲北口地下の「ラーメン横丁」を再訪。
風雲児@東京・20221001・店舗
風雲児@東京・20221001・券売機
 前回も指摘しましたが、「ラーメン横丁」に入る7店舗のうち、6店舗は同じ運営会社。それらと軒を連ねる「風雲児」、いうまでもなく新宿の超有名店で、かつては超大行列店でしたが、最近は行列もさほどでもないとか。
 前回、横丁では「風雲児」の向かいになる「いと井」でいただきましたが、その時お昼時でも「風雲児」に空席がみられることに気づいていました。この日も、土曜13時頃で7割ほどの客入り、メニューは本店同様「らーめん」と「つけめん」ですが、昔本店で食べた印象は、「つけめん」の方が圧倒的に派手。そんな昔を懐かしんで、今日も「つけめん 並盛(200g)」(900円)をポチッとな。
風雲児@東京・20221001・つけ麺風雲児@東京・20221001・つけ汁
 液面に凹凸が付いた、いかにもドロ系なつけ汁景色。この店は、リクエストしないとレンゲがついてきませんので、ひとつお願いして、つけ汁をひと口……これ、昔よりさらに濃くなっている印象。「国産の丸鶏、鶏ガラ、昆布、鰹節、うるめいわしなどを8時間煮出した」という、超濃厚な魚介系鶏白湯。さらに、カエシも非常に強くて醤油濃く、さらにつけ汁に浮かぶ節粉も大量に絡んで……まさに、どこにも逃げ道のない、ド派手一色の濃厚味空間。
風雲児@東京・20221001・麺
 麺は、少し太めの中太ストレート。多加水麺を、少し柔らかめにゆで上げるのは昔のまま、吸いつくようにシットリとした麺肌と強いモチモチ感、一方でコシはさほどでもなく、あくまでノド越し重視の仕上がり。コイツをつけ汁にくぐらせ、ズバァ~~ッとイキますと……最初から結果は見えていましたが、圧倒的につけ汁一色の味空間。麺の三分の一程度につけ汁をまとわせるくらいで、ちょうどバランスが取れますな……それにしても、つけ汁のこの醤油濃さは尋常ではありません……昔も濃かったけど、さらに濃い。
風雲児@東京・20221001・具材
 具材は、つけ汁に浮かぶ節粉・ネギと海苔、それにつけ汁に沈むメンマと刻みチャーシュー。ただ、ここまでつけ汁が濃厚ですと、そこに沈む具材の味付けなどは判別困難。ひたすら濃厚感を強調するこういうやり方には、少し「時代」(本店オープンは2007年)を感じますなぁ……現在の技術なら、チャーシューは低温調理モノにして、青菜などとともに麺皿に置いておくなど、やり方もあろうかと。
風雲児@東京・20221001・スープ割り
 卓上にポットで用意された割りスープは、煮干し・カツオの魚介出汁。これで少しずつ割っていくと、「らーめん」のスープに一度近づき、その後さらにサッパリとした塩梅に。まるで不思議の国のアリスのように、異様ともいえる濃厚な世界観でもがいた後ですので、このサッパリ感には救われますなぁ……お隣の中年ご夫婦には、なんと途中でつけ汁に割りスープを加えて濃度を調整しながら、麺を食べ進むという荒業を見せていただきましたが……それ、正解かも知れません。

風雲児@東京・20221001・卓上
 ラーメン博物館の「日本のラーメンの歴史」によれば、2008年に「濃厚魚介つけ麺」が、2009年に「ドロ系ラーメン」がブームとなったとありますが、2007年に新宿に生まれ、それらの契機となった記念碑的一杯。当時、魚介系とは合わないと思われていた鶏白湯を使った点でも、画期的でしたな……あれから15年。ベジポタとか低温調理とか、「濃厚」で「ドロ」系であっても、味空間に「逃げ道」を作る技術が次々に出てきましたが……いまもなお、2007年の時代の空気を感じさせる、オジさんにはちょっと懐かしい一杯でした。

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あさひかわ塩らーめん すがわら@人形町 「塩らーめん」

すがわら@人形町・20220903・路地
 歳のせいか夏バテのせいか、どうも体調イマイチな今週でしたが、これからは秋の長雨の時期、週末に歩けるときは歩いておかないと……ウォーキングに向けた腹ごしらえ、体調に合わせヘビーな一杯は避けて、久々のアッサリ清湯と評判の、人形町の新店へ。場所は、かつて「Hiro 博」とか「くにまつ」など入れ替わってきたところ。
すがわら@人形町・20220903・店舗
すがわら@人形町・20220903・電子マネー
 8月オープンのこのお店、旭川で1974年に創業した「あさひかわ塩らーめん」が、運営会社により都心進出を果たしたもののよう。メニューはイチオシが「塩らーめん」で、あとは「醤油」「生姜」「梅塩」といったラインナップ。支払いは注文と同時の前払いで、ご覧のような電子マネーが使えます。
すがわら@人形町・20220903・メニュー
 ラヲタ的な感覚では、旭川といえば「醤油」というイメージがあり、メニュー写真のようなホタテ塩は、函館という「すり込み」があるのですが……まぁ、旭川の「塩」でも鯵干を効かせた一品を出す店もあり、それもあって目の前の「鯵薫る醤油」には惹かれまくったり。ここはまぁ、イチオシの「塩ラーメン」(800円)に「味玉」(100円)つけて。
すがわら@人形町・20220903・塩すがわら@人形町・20220903・スープ
 おぉ、現代的な眼で見れば、これはどうみても「函館」に近いですが、創業昭和40年代で旭川に、こんなラーメンがあったということですか……目からウロコがボロボロと。まずは、スープをひと口……「旭川」という「ブランド」庇護があってこそ、初めて成立する極端な「引き算」。ホタテの風味が強く感じられますが、ベースはおそらくノン・アニマルではなく、鶏ガラ主体に旨味を仕上げながら、その風味を取り除き、野菜でソフトなタッチに仕上げたモノ。しかも、塩ダレを使わず、ベーススープに「塩」だけを使うスタイルとのことですが……味の「幅」がなく、ホタテのみを鋭く指向する味造りには、マスプロ的な雰囲気もあって賛否あるでしょうが……これが昭和40年代から提供されてきた「旭川」だと言われれば、我々ラヲタはジッと手を見るしかありません。
すがわら@人形町・20220903・麺
 麺は、中細の弱縮れ。中加水ですが外麦も使ったハッキリとした甘み。マスプロ的な雰囲気で仕上げたスープに対して、敢えてマスプロ的な雰囲気の麺をカタゆでで合わせるという、ちょっと「開き直り」的な潔さが印象的。食べ始めから感じていましたが……トータルな方向性が、「立ち食いそば」とか「駅そば」とか、マスプロ品志向。しかし、そう「批判」するなら、では「極め」系のラーメン店は、客個別の要求にどれだけ応えているのか、何が違うのか……そんな「問い」を感じますな。
すがわら@人形町・20220903・具材すがわら@人形町・20220903・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、薬味のネギと、追加の味玉。肩ロース・チャーシューは煮豚タイプ、非常に柔らかく仕上がっており、味付けもシッカリ。味玉もご覧のような仕上がりで、どうも具材に関してはマスプロ的なスタンスとは違うようで。

すがわら@人形町・20220903・卓上
 旭川のラーメンというと、「山頭火」とか「蜂屋」とか、あるいは「天金」系とか、食材のクセを荒々しく前面に押し出すタイプばかりが思い浮かびますが、この超シンプル&スッキリとした塩が、昭和49年創業ということは、「よし乃」や「梅光軒」などと肩を並べる老舗とは……勉強不足を恥じるのみ。敢えてマスプロ的な味のスタイルから問う「引き算の極致」、機会がありましたら是非。

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味噌らーめん いと井@東京 「味噌ラーメン」

いと井@東京・20220910・地下通路
 連日秋梅雨のような天候でしたが、一転太陽が照り付けて、真夏に戻ったこの週末。地表をウォーキングするのは無理っぽく、今日は有楽町~八重洲の地下道コース、ランチは八重洲北口の地下にできた「東京ラーメン横丁」の「いと井」で。
いと井@東京・20220910・店舗
いと井@東京・20220910・口上
 「東京ラーメン横丁」は、国家戦略特区に指定された八重洲地区再開発に伴って、八重洲地下街に6月オープンしたエリア。ラーメン店が7店舗入っていますが、その顔ぶれを眺めると、「風雲児」以外は運営会社「ギフトHD」(元「町田商店」)のブランド群。すでに、実店舗展開されたブランドがほとんどですが、「いと井」はたぶんここが初出店じゃないかしら……久々に「風雲児」という手もありましたが、ここは「いと井」にお邪魔することに。
いと井@東京・20220910・メニュー
 味噌ラーメン専門店だけあって、メニューは「味噌ラーメン」「辛味噌ラーメン」の2本立て。「東京ラーメン横丁」には入っていませんが、このグループには「赤みそ家」というブランドもあり、こちらは白味噌専門と、かなりのコダワリが感じられます。まずは、基本の「味噌ラーメン」(880円)をポチッとな、食券を店員さんに渡すと、無料でモヤシ増しにするか聞かれますが、とりあえずフツーで。なお、支払いは交通系カードだけでなく、NFC系(iDなど)・バーコード系各種が使えて、とても便利。
いと井@東京・20220910・味噌いと井@東京・20220910・スープ
 中華鍋で野菜をシッカリ炒めたところへスープ投入、さらに味噌ダレに加えて生姜・ニンニクをレードル山盛りで投入と、見ているだけでテンションが上がってくる調理工程。まずは、スープをひと口……いやぁ、なんとも「超攻撃的」なスタイル。豚骨・鶏ガラのベースに、白味噌ベースの味噌ダレと、生姜・ニンニクをタップリ加えた独特のスタイル。さらに、モヤシを敢えて強く炒めてから馴染ませてあるため、その香ばしさというか「焦げ」風味がいい塩梅に「野趣」を加え、それが生姜・ニンニクと合わさって、コイツはなんともワイルドにして「超攻撃的」。
いと井@東京・20220910・麺
 麺は、かなり太めの中太縮れ。加水率はかなり高めで、黄色い色からして卵麺的、どこかこう西山製麺インスパイヤ的なスタイルに感じられます。具材・スープの調理法が完全に札幌的ですので、こういう西山的な麺は当然のようにバッチリ合います。加水率によりスッキリ感を強めて、「超攻撃的」スープの圧を受け流すという設計もバッチリ的中。量は標準的(140g前後)ですが、スープが味濃いので少なめに感じられる方も多いかも。
いと井@東京・20220910・具材いと井@東京・20220910・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、フレッシュな挽肉が多めに入って、あとは炒めモヤシに薬味のネギ。チャーシューは、細身ながらかなり分厚いバラ肉で、味付けも濃くてスープによく合います。トッピングで「チャーシュー2枚」が150円ですが、このクォリティですので絶対お得。メンマも醤油濃い味付けで、スープ・麺とのコンビネーションもバッチリ。写真でちらりとピンクに写るのが挽肉的な「何か」で、実は量的にはタップリ入っており、麺やもやしに絡んで実によいアクセント。これは何かなぁ……「コンビーフ」的な味わいですが、それを確かめる意味でも、穴あきレンゲが欲しいところ。

いと井@東京・20220910・卓上
 アグレッシブな味噌ラーメンは赤味噌系に多く、白味噌ベースでは、その落ち着いた万人受けする甘みを活かした、ホッコリ&マイルド的な方向性を目指すお店が多いのですが……180度「真逆の極北」を目指した、驚くべき白味噌ラーメン。ただ、過去にこういう系譜が皆無かといえば、実は東京では銀座に老舗「匠力」という店があって、今も広尾に移転して営業中。こちらは「生姜・ニンニク」方向ではなく、胡麻やアーモンドでコクを強化する方向ですが、目指す地平は似てますな。実に珍しい「アグレッシブな白味噌」系、機会がありましたら、是非。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:今は三茶系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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