2011/11/21
五ノ神製作所@新宿南口 「銀ダラ絞り」
秋の健康診断を翌日に控え、今日のお昼はごく軽く……などと思っていたら、出先の用事に手間取って、会社に戻る時間が迫ってきました。選り好みする余裕もなく、新宿南口に意外と近い「五ノ神製作所」へ。

店員さんに食券を渡して、何気なくお水と紙エプロンを取りに行っていたら……しまった、「小盛り」(180g)を指定し忘れた。あわてて席に戻り、店員さんに声をかけようとすると、ちょうど麺を茹機に投入したところで、万事休す。この店の麺は標準で270g。麺90g分に加え、この店特有の濃厚豚骨も考慮に入れて、いつもに加えて約300kcalを、今日中に燃やしてしまわねばなりません……落ち込みながら待つこと15分で、丼到着。
では、つけ汁を一口……いやぁ~~、まさに銀ダラ、そのまんま。ネット情報によりますと、炒めた銀ダラから煮出したスープに、魚の脂を加えた「魚白湯」スープとのこと。しかし、その味わいは「西京焼き」そのもの。「西京味噌」(白味噌)主体の漬床で切り身の白身魚を熟成させたものが「西京漬」、これをを焼いたものが「西京焼き」だそう。白身魚の淡白な旨みが味噌でクッキリ引き立って、焼きで加わる香ばしさがたまりませんが……あの味わいを、味噌抜きに銀ダラと魚脂だけで作れるとは思えません。このドッシリとしたコクも、豚骨なしで作れるのかな……謎が謎を呼びながらも、画期的に美味いスープ。

麺は自家製で、太麺に近い太さのストレート。全粒粉使用とのことですが、それは蕎麦の全粒粉じゃないかと思えるほど、スッキリとした味わいが印象的で、加水率とゆで加減の組み合わせが実に絶妙で、プリッとしながらノド越しスムース、モスッとした歯応えもあって、食べ応え十分です。
具材は、つけ汁に沈むチャーシュー、メンマ、麺皿には海苔・ネギにガリが少々。チャーシューは例によって鶏・豚の混載で、特に皮をパリッと香ばしく仕上げた鶏チャーシューが白眉。平たい三角メンマの「シャクシャク」感も、麺のモスッとした食感によく合います。さらに、「西京漬け」独特のうるささを、ガリでリセットしながら食べさせるあたり、芸の細かさに感心、感心。

誰もなし得なかった、いや、試そうとも思わなかった「西京焼きつけ麺」。しかも、ただ「西京焼き」を再現するだけでなく、キチンとラーメン的なコク・キレ・コッテリ感を具備させバランスさせて、当たり前のように「予定調和」を描いて見せた、恐るべき一品。こういう一品に出会うたび、「ラーメン好きで良かった」と感慨にひたる訳ですが……この日、夜から降りだした雨にも負けずウォーキング、手元の万歩計によれば見事750kcalを燃焼完了、なんとか平時プラス300kcalをクリアしました。痛む足を摩りつつ、「それにしても……」と、まだあの味の秘密が気になっていました。
店舗情報は、こちら。
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