2011/12/01
むささんじん@蔵前 「むささんじん らあめん(小→中)」
ヘトヘトに疲れた金曜夜、さすがにこんな日くらいは帰宅ウォーキングも短縮コースといきたいところですが……ということで、ラーメンも少なめで。確か蔵前「むささんじん」に「小らーめん」があったことを思い出し、早速訪店。
確か、去年の夏前にオープンしたこのお店。量が多めと聞いており、オープン当初は土日祝日が定休との情報(現在、土祝日は不定休)、週末ウォーキングとの掛け合わせもできず、宿題店から外しておりました。注文はもちろん、「むささんじん らあめん」から「小らあめん(麺120g)」(680円)。ちなみに、麺量80gの「ちょいらあめん」もあります。丼は、約8分で到着。
う~~む、この圧倒的なボリューム、どう見ても「小」ではありませんな。店員さんに確認したところ、やはりオーダーミスで「中」(180g)になってしまった模様……突き返すこともできますが、出されたものは残さず食べろとしつけられたのが、我々「三丁目の夕日」世代(私はもうチョイ若いですけど)。この疲れた体を引きずって、5,000歩ほどウォーキング追加しリカバリせざるをえませんが……とっても憂鬱。

とりあえず、スープを一口……なんともクリーミィでマイルドな豚骨スープ。多少鶏でも入っているんじゃないかと思えるほど「たおやか」なコクで、ホンノリとした甘さが実に優しい印象を与えます。カエシもシッカリ効いていますが、コク・旨み重視のためかキレは抑え気味。しかし、具材の野菜類に多少スパイシーな味がついており、こちらのキレとスープの甘みの「合わせ技」でバランスを取る方法論。実にユニークですが、極めて完成度の高い味わいです。

麺は浅草開化楼製の中太ストレート。ソフトな口あたりにサックリと軽快な歯切れで、能書きではオーション入りとのことですが、さもありなん。派手さのないスッキリとした甘みとこの食感から、どこかチャンポンの麺にも通じるものを感じますが……もちろん、チャンポンと同様に、優しい豚骨スープとの相性は抜群です。
具材はモヤシ、ニンジン、キャベツ・ネギなど野菜類がドッサリとチャーシュー、そして追加の半熟味玉。味玉の黄身はトロ~リ・ネットリした半熟具合、これほどまでに「額面通り」の仕上がりも珍しく、さらに味付けも濃すぎず薄すぎず、見事というほかありません。肩ロース・チャーシューもプリプリッとした食感で肉汁タップリ、さらに卓上の「ニンニクの醤油漬け」が秀逸で、コクとキレがシャープにスープへ加わって、後半の味変にもってこい。

最近流行りの「濃厚タンメン」と「ちゃんぽん」両方の良さを、慎重なバランス取りで「才色兼備」させた一杯。こんな荒んだ気持ちで食べてもこれほど美味いのですから、機嫌が良ければ「昇天」していたことでしょう……そして、ついつい頭に浮かんだのは、あの「トナリ」の「濃厚タンメン」。アチラは、カエシでキレを際立たせたスープに、タレで濃く味付けた野菜類をぶつけ、キレにキレを重ね、コクにコクを重ねるやり方。なんともド派手な味わいなのですが……柔よく剛を制す。野菜で押すならスープで受けて、麺の歯切れをスープの円やかさで受け止める。食材同士の滑らかな「対話」が、丼に「生きた美味さ」をもたらしている、そんな円熟した味の一杯でした。
店舗情報は、こちら。
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