2012/03/27
なかじ@辰巳 「牛辛つけめん」

雨の土曜日。どうやって雨にぬれずにウォーキングするか、また頭を悩ます訳ですが……思いついたのは豊洲。あそこは駅からオフィスビルまで、地下道や屋根付き歩道が整備されており、駅から約600mの距離を雨にぬれずに歩けます。3往復して軽く汗をかき、何とかノルマ達成。自分へのご褒美は、ひと駅先の辰巳「なかじ」へ。

辰巳駅2番出口から地上に出ると、雨にけぶる東雲のマンション群。これを背にして湾岸線の高架をくぐると、各社の物流センターが密集する地域。せわしなくトラックが行き交い、歩道を歩く人もほとんどいない街のド真ん中に、牛ちゃんマークののぼりに囲まれたお店が、忽然と見えてきます。


では、つけ汁を一口……牛脂の濃密なコッテリ感と、トマトベースの旨味とアッサリ感が共存する、面白みのあるコンビネーション。これを、牛スジ肉の風味・旨みがフンワリと包み込んで、雰囲気としてはナカナカ。牛のコッテリとしたコクが十分に出ていますので、つけ汁の塩加減は敢えて控えめ、風味を壊さぬよう辛味もかなり控えめで、このあたりのバランスもよく考えられています。ただ、つけ汁単体では、コッテリ感とアッサリ感の間に、やや「距離」があるのもまた事実。

麺はかなり太めの中太で、細かな縮れやネジれが入ったもの。そのまま一本いただきますと……ペッタリとした甘みの庶民的な味。コイツをつけ汁につけ、ズバァ~~ッとイキますと……つけ汁単体で感じた「距離」感が、牛脂の甘みと麺の甘味で上手く「補完」されて、ようやく「設計意図」が呑み込めてきました。ただし、麺形状のためスープ持ち上げが素晴らし過ぎ、ドンドンつけ汁が減っていって、やや不安。

具材は、つけ汁に沈む牛スジ肉と、麺皿のメンマと白髪ネギ。後半、それでもつけ汁の「距離」感が気になりましたので、卓上のおろしニンニクを試してみましたが、牛の風味がブンと分厚くなって、それなりに「距離」が縮まります。

食後、店員さんにお願いすれば、割スープが徳利で供されます。そのまま一口いただきますと……結構生姜と塩のきいた、鶏ガラスープ。看板のマークやメニュー名から、てっきり牛骨スープなのかと思っていましたが……ひょっとすると、「距離」感の原因はこの辺りにあるのかも。でも、最後に塩分がグッと高まって、「倉庫街の一杯」という雰囲気がでてきます。

店舗情報は、こちら。
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