2012/07/06
匠の麺処 逢縁喜縁@神保町 「らぁめん」

土曜日はすっかり夏日となって、いよいよ汗ダク・ウォーキングの季節。タオルやグラサンをデイパックに詰め込んでイザ出発、出発前の腹ごしらえは神保町の新店「逢縁喜縁」で。

地下鉄4A出口を出てすぐ、白山通り沿いの角地という絶好のロケーションで、以前「きなり屋」があった場所ですな。メニューは基本的に「らぁめん」「つけ麺」で、限定メニューも用意している模様(この日は準備中?)。「らぁめん」には「リゾット〆」「和風雑炊〆」が用意されていますが、初訪で試すのはちょっとリスキー、とりあえず「らぁめん」(700円)と「煮玉子」(100円)を、ポチッとな。


内装やインテリアも落ち着いた和風に仕上げてあり、結構カネがかかっています。厨房から聞こえる会話はすべて中国語で、いかにも「資本」系のお店といった感じ。駅近で「資本」系とくれば、あまりグッとくるお味には出会わないものですが……丼は意外に早く、約4分で到着。

では、スープを一口……おぉ、これはナカナカ。鶏の香りがフワリと漂うこのスープ、能書き(写真は下掲)では鶏・豚・海産物などを使って、「鶏塩鍋」をイメージした味に仕上げているそうですが、特に白菜など野菜の甘味・透明感が効果的で、全体を穏やかに、そして軽やかに仕上げています。自然な旨みでジンワリと舌を包んだ後、スッキリとノド奥に消える潔さ。派手さはないものの、非常に完成度の高い静かなる佳品です。

具材は、チャーシュー、ツクネ、バゲット、海苔に白菜・ネギ、そして追加の味玉。バゲットのトッピングは珍しくはありますが、前例がないわけでもなく、ラーメンとの相性は実証済み。ただし、このバゲットはチーズ風味のするもので、この「鶏塩鍋」スープと合うかと言えば……ちょっと微妙。逆に、チャーシュー、ツクネはスープとの相性がよく吟味されたもので、なかなか美味い。

駅出口近くの大通り沿いによく見かける「資本系」店、黙っていても客が入るロケーションとあっては味の研鑽も必要なく、勢い「残念」な店が多いものですが……近年珍しい、「超例外店」と言えそうです。能書きに書き込まれた味のイメージ、そのイメージそのままに、現実の味を予定調和させるその力量は、大したもの。あとはガッツリ系の多いこの街で、この少し地味な味わいがウケるかですが……最近は神保町もご高齢の方が目立つようになってきましたので、少しずつ認知されていくのではないでしょうか。
店舗情報は、こちら。
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