2012/07/17
博多ラーメン ガツン@蔵前 「ラーメン」

猛烈な蒸し暑さでバテバテの一日、こんな日は「豚骨注入」に限りますな……先日フラれた本所「ガツン」に再挑戦。お店は春日通りと清澄通りの交差点近く。

看板には「多田製麺所直営店」との文字、店前には店名入りの麺箱が積んであります。麺メニューは基本的に「ラーメン」(500円)のみで、あとはトッピング各種。替玉は1玉目が無料、100円でもう1玉追加でき、200円プラスすれば、なんと替玉無制限。スゲェ~……さすが製麺所直営店。豚骨店らしく配膳迅速、丼は約3分で到着。

では、スープを一口……かなり乳化させた豚骨に、ガツンとカエシをきかせており、かなり高めの塩分濃度。しかし、一線を越えるギリギリのレベルで抑えてあり、するどいキレが舌に刻みこまれます。しかも、豚骨のコクがシッカリとしているため、これだけキレていても、キレが上滑りせず、ソリッドでスピード感のあるスープに仕上がっています。

当然ながら、麺は細麺ストレート。注文時に固さを指定しませんでしたが、「バリカタ」程度のキリッとした固さ、ポリポリと歯切れのよい低加水麺ですが……麺を噛み切る最後のところで微妙な「粘り」が感じられ、単に歯切れの良い麺と比較して、「もうひと噛み」が必要になります。しかし、その「もうひと噛み」で麺から甘味を引き出し、その甘味をスープのキレで引き立てるという巧妙なコンビネーションで、箸運びがドンドンと加速。

具材は、チャーシュー、キクラゲ、ネギのみですが、肩ロースチャーシューは薄切りながら結構大判で、ワンコインにしては満足度大。さて、非常にリズムよく箸が進む一杯で、麺も100g強程度ですので替玉必至、固さ指定ができることを確認して「ハリガネ」で頼んでみると、キッチリその固さで供されます。コイツを、卓上のニンニク、胡麻でアレンジしてみましたが……ニンニクは結構辛く、その辛味で「ソリッド&スピード」感がさらに増し、さらに箸が加速して……卓上には辛子高菜がありませんが、これなら必要ないかも。

「キレ」で食べさせるタイプの博多系は、銀座某店など他にも例はありますが、多くは豚骨のコクで受け止めきれず、キレが上滑りして自滅の道へ。その意味では、こうしてコクとキレがキッチリ噛み合い、麺をグイグイ押し出してくるような博多豚骨は、実は非常に珍しい。そんな名品が、替玉つきでワンコインとは……デフレ下で、ますますヒートアップする「豚骨戦線」、新規参入者には相当の覚悟が要りそうですな。
店舗情報は、こちら。
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