2012/10/15
中華そば 集来@大門 「ラーメン」

一日中デスクワークの憂鬱な木曜日、残業を打ち切って浜松町の「大つけ麺博」をのぞいてみましたが、ご覧のような盛況ぶり。このイベントには夜にも何回か来たことがありますが、こんな客入りを見るのははじめてかも……当然、私のような行列嫌いはお呼びではありません。大門における私の「避難場所」の一つ、「集来」へ。

路地裏の、さらにビル脇にひっそり佇むこのお店、しかしその店構えからは、年季を通り越して「気品」すら漂わせます。非常にトラディショナルな中華そばを出す店ですが、「手打ち麺」を指定できるのが大きな特色。入店は19:30を過ぎており、そろそろご主人も閉店モードに入りつつあるようでしたので(20:00閉店)、迷惑をかけぬよう「早い品」メニューから「ラーメン」(600円)を「手打ち」で注文。いつものように、奥様が丁寧に配膳して下さいます。
どうです、このナミナミと注がれた褐色のスープ。この「ナミナミ感」こそ「伝統の証」、これに比べりゃ昨今のラーメンは「半身浴」か「足湯」なみ、屋台時代も含め創業60年以上といわれるその歴史は、ダテではありません。ちなみに「タンメン」や「もやし麺」なんかを頼んでも、「ナミナミ&ゴッソリ」のボリューム感。

では、スープを一口……スッキリとした鶏ガラスープから、生姜の香りが立ち上り、煮干しの旨みがフワッとふくらんで、醤油のコクがジンワリと広がる。突出した何かがあるわけではありませんが、生姜がブツブツ、煮干しがブツブツ、醤油もブツブツ……そんな食材の「ささやき」が、重なり合って「ざわめき」となり、やがて口腔をにぎやかに満たしていくような、そんな味わい。ウッスラと表面を漂うラードも、またグッド。

麺は、幅7~8mmはあろうかという幅広の平打ちで、強く縮れたピロピロ麺。閉店近くだったせいか、今日はちょっとゆでにムラがあり、本来のパワーがイマイチ発揮されていませんでしたが……プクッとかわいらしい甘味が、スープの古風な味わいからグッと立ち上がってくる感じは、まさに「昭和」。

具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトに海苔、ネギ。白眉はなんといってもチャーシューで、プリプリっとした口あたりの固めの肉を、プッチリと噛みきってモグモグしながら、さらにスープをすすり込めば……若い人にはわかるまい、このエクスタシー。

店舗情報は、こちら。
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