2013/12/07
日本橋 製麺庵 なな蓮@日本橋・三越前 「支那そば」

世はドップリ師走、仕事がドンドン雪だるま式に増えて、茫然自失の一歩手前……それでもなんとかコナせているのは、あの日油そば食べていいアイディアが浮かんだからですな。ネタさえ整えばあとは体力勝負、明日からの休日出社に備えて、今日は職場からも近い日本橋の新店「なな蓮」へ。

11月オープンのこのお店、場所は「ちゃんぽん 由丸」のすぐ近く、あまりに暗かったのでフラッシュ焚いてしまいました。メニューは「支那そば」「支那つけそば」「濃い出汁そば」「濃い出汁つけそば」の4種類、とりあえず筆頭メニューの「支那そば」(800円)をポチッとな。入口脇には製麺室、モダンな内装で、バーのような落ち着いた雰囲気。厨房は男性お二人で切り盛り、お一人が2種の麺をゆで分ける不規則なリズムに、もう一人がスープ加熱のタイミングを上手く合わせており、なかなか見事なオペレーションです。

では、スープを一口……最初はアツアツで味がよく伝わってきませんが、温度が下がるにつれ、目を見張るほどの味が姿を現します。能書きによれば、比内地鶏に魚介出汁を合わせたダブルスープ、カエシは秋田の手造り醤油だそう。鶏のフックラとした風味、その旨味を魚介がグイッと盛り上げて、さらに全体をまろやかな醤油で包み込んだ、コク・旨味・キレを見事にバランスさせた純和風の味わい。強いて言えば、醤油のキレがやや強く主張して醸す「蕎麦」「鍋」といった雰囲気に、「純朴」な味が寄り添い合うような、そんなイメージ。

麺は自家製・平打ちの中太ストレート。「ちくごいずみ」「春よ恋」「きたほなみ」など国産小麦四種のブレンドだそうで、国産特有のスッキリした味わいを前面に出しながら、国産固有の味の弱々しさを、全粒粉もブレンドしながらうまくカバーしてあって、シッカリとした甘み。ただ、加水率のせいか「プッチン」とした歯応えに好き嫌いがありそうですが……ま、この辺はノド越しとのトレードオフですな。

具材は、チャーシュー二種にメンマ、青菜と海苔に、切り方を変えたネギ二種とカイワレ。チャーシューは、スープを吸って味を立たせるタイプと、ローストポーク的な仕上がりで肉の味をシッカリ立たせたタイプの2種類。特に印象的なのは後者で、八角等の独特の風味付けが印象的で、味・食感とも食べ応え十分。しかも、この「純朴」スープとも絶妙に合っているところが、造り手の「ハイセンス」を感じさせます。

店舗情報は、こちら。
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