2014/03/09
中華蕎麦 きみの@飯田橋 「塩」

休日残業出社のはずだった土曜日、前夜に自宅リビングの蛍光灯が切れ、急遽修理を家族から命じられてしまいました。量販店への買い出しのついでに、ちょっと神楽坂に寄り道。

外堀通りから神楽坂に入り、最初の路地が神楽小路(写真上)、その中ほどにある行き止まりの小さな路地が「みちくさ横丁」で、ディープな雰囲気漂うため、たまに雑誌に取り上げられることも。目指す「きみの」はこの横丁の中。

2月オープンのこのお店、この場所には以前「麺処 一久」というラーメン店がありましたが、外装・内装ともにすっかりやり替えてあり、小料理屋風の落ち着いた雰囲気。メニューは「塩」と「醤油」の中華蕎麦、キャッチは「こだわりの塩」と「なつかしの醤油」で、こういう場合「こだわり」から行ってみるのがスジでしょうな……「塩」(750円)と「味玉」(120円)を、ポチッとな。

着席すると、目の前には洒落た箸・調味料入れ。女将さんから丁寧に説明があり、引き出しに入った調味料は、左から一味・七味・黒胡椒・旨塩で、洒落たガラス容器に入っているのはスダチ汁だとか。各引き出しは、取っ手がそのまま匙の持ち手になるという凝った仕掛け(写真は後掲)、感心しているうち丼は約4分で到着。

では、スープを一口……いや、なんとも素朴でクリアなお味。「大山地鶏をベースに野菜、鰹節・煮干しなどの魚介、昆布、椎茸などをゆっくり煮込」んだという無化調スープ、旨味・風味へのアプローチがラーメン店のものではなく、日本料理の方法論。雑味・エグミを一切廃し、素材の良さと旨味だけに光を当てる丁寧な手法で、繊細で優しい口当たりですが、舌の奥にスープが流れるにつれ、ググッと味わいが深まるような……塩を四種類使うという塩ダレも、まさに「必要十分」なきかせ方。

麺は、カネジン食品製の中細ストレート。やや低加水の麺を固めにゆで上げてあり、ポクポクとした歯応えに素朴な甘み。さらに、この麺の味わいを最大限引き出すようにスープが設定されているため、咀嚼するほどに味わいがクッキリと引き立って、小麦の風味すらハッキリ感じられるほど。麺量は180g程度とやや多めですが、夢中に食べ進んでアッという間になくなります。

具材は、チャーシュー、メンマ、海苔・ネギ・芽葱に、追加の味玉。バラ肉・チャーシューはスープと干渉しないよう肉汁をコントロールしながらも濃いめに味付けてあり、驚くほどの美味しさ。こりゃ、よほどいいタレ使ってますなぁ……メンマも風味豊か、味玉も白身・黄身ともクッキリと味付ながら、素材の美味しさを活かしています。

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