2014/05/17
(リブランディング)どさん子@銀座一丁目 「赤練」

土曜は強風ながら快晴で、絶好のウォーキング日和。浅草橋方面にでも行こうかと、銀座で地下鉄を乗り換えるべく移動中に、前日オープンのテストマーケ店「どさん子」前を通りがかりましたが……お、行列がない(写真は食後撮影)。どうせ移動先では味噌を食べるつもりでしたので、予定変更して入店。
1967年創業以来、札幌味噌ブームで一時は全国約1,200店舗を展開していた「どさん子」ですが、最近では200店舗程度にまで縮小し、その再建策として「一風堂」を運営する力の源ホールディングスと提携することに。商品の見直しはもちろん、ロゴを見直し「札幌ラーメン」の文字を取り去り、あのペリカンマークも家門のようなデザインに一新して、5月にテストマーケティング店舗(1年限定)を銀座にオープン。その変化を店舗の看板で強調していますが……イマイチ意図が伝わってないような気も。

メニューは味噌が「赤練」「白練」、それに「正油」と「味噌バター」の4系統。四半世紀以上前、上京して「フレッシュマン」生活を始めた頃に、「どさん子」には随分お世話になりましたが……その頃の味は舌に刷り込まれていますので、記憶と比較するため「赤練」(780円)をポチッとな。お店は「ハカタノチカラ」の跡地にありますが、店内もほぼ居抜き状態で、ビ・バップ系のジャズ(「チュニジアの夜」)が流れております。

では、スープを一口……う~~ん、ずいぶん「草食系」になりましたな。ベースは「一風堂」的なスタイルのサラリとした豚骨、これに絡む味噌ダレは、北海道の赤味噌「紅一点」を使う点は昔の「どさん子」と同じですが、さらに数種類の味噌をブレンドしているとか。しかし、昔のようなラードのコッテリ感も、一味によるパンチ力も影をひそめ、全体的に「濃厚」感を抑えた仕上がりで、これがスマートな豚骨と絡むと……本来「コク」が占めるべき場所にポッカリ「空洞」が広がって、そこを野菜や隠し味のフルーツの風味が微かに吹き抜けているような、そんなイメージ。

麺は、同じ味噌でも「赤練」と「白練」では違うもので、この「赤練」では太麺縮れ。あからさまなプリプリ感を排した、ムスッとした重厚な歯応えですが、歯切れは意外にも軽快で、甘みもなかなか力強い。よくできた麺ですが、このスープと合わせようという意図が、イマイチ不明。

具材は、山椒挽肉にメンマ、千切りキャベツにネギが二種。印象的なのは山椒挽肉で、「コク」欠乏症のスープに非力ながらも力を与え、山椒の風味がアクセントを加えます……ただし、これではロゴから外したはずの「札幌」感が漂ってしまいますが、いいのかな。千切りキャベツは面白い発想ですが、トンカツやカレーの例をひくまでもなく、対象にコクとコッテリ感があっての演出アイテムで、この一杯ではどうにも「?」ですな。

店舗情報は、こちら。
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