2015/02/20
中国料理 永新@麻布十番 「五目そば」

土曜の昼下がり、今日も今日とて休日出社。休日だというのに仕事はかなりせわしなく、ランチタイムくらいちょっとユッタリしたくて麻布十番まで遠征。ダメモトで京都から進出してきた超有名店をのぞいてみますが……のぞくまでもなく大行列。ま、ユッタリするのが目的ですので、ここは老舗の「永新」へ。

前回訪れたのはかなり前ですが、その際「五目そば」に注文が集中していることに気がつきながら、ニッチなメニューを頼んでしまい、以来ちょっと悔やんでいました……今日はもちろん「五目そば」(1,000円)を注文。麻布在住のリッチなご家族・ご夫婦のお客さんがほとんどで、品の良い談笑が響く、落ち着いた雰囲気の店内……私のような「プロレタリアート」は、ちょっと肩身が狭いかも。

では、スープを一口……うわ、これはもう、脳天突き抜けるような美味さ。アッサリとはしていますが、クリアでピュアな丸鶏スープ、コイツに野菜の旨味がフンダンに溶け込み、その旨味を計算し尽くした見事な塩加減……シンプルな味わいだからこそ「宇宙」が宿り、底知れぬ深淵が支えるシンプルさだからこそ、誰が食べても美味い。コイツはもはや、「究極」といっていい野菜塩スープですな。

麺は、やや細めの中太縮れ。コチラも多加水にしてかん水控えめ、余計な風味は一切排除しながら、透明感あふれる人懐こい味わいが、ジワジワ押し寄せてくるような感覚。コイツが「シンプル&リッチ」なスープと絡むと……家族の談笑を聞き流しながら、満点の星空を見上げるような、温かさ、清々しさ。
「五目」なので具材はフンダン、白菜・青梗菜・ニンジン・タケノコ・キクラゲなど野菜類がタップリと、海老・イカなどの魚介類が少々、それにチャーシュー・玉子もついて、なんともリッチ。個人的には、「五目」なのに椎茸を入れない「美学」に心打たれましたが……この世界観に、椎茸のグアニル酸を加えると、おそらく味が「濁る」。計算し尽くされ、おそろしく「完成」された食材構成ですな。

店舗情報は、こちら。
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