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らぁ麺 やまぐち 辣式@東陽町 「塩らぁ麺」(リニューアル)

やまぐち@東陽町・20151230・東陽町駅
 2015年も残りわずか、「今年食べ残したお店はないかな……」などと振り返ってみますが、自己ルールで行動範囲を限定し、しかも行列店は避けておりますので、もちろん「食べ残したお店」ばかり。しかし、その中でもやはり気になるのが東陽町の「やまぐち」。やまぐち@東陽町・20151230・路地

 西早稲田の超有名&大行列店「やまぐち」の2店舗目として9月にオープン、当時ダメモトでのぞいてみましたが、路地をのぞいただけで大行列が見えました。今日はどうかと見てみると……およ、店の位置がわからぬほどの、のどかな光景。さらに店舗をのぞくと、行列どころか店内6割程度の客入り。キツネにつままれたような気分で入店しました。
やまぐち@東陽町・20151230・店舗
やまぐち@東陽町・20151230・券売機
 メニューは、「麻婆まぜそば」と「塩らぁ麺」の2系統。ただ、「塩らぁ麺」は11月後半からスープを見直し、麺も全面的に変えたとか、オープン時すでに絶品と評されていた一品ですので、それが進化したとなると見逃せません。当然、筆頭ボタンの「味玉入り塩らぁ麺」(880円)を、ポチッとな。
やまぐち@東陽町・20151230・塩やまぐち@東陽町・20151230・スープ
 黄金色のスープが輝く、なんとも美しい丼景色。まずは、スープを一口……いやぁ、実に深みのある味わい。国産親鶏のみを使用した丸鶏スープ、その優しい味わいを、ムロアジ・宗田節でカッチリと整え、本鰹の香りを移した比内地鶏の鶏油で味の厚みをプラス。そして、最大のポイントは「関アジ魚醤」で、独特のまろみを感じさせながら、非常に素直でスッキリ感のある旨味が印象的。醤油も、森田醤油の薄口を新たに使っているそうです。全体としては、なんというか……静謐な味空間の深みから、旨味がこんこんと湧き出て、全体に融け込んでいくような……そんな静けさに満ちた豊かな味わい。
やまぐち@東陽町・20151230・麺
 そして注目の麺ですが、これが絶品。京都「麺屋 棣鄂」との共同開発、オープン時は加水率50%の超多加水縮れだったようですが、最高級内麦「はるゆたか」を独自配合した中細ストレートに変更。ポリポリと実に潔い歯切れと、口の中で跳ねるようなビビッドなコシ。そして内麦特有の透明感のある甘みが、内麦とは思えない豊かなダイナミックレンジを伴って、実に力強く訴えかけてきます。「塩らぁ麺」専用開発とのことですが、まさにオンリー・ワンのクォリティ、目を瞠るほどの美味さです。
やまぐち@東陽町・20151230・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、カイワレ・ネギに、追加の味玉。チャーシューは、敢えて脂身を削ったバラ肉を使用、スープを汚さず、逆にスープを吸い込んで、肉の旨味と一体化させるような仕上がりで、「塩」用としてベストなチューン。やまぐち@東陽町・20151230・味玉

 味玉もご覧のような仕上がりで、スープを汚さぬギリギリの粘度で黄身を半熟に仕上げ、味付けも黄身の甘味を最大限引き出すような、テクニカルなアプローチ。薬味類も、量の少なさゆえ逆に効果的という……全くどこをとっても言うことなしですが、唯一、穂先メンマの風味が、若干アレな感じになっておりました。

やまぐち@東陽町・20151230・能書き
 西早稲田の本店では、何度も行列に阻まれ遂に実食できず、東陽町店も2度目にして、ようやくの実食となりましたが……間違いなく、都心における「最高峰」の、一角を担う一杯。このレベルになると、セオリとか技術とか、まして食材のクォリティといった段階は遥かに超えて、作り手の「美的感性」の領域となって、逆に食べ手の「感性」も問われてくるわけですが……まるで、美術館で芸術品を愛でるような、心静かなひとときでした。

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Ginger Noodle Spot 角栄@代々木 「ラアメン」

角栄@代々木・20151229・交差点
 クリスマス・イブなどお構いなしの残業も終了、これから家に帰っても、鶏とケーキで満腹となった家族がウタタ寝しているだけですな……ひとり寂しく、今年中に食べたかった代々木の新店で、一杯引っかけることに。店前の明治通りで信号待ちしておりますと、仮装した「サンタ」が乗るバイクが次から次へと…(写真では流れてしまいましたが)。
角栄@代々木・20151229・店舗
角栄@代々木・20151229・店内
 濃厚味噌で14年デビューした「Miso Noodle Spot 角栄」が、生姜の効いた長岡醤油ラーメンを提供する「Ginger Noodle Spot 角栄」として、水・木限定で11月より営業開始。メニューは「ラアメン」「ツケメン」の2系統、そのネーミング法から、ご当地長岡のラーメンとはひと味変えようという意図が見えますな。まずは、「ラアメン」(780円)をポチッとな。
角栄@代々木・20151229・ラアメン角栄@代々木・20151229・スープ
 まずは、スープを一口……いやぁ、これは面白い。ひと口目から生姜がビシビシッと舌に響いてきて、颯爽としてコンテンポラリーな雰囲気を醸しますが、それを芳醇な風味の鶏ガラと多少甘めの醤油ダレで包み込み、さらにその上から多めの鶏油でフンワリと包み込んで、どこか親しみやすい、ホッと落ち着くような味に帰着させています。食べ手によりモダンにも庶民的にも感じさせる味で、こういう作り込み方はラーメン店として理想的。
角栄@代々木・20151229・麺
 麺は、三河屋製麺製の中細ストレート。国産小麦的な穏やかな味わいな上、多少柔らかめにゆであげ甘みをシッカリ引き出す一方、中加水ゆえスープもシッカリ吸いこんで、生姜風味でメリハリのついた極上の味に……こちらも、スピード感がありながら、心がフワッと和らぐような味で、実に面白い。
角栄@代々木・20151229・具材
 具材は、チャーシュー、メンマ、三つ葉とネギに、おろし生姜が一つまみ。チャーシューは豚肩ロースと鶏ムネ肉の2種で、いずれも低温調理で仕上げたもの。生姜のアグレッシブさと醤油・鶏油のマッタリ感が混じりあうスープですので、肉本来の旨味を引き出して「第三軸」を形成するこのアプローチは、大正解。ただ、肩ロースのスジ切がちょっと甘いかなぁ……メンマは穂先使用、三つ葉が加える清涼感も、ハッとするほど効果的。

角栄@代々木・20151229・卓上
 都心で食べられる長岡醤油としては、本場長岡「青島食堂」の秋葉原店が有名ですが、あのチャーシュー煮汁由来と思われる「田舎臭さ」を取り払い、味をホッと和む鶏・麺の成分と、生姜のスピード感に「2極分解」した上で、食べ手により表情を変えるように作られた、凝った仕掛けの一杯。今日の私には、ホッと心落ち着く一杯でしたな……体もポカポカ温まったし、帰宅して家族飲み残しのシャンメリーで、「クリぼっち」しますか。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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