2016/02/08
らーめん 一途@錦糸町 「辛にんにく麺」

夕方から雪が降るとの天気予報、こんな日なら錦糸町の場外馬券場近くにできた新店も空いてるんじゃないかとのぞいてみましたが……3、4人組の団体客がいくつも連なる長蛇の列。やはり週末のレース開催時間中に、この近辺をうろつくもんじゃありませんな……第二候補は考えてありましたが、なんとなく気乗りせず、以前から気になっていた「一途」の「辛にんにく」をいただこうと腹を決めました。

12年オープンのこのお店、ご主人は「ますたに 日本橋本店」の店長をされていた方で、同店は京都銀閣寺「ますたに」の正式な暖簾分け店、つまりあの「ますたに」の直系スジにあたる、由緒正しいお店です。メニューはご覧の通り、オープン時より「和風」のラーメンとつけ麺が増えてますな。当時「ラーメン」をいただきましたが、「辛にんにく麺」(850円)が非常に気になっておりました。迷わずコイツをポチッとな、固さ・濃さ・脂量が指定できますが、全部フツーでお願いしました。
うん、期待通りの「凶暴」な丼姿。まずは、スープを一口……うん、コイツも期待通りですな。ホノ甘く雑味のない良質な背脂、風味豊かな鶏清湯、そして風味豊かな醤油にキレ味鋭い一味と、名店「ますたに」の基本構成はそのまま。コイツに、ニンニクと辛みがプラスされる訳ですが……ニンニクは辛味を突出させず、背脂と一体化させるような使い方。辛味はベースの一味と少し違って、おそらく韓国系の唐辛子を使っているような気がしますが、辛味のキレより「太さ・厚み」を重視した使い方。正統「ますたに」のベースにガツンと両者が加わって、格段に「迫力」が増したような味わい。
麺は、京都ラーメンでは標準的な細ストレート。多少柔らかめにゆで上げて、低加水麺固有の強い甘みをさらに強調しているあたりは、「ますたに」そのもの。コイツが、パワフルなスープに包まれながら、舌から喉奥にズドンとおさまるこの感覚、いやぁなかなかの食べ応えです。
具材は、チャーシュー、メンマに、九条ネギがタップリ。肩ロース・チャーシューは2枚入り、シッカリと味がシミて、カタさも適度、厚みもあって食べ応え十分。メンマもかなり大型で、食感・風味とも一級品。さらに、欠かせないのが九条ネギで、このザクザクした食感が、京都の風情を伝えてきます……

千葉で食べ歩いていた頃に感じましたが、ラーメンには「背脂チャッチャ」からさらに派生した、「背脂ニンニク」とでもいうべきジャンルが、確かに存在しますな……あんな店やこんな店など、枚挙にイトマがありませんが、コイツはその代表作の一つに加えるべき一品。私は昔(30年ほど前)、銀閣寺「ますたに」の近所に住んでいたことがありまして、あの味(当時は背脂は少な目で一味特有のキレが強かった)には、ずいぶんと親しみがあるのですが……あの子が後年、「背脂チャッチャ」系と出会い、その子がさらに「背脂ニンニク」系にも出会って生まれたような、「孫」の笑顔でも眺める気分……将来、この子はさらに、どんな「曾孫」を生むのでしょう。
店舗情報は、こちら。
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