2016/03/31
つけめん ちっちょ@渋谷(移転後営業再開) 「牛ホルモンつけ麺」

昨年秋、渋谷での仕事が増えてから、噂の「ちっちょ 極」訪店を楽しみにしておりましたが……訪れた時には、すでに「改装休業」中。てっきり、同じ場所で再開するのかと思いきや、その後入ったのは別の店(後日ご報告)、もう会えないのかとネットをクリクリ検索しておりますと……前店からさほど遠くないところに、「ちっちょ」という店が。場所は、神南小学校下交差点のほど近く(写真正面から右に入る)、さっそく訪店。

お店は地下一階、入店してご主人に訊ねてみますと、やはり移転再開したものだとか。もともと高知が本店のこのお店、大阪に進出した後、渋谷に出店したのが09年、ホルモンを使ったつけ麺で一世を風靡しました。つけ麺より高い「手もみ麺中華そば」も激しく気になりますが……まずは筆頭ボタンの「牛ホルモンつけ麺」(850円)を、ポチッとな。麺量は、並220g・大330g・特440g(大・特は100/150円マシ)。
では、つけ汁を一口……おぉ、「豚骨魚介の進化形」ここにありですな。ベースは、豚骨・鶏ガラのようで、クドさを感じさせない程度の濃厚感と、ハードさを感じさせない柔らかなコク。これに、牛ホルモンの風味が絶妙に絡んで、さらにカツオ節・サバ節を上手く使った魚介系が、ごく自然に全体に馴染んでいます。ホルモンから脂もにじみ、それなりにオイリーなのですが、全体のまとまりの良さで、クセやコッテリ感を気にさせないところが、なかなか見事。驚くべき完成度と言えましょう。

麺は自家製で、屈曲したかなり太めの中太麺。そのまま一口いただきますと……多加水麺なのに甘みが強く、ちょっと驚き。プリプリした口あたりと、適度に重みのある歯応え、それにうっすら油でもまぶしてあるのか、取り分けやすさとスムーズなススリ心地が印象的。
コイツをつけ汁にくぐらせ、ズバァ~~ッとイキますと……いやぁ、文句なし。つけ汁も甘めのカエシを使っていますが、それが麺の強い甘みを取り巻き、盛り立てるようなバランスで、得も言われぬ「口福感」。後半、麺にレモンをしぼっていただけば、ホルモン風味や動物系を従えながら、さらに味が「極」まるクライマックス。麺にスダチやレモンを添える店はザラにありますが、ここまでビシッとフォーカスが合う一品は珍しい。
具材は、牛ホルモン、メンマ、キャベツに、薬味のネギ。牛ホルモンンは5~6個入り、キチンと脂身に火が通っており、しかもシッカリ下味もつけてあって、なんともウマウマ。キチンと脂身を調理してあるからこそ、つけ汁にも味が溶け込もうというモノで、この辺、どこぞのお店に見せてあげたいものですな……メンマは結構たくさん入っており、最後まで麺の食感に変化を与えてくれます。

スープ割をお願いすると、「海苔足していいですか」とご主人、もちろんOKして一口いただきますと……これまでイノシン酸系の旨味で充満していたつけ汁に、海苔のグルタミン酸が加わって、爆発的なシナジー効果。あまりの旨味に、チョイと目をみはりました……もちろん魚介出汁が加えるサッパリ感も、文句なし。

一世を風靡した「豚骨魚介」……あまりにも追従者が多すぎ街にあふれて玉石混合、「マタオマ」とか「石を投げれば」とかサンザン言われる中で、最後は「World War Z」的な悲壮感すら漂いましたが……まだまだ「進化」の可能性があることを、ハッキリと世に示した一杯。ま、つけ麺用にしてはやや麺が長い気もしましたが、こういうタイプが好きという方もおられますし些細な問題。それよりも、この自家製麺のクォリティはハンパなく、これだと「手もみ麺」はどうなることやら……必ず、近日中に再訪します。
店舗情報は、こちら。
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