2016/12/30
らーめん よつば@清澄白河 「しょうゆ」

実はこの店には2回フラれておりまして、1度目は週末ランチで10人以上の待ち、2度目は平日夜で20時半にしてスープ切れ、「もういいか」などと考えておりましたが……形ばかりの「仕事納め」の日、形ばかりの宴席を早めに切り上げ、酔った勢いで再挑戦。

12月オープンのこのお店、住宅密集地の新店が概ねそうであるように、家族連れに大人気で、この日も家族連れなど5人待ち、しかも先着の家族には後続のメンバーが合流し、どんどん人数が増えていきます……昔は腹を立てていましたが、ある意味慣れっこになりましたな。

メニューはご覧の通りで、味噌系のバリエーションが特徴的。ご主人の説明に耳を傾けると、「白みそ」は甘め、「赤みそ」は一味でピリッと仕立ててあり、「特みそ」は「赤みそ」にニンニクなどでパンチとコッテリ感を加えたものとか。しかしまぁ、ここは初訪ゆえ筆頭メニューの「しょうゆ」(700円)を注文(後会計制)。
スープ表面に浮く細かな背脂粒が、ワイルド感を醸す丼景色。まずは、一口……うん、お味もプチ・ワイルド。ベースは鶏・豚骨のようですが、豚骨強めのバランスで、背脂が加えるコッテリ感とあいまって、結構ムンムンとした「動物」感。これを(おそらく)カツオで軽く引き締め旨味をグンと増した上に、醤油ダレで力強くキレを加えています。どこか田舎臭く懐かしい味で、私は結構好みかな。
麺は少し太めの中太縮れ、真っ黄色な麺肌な上甘みも強く、玉子麺かも。加水率やや高めでビビッドな口あたり、コシも結構強くて札幌系の麺のようにも感じられ……これなら「みそ」系はバッチリ合うでしょうな。もちろん、このスープもそれなりにパワフルですので、両者のバランスは文句なし。
具材は、チャーシュー、メンマ、海苔にネギ。肩ロース・チャーシューは、大・中合わせて2枚入り、脂身の処理含めて微妙に豚臭さを残してあり、プチ・ワイルドなスープと相性抜群。さらに白眉はメンマで、本来の風味を際立たせた、敢えて薄味の仕上げ。スープ・麺と、野性的で「濃い」役者ぞろいですので、こういう「清純派」の存在こそが、逆に全体を引き立てるという、よく考えられた「役回り」。

微妙な「野暮」ったさが、肩肘張らないリラックス感を誘い、ビビッドな麺と具材のキャスティングが、明日への活力を掻き立てる……まさに、下町の若い家族にピッタリの一杯。2回フラれて、評価基準はイヤがオウでもキビシめになっておりましたが、それを見事にクリアするほどのクォリティ、これなら「地元の人気店」間違いなしですな……「みそ」系が気になりますが、私のような行列嫌いが近づくことは、もう不可能かもしれません。
店舗情報は、こちら。
#この一杯が、私のラーメン食べ歩きとしては今年の食べ納めとなりました。店名「よつば」の由来は四葉のクローバー(シロツメクサ)のことで、花言葉は「幸福」。来年こそ、みなさまにとりまして幸福な一年となりますよう、お祈りしております。
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