2017/05/15
らーめん 已己巳己@代々木公園・渋谷 「煮干し醤油ラーメン」

この日のランチは、ネットで知ったNHK近くの新店「已己巳己」(いこみち:お互いによく似ているという意味)へ。この放送局には就職試験で落とされたことがあり、以来「二度と近辺には近寄るまい」と心に誓ったものですが……あれからすでに30年以上、こうして放送センターを見上げても、特に感情の変化がないところを見ると、傷は癒えたようですな。

4月オープンのこのお店、メニューは「煮干し醤油ラーメン」と「味噌ラーメン」の2系統で、ランチ・タイムにはサービスで半ライスがつきます。とりあえず、筆頭メニューの「煮干し醤油ラーメン」(780円)に「味玉」(100円)をつけてオーダー(料金後払い制)。厨房3名フロア1名によるオペレーション、「味噌」は中華鍋をふるって調理しており、「醤油」よりやや時間がかかるようです。
おぉ、ちょっとノスタルジックな丼景色。まずは、スープを一口……うん、どこかノスタルジックで庶民的な味。香味野菜でスッキリと仕上げたベーススープに、キチンと煮干しの風味がしみわたり、甘めの醤油カエシでまとめるという、由緒正しき「煮干し中華」。意図してかどうか、敢えてケミカル的な効果を隠そうとせず、そのため甘味と旨味に庶民的なニュアンスが加わって、イイ感じでノド奥に消えていきます。
麺も、お約束通り中太で中加水。ゆで加減も多少柔らかめで、ペタッとした甘みが、クラシカルなスープに実によく合う。ただ、世間の「昔ながらの」系とは多少違うのは、麺の長さ。結構短くカットしてあり、これはいずれ「つけ麺」が出てくることを示唆しているのかも……
具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトに海苔、青菜とネギに、追加の味玉。肩ロース・チャーシューは流行りの低温調理ですが、かなり深く味をしませてあり、それが肉本来の旨味とバランスしてコイツは美味い。味玉も、黄身本来の甘みを活かしながら、白身にしませた味と上手くバランスさせており、コイツもなかなか……抑え気味のネギ量といい、麺・スープに対する具材のバランス&クォリティは、なかなかハイレベル。

社会人になりずいぶん後になって、私も放送の仕事を少しやったことがあるので分かるのですが、カウンターに座る先客は、明らかに放送関係者ですな……歳も、私より少し下くらい。おそらく四半世紀以上も前に、彼と私の人生は別の道を歩むことになったわけですが、さてどんな人生を過ごされたのやら……そんな二人が、同じカウンターでノスタルジックなラーメンをススるひととき、これも「奇遇」というべきか。
店舗情報は、こちら。
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