fc2ブログ

八咫烏@九段下 (1日限定)「和牛白湯つけ麺」

八咫烏@九段下・20180227・路地
 立春も過ぎ、寒さも少し和らいだように感じる週末土曜。九段下と神保町の中間あたりのお店に立ち寄ろうとしていましたが、移動中に九段下「八咫烏」のtwitterを確認すると、面白そうな限定をやっていたので、ちょっとのぞいていくことに。
八咫烏@九段下・20180227・店舗
八咫烏@九段下・20180227・券売機
 2016年8月のオープンで、仙川のスープカレー店「魔女のカレー」のご主人の、ラーメン好きが高じてできた店とか。動物系不使用のスープがウリの店が、牛白湯のつけ麺を出すというのですから捨て置けません。「和牛白湯つけ麺」(1,000円)は、2月10日限定で70食、この日はこのメニューだけでの営業でした。
八咫烏@九段下・20180227・和牛白湯つけ八咫烏@九段下・20180227・つけ汁
 なんとも色鮮やかな丼景色、この「色彩」だけで、食欲がグングン増してきます。まずは、つけ汁をひと口……これは、「牛」の扱いを知悉した人の手になるもの。ベースの牛骨白湯は、風味重視で濃さを求めず、数種類のキノコと一緒に炊き上げたとのことですが、こちらは風味よりも旨味重視の使い方。コッテリ感を抑えながら牛の風味とキノコの旨味が実に程よく、これに具材として入る牛スジの肉汁が混ざることで、艶っぽささえ感じる味わいに。
八咫烏@九段下・20180227・麺
 麺は、少し太めの中太ストレートで、平打ち気味の断面のもの。麺肌がパンパン張って、独特のプッツンとした歯切れ、ラーメン専門店以外ではたまに見かけますが、私はチョイと苦手なタイプ。麺肌ツルツルのため、滑り止めのないプラ箸ではどうにもつかみにくく、つけ汁とも絡みにくい。それでいて、甘味は非常に強いため、明らかに麺が勝ち気味ですが……まぁ、つけ汁の丼の縁に口をつけ、すすり込むようにして食べればバランスはとれます。
八咫烏@九段下・20180227・具材八咫烏@九段下・20180227・具材2
 さて、この一杯のハイライトは、なんといっても具材類。ローストトマトに低温調理したチャーシュー、穂先メンマのワサビ和えに九条ネギ、そしてつけ汁に沈むタップリの松坂牛スジ肉の煮込み。牛スジ肉はウットリするほど柔らかく、牛脂も実に素直な美味さ。コイツが牛骨白湯にしみ渡ってコクがグッと分厚くなったところへ、トマトの酸味とワサビの辛味がさわやかに出迎えて、なんともいえぬ味の「揺蕩い(たゆたい)」。低温調理の肩ロース・チャーシューに、レモンを添えてあるあたりも、実に心憎い演出です。
八咫烏@九段下・20180227・スープ割り
 意外にすっきりとしたつけ汁でしたが、一応スープ割りを聞いてみると「できます」とのこと。お願いすると、この店本来のカッチリとした旨味の魚介出汁が加えられ、ムンムンとした牛脂の世界に朝日が差し込むような、実にさわやかなエンディング。

八咫烏@九段下・20180227・卓上
 特に牛スジ肉は、限定用の食材にしてはできすぎていると思いましたが……店員さんによれば、仙川のカレー店からまわしてもらっているとか。牛骨白湯&牛スジ肉の濃厚な世界と、トマト・ワサビ・レモン・魚介出汁といったクリアな世界、この二つの世界の対比による、立体的で広大な味空間、そして両者の交わりから生み出される、実にアヴァンギャルドでイノベーティブな味わい……久々に、「天才」を感じられた一杯でした。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



焼きあご塩らー麺 たかはし@東銀座 (冬季限定)「濃厚味噌らー麺」

たかはし@東銀座・20180225・GSIX
 4月から新しいミッションが始まる関係で、最近頻繁に会社と仕事場の間を行ったり来たり。今日も銀座方面で仕事を終わり、さてどこで食べようかと脳内検索しておりますと……そういえば、東銀座「たかはし」が限定を出しているとか、早速訪店。お店は、GINZA SIX(写真)の裏手あたり。
たかはし@東銀座・20180225・店舗
たかはし@東銀座・20180225・限定ポスター
 昨年8月にオープンしていたことは知っていましたが、新宿で食べたときの印象が少し弱かったことと、上野にもお店ができてコンビニエンスになったことから、「また機会があったら…」程度に考えておりました。メニューはオープン時より不動の「焼きあご塩らー麺」と「背脂醤油らー麺」「塩つけ麺」で、冬季限定は「濃厚味噌らー麺」(950円)。ベーススープが一緒なら、業界的にも珍しい「魚介味噌」が期待できそうで迷わずチョイス。
たかはし@東銀座・20180225・味噌たかはし@東銀座・20180225・スープ
 背脂の浮く、アグレッシブなスタイルの丼景色。まずは、スープをひと口……いやぁ、こう言ってはアレですが、不思議なほど美味い。ベースは、ゲンコツに焼きあごをしっかり炊き込んだ同店自慢のスープですが、これにチャッチャと背脂をふりかけ、さらに白味噌主体の味噌ダレを合わせています。背脂に味噌ダレと、2重のバリアに阻まれて、さすがに魚介系は鳴りを潜めるかと思いきや、これらを軽々と突き破り、グイグイ主張してくる焼きあご風味。一方で、味噌ダレも豆味噌的なコクが図太くなかなかの迫力、両者がガチンコでせめぎあい、イイ感じでヒートアップ。
たかはし@東銀座・20180225・麺
 麺は、かなり太めの中太縮れで平打ち形状。栃木県佐野から取り寄せている青竹手打ち麺だそうで、ピロピロと軽快なすすり心地と、モッチリとした歯ごたえ。加水率高めで甘みはかなりスッキリとしたものですが、スープが非常にアグレッシブですので、こういう受け方もありでしょう。なんかこう、燕三条(背脂煮干し)と佐野(手打ち麺)に味噌ダレがフィーチャーされたような、いい意味で「倒錯」感のある食べ心地。
たかはし@東銀座・20180225・具材たかはし@東銀座・20180225・チャーシュー
 具材は、チャーシュー2種とメンマ、味噌には必須のゆでモヤシに、海苔とスイートコーンとネギも2種、そして丼の縁に辛味噌が少し添えられています。ガチンコな雰囲気のスープに個性派の麺という組み合わせですので、具材もアレコレ賑やかな方が、イメージにピッタリ。チャーシューは、表面を濃く味付けフルフルの柔らかさのバラ肉と、低温調理の肩ロースの2種。オープン時は後者の大判厚切りのみでしたが、味の対比も楽しめるようグレードアップしたようです。

たかはし@東銀座・20180225・卓上
 業界的にも、非常に珍しい「魚介味噌」。なぜかといえば、味噌に対抗可能な力強い魚介風味を出すことが、技術的にも原価的にも難しいからですが……それを、背脂をプラスしてもなお対抗可能なレベルに導いた、驚くべき一杯。味噌ラーメンでは定番の赤味噌を使うと、あるいはバランス的に崩れたかもしれないし、焼きあごではなく煮干しだと、やはり破綻したかもしれないという、不思議なバランスの上に成り立つ作品。この冬、みなさんも機会がありましたら是非。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

カレンダー

01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -

月別アーカイブ

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR