2018/03/22
多国籍料理 yinega(イェネガ)@渋谷 「薬膳白湯鶏ラーメン」

先週、明治通りと青山通りを結ぶ美竹通りを歩いていたら、アフリカンな雰囲気のお店の前に、「Today’s Special」としてラーメンの告知が出ていました。そのときは急いでいたので素通りしましたが、別途時間を作って再挑戦。

そのお店は「yinega(イェネガ)」で、アフリカ料理だけでなく、エスニックやヨーロピアンな料理も出す「多国籍料理」店。気になった限定メニューは「薬膳白湯鶏ラーメン」(890円)、「薬膳なのに濃厚」のウリ文句が、ラヲタ心をくすぐりました。
生春巻きのお供を連れて、「無国籍」な景色の丼登場。スープをレンゲで救うと、半濁した鶏白湯の中を、薬膳成分と思わしき粒状のものが舞っています。とりあえず、ひと口……いやぁ、全くクセがなくて予想外。まず、薬膳特有の香り・風味が皆無で、それにしては鶏白湯特有のモタツキもなくスッキリ旨味だけが伝わってくる感じ、この辺りはどういう仕掛けなのかしら。推測ですが、タレに魚醤を少し使ったような雰囲気がありますが、こちらも風味が薬膳で消され、鶏白湯との旨味のシナジーだけが伝わってくる感じ……いやぁ、コイツは結構イケる。
麺は中細縮れを使用。中加水で、ポクポクトした歯切れと舌に広がる強めの甘み、これが旨味タップリのスープに引き立てられて、なかなかの存在感を発揮します……う~~む、コレ計算してやっているとしたら、相当なテクですな。キチンと麺を引き立てる道具立てがキッチリそろって、どういう「予定調和」を目指していたのか、その意図がビシビシ伝わってくる感じ。
具材がこれまた面白く、ほぐした鶏肉(骨付き)に味玉半個、それにモヤシとレタスと流行りのパクチー。鶏肉はシッカリ煮込まれたもので、食べ進むうちに「破片」をバラまき、絶妙に麺に絡んできます。薬膳スープで煮込んだものか、スープとの味の馴染みもバッチリですな……対極的に、レタスやモヤシの鮮烈なシャキシャキ感も、またグッド。
添えられた生春巻きは、レタスときゅうりのフレッシュ感をメインに、塩味のみの鶏そぼろを合わせたシンプルな構成。魚醤と一味の辛味で構成されたタレと、野菜メインのフレッシュ感で、鶏白湯に支配され気味の舌を、見事にリセット。う~~む、このコンビネーションも文句なし。

良薬は口に苦しと申しますが、これをそのまま料理に持ち込むのは全くのタブー。良薬でありながら、口楽しくて変化も嬉しい、それでいて、ジンジンと胃が温まるような「良薬効果」……これでこそ、「医食同源」を目指した料理の真骨頂で、まさにそのままを体現した一杯。いやぁ、なかなかヤリますなぁ……レギュラーのランチメニューにも、「ベトナム・ラーメン」があって生春巻付き。コイツは再度訪店することになりそうです。
店舗情報は、こちら。
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