2018/04/29
東京の中華そば ちよがみ@東京 「塩 中華そば」

なんとも忙しい一日、昼飯抜きで三茶で仕事、とって返して八重洲で会議……ほっとひと息つくと、結構腹が減ってきました。そこで、会議後に八重洲のラーメン・ストリートをフラフラ、ふと「ちよがみ」の路看(写真は下掲)に目がとまりました。なにやら「メシコレ」で「塩が究極的に美味しい店おすすめ8軒」に選ばれたとか……まぁ、「メシコレ」がラヲタ的でないあたりは1万歩譲って、とりあえず食べてみますか。

あの「斑鳩」のセカンドブランドとなるこのお店、メニューは以前から結構強化されており、醤油系に「鶏だし 醤油」「濃い煮干し」といったバリエーションが追加(「すたみな」は消滅?)、限定で「味噌」も出していました。もちろん今日は、「塩 中華そば」(780円)と、空腹なので「煮玉子」(100円)も追加。店内は外国人観光客だらけで、中国語と英語が入り交じり、香港の空港でトランジットでもしている気分。
シンプルないでたちが、「味で勝負」的な気合を感じさせる丼姿。まずは、スープをひと口……ほお、潔い味のキレが印象的。煮干しと鰹節、それにどこかふくよかさを感じさせる味わい(貝類?)が加わって、複合的な旨味をフワッと舌に広げますが、それが余韻を残さずスッと喉奥に消えていくような、なんとも潔い飲み心地。塩味で加える「キレ」ではなく、潔くパッと散っていくような味の「キレ」、まるでソメイヨシノのような潔さ。
麺は、やや細めの中太で、微妙なウェーブがかかっているモノ。そのせいで、すすり心地とノド越しに適度に抵抗感が加わる上に、コシも十分残してあって、なかなかの食べ応え。注目はそのピュアな甘みで、外連味はおろか小細工感すらない、内麦の「純真」な甘みをストレートに表現した味わい。コイツが桜のように潔いスープの中で、刹那暖かな笑みを浮かべて……日本人にとって、コイツはなかなかのカタルシス。
具材は、チャーシュー、メンマ、水菜に海苔、そして3色の色鮮やかな薬味たちと、追加の味玉。チャーシューはホロホロの肩ロース、標準的な味付けで、こういうチョイスでなくてもよいとは思いますが、スープ・麺が実に軽やかなハーモニーですので、この程度の「重さ」があってもよいかも。シャキッとしたメンマは薄味仕上げ、味玉も同様で、この辺りはこの塩には実によく合う。海苔もいいモノ使っています。

例えは変ですが、家庭用洗剤が宣伝でうたう「泡切れ」のような意味での味の「キレ」、ソメイヨシノのようにパッと咲いてサッと散る、まさに宵越しの金は持たない江戸っ子気質にピッタリで、これぞ店名がうたう「東京の中華そば」そのものですが……これが中国のお客様や欧米のお客様に伝わるかしら。東京はすでに外国人だらけですが、駒込や巣鴨など、まだ日本人の多い街で出してみると、面白い一杯かもしれません。
店舗情報は、こちら。
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