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らーめん食堂 あの小宮@大崎 「らーめん」

あの小宮@大崎・20180730・ガーデンシティ
 もはや「暑い」と嘆く力すら失うほど、延々と続く猛暑の日々。けれどそれゆえ、夜になると急に塩っぱいものが欲しくなったり……大崎でもビル群が途切れる、南の方は少し涼しいかと、ガーデンシティにできた新店「あの小宮」へ。
あの小宮@大崎・20180730・店舗
あの小宮@大崎・20180730・券売機
 「あの小宮」とは「TETSU」創業者の小宮一哲氏のこと。同グループ出身の方々が、師匠の名を冠して始めたお店が都立大学「あの小宮」で、6月にオープンした大崎のお店はその3号店。店内はフードコートと同じようなセルフサービスで、券売機で食券を買い、お冷をもって席でしばし待つと、食券に印刷された番号が呼ばれて、「提供口」で受け取るかたち(写真は下掲)。麺メニューは「らーめん」と「担々麺」の2系統ですが、日替わり含め丼物や「肉野菜炒め」など一品物が、そこそこ充実しているのが特徴ですな。とりあえず、「らーめん」(750円)と「味玉」(100円)を、ポチッとな。
あの小宮@大崎・20180730・らーめんあの小宮@大崎・20180730・スープ
 キラキラと、スープ表面を覆うラードが光る丼景色。まずは、スープをひと口……ほぉ、なかなか鮮烈な煮干しの風味。ラードを使いながら、ここまで煮干し風味がキレるということは、表面に浮くのは「煮干し油」か。ベースは、都立大学では豚骨だと聞きますが、こちらは鶏も使っているのか、コクの柔らかさと豊かさが印象的。終盤、麺がラードを拾い切ったあとも煮干しが強く感じられ、ベース自体にも煮干しが使われているのでしょう。いわゆる永福町的なアプローチですが、私のように千葉で食べ歩いた者には、どこか船橋の名店「赤坂味一」に通じるものも感じられたり。
あの小宮@大崎・20180730・めん
 麺は、平打ちの太縮れ。ピロピロというより、プルプルといった感じのビビッドなすすり心地で、加水率高めのようですが、ホッコリとした甘味がかなり強く、最初はどちらかといえばスープに対して麺が勝ち気味のバランス。しかし後半へ向け、ラードの量が減るにつれて、スープのコクが麺の甘みを包み込むようなバランスに変化して、グングン食べ応えを増していきます……なかなかユニークなコンビネーションで、コイツは美味い。
あの小宮@大崎・20180730・メンマあの小宮@大崎・20180730・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、薬味のネギと、追加の味玉。チャーシューは小型ですが、中までジックリと味が沁み通った肩ロースが3枚入り。白眉はこの「材木」メンマで、シャクシャクと絶妙の食感と、塩味強めの味付けで、キリッと引き立つアクセント。シンプルで最小限の具材構成と、メンマにフォーカスを合わせて来るあたりが、やはりなんとなく「赤坂味一」に通じるものを感じますなぁ……もっとも、メンマの味・食感は全然違いますが。

あの小宮@大崎・20180730・セルフ
 華美な演出はすべて排して、ユニークな麺とタップリのスープ、そして最小限の具材で構成された、「機能美」が光る一杯。かつて「赤坂味一」の一杯にも、突き詰められた機能美に、「軍用」的な美しささえ感じましたが……750円というプライシングにフル・セルフサービスと、余計なモノは徹底的にソギ落とすその姿勢に、「通じる」ものを感じます。なんか今回は、千葉ローカルな感想になって、スミマセン(「赤坂味一」は亀戸にもありますので、ご興味ある方は是非)。

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海老麺総本家 JIMOTOYA@麻布十番 「海老塩」

JIMOTOYA@麻布十番・20180728・交差点
 猛烈な日差しで高温注意報もでた東京都心、家で大人しくしていようかと思いましたが、ランチを作る食材もなく、買い物に出るくらいなら……大雨・大雪の際の備えとして、地下鉄駅出口から徒歩1分以内の新店を、未訪のままリザーブしてあることを思い出しました。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・店舗JIMOTOYA@麻布十番・20180728・紋章
  麻布十番の「JIMOTOYA」は、地下鉄7番出口から徒歩30秒、プレオープンは去年12月です。ただ、お店はご覧のような重厚な外観・内装で夜営業のみ、メニューもハイブローかつハイプライスで、ちょっと近寄りがたく感じていました……しかし、この5月からランチ営業が始まり、特に土曜は通し営業で、訪店のチャンス。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・メニュー
 ランチメニューは、「海老塩」「海老味噌」「海老醤油」「海老カレー」の4種類。もともと函館で「地元家」として店舗展開していた会社の運営ですし、訪店前から「塩」が主力じゃないかと思っていましたが、やはりメニューにも「海老塩」(1200円)に「看板メニュー」との記載、もちろんコイツをお願いしました。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・白ワイン
 それによく見ると、「瓶ビール」500円、「ハイボール」300円など、夜メニューより格段に安いスペシャルプライス。海老にワインなんかも合いそうかと「グラスワイン白」(300円)と、サービスの小ライスもお願いしました(夜は300円)。ちなみにこの白ワイン、ハウスワインにしてはシッカリとしたボディ感で、これが300円ならなかなかお得。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・海老塩JIMOTOYA@麻布十番・20180728・スープ
 まずは、スープをひと口……値段からしてもっと派手な味を想像していましたが、意外にも「繊細」で落ち着いた味わい。一杯あたり、甘海老を40匹も使っているというこのスープ、量が多ければ当然出てくるエグみを一切排して、旨味とホノ甘さをピュアに抽出した「海老出汁」と、ライトでスマートな豚骨を、Wスープのように丼で合わせた上に、海老油で香ばしさを加えています。非常に繊細な感覚でバランスがとってあり、Wスープ的なので「味のゆらぎ」も面白く、海老油の香ばしさにも抑えがきいて……「ミシュラン獲得シェフ」監修だそうですが、さもありなん。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・麺
 麺は、やや細めの中太ストレート。加水率高めの麺を、ややカタメにゆであげて、ポリッとした歯切れとモチッとした歯応えが相半ば。多加水ゆえのスッキリとした味わいが、「鏡」のように極上のスープを映し出すような役回りで……こちらも、非常に繊細な感覚でバランスがとってあります。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・玉子
 具材は、鶏そぼろ肉に味玉半個、それにキャベツなど野菜類と薬味の白ネギ。鶏そぼろは最初丼底に配置され、食べ進むうち麺・スープに次々と絡んでくる演出。敢えて味付けを抑えて鶏本来の風味を海老・豚骨に加味するアプローチで、コイツはなかなかのハーモニー。味玉の、やや派手なキリッとした味付けも、麺・スープが繊細なバランスだけに、クッキリとしたコントラストを加えます。
JIMOTOYA@麻布十番・20180728・おじや
 小ライスを、レンゲでスープに浸していただきますと、ご飯のようなハッキリとした甘さでは、すでにこのスープとのバランスが崩れますなぁ……これも、麺がいかに慎重に選んであるかの証左かと。

JIMOTOYA@麻布十番・20180728・グラス棚
 そもそも魚介系に白ワインは合いますが、豚骨のおかげでベースの旨味に加わる多少硬質な表情と、この白ワイン特有の、後味のカッチリ感も見事にマッチ、この組み合わせは大正解ですな。麻布十番で過ごす昼下がり、函館ならではの「海老塩」に、300円で白ワインをプラスして、麻布的で「ハイソ」な雰囲気をほんのちょっとだけ垣間見るのも、一生この辺りの「地元民」になれそうもない「その他庶民」の、ささやかな楽しみになるかもしれません。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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