2018/08/02
らぅめんの 善栄@菊川 「らぅめん」

土曜日は、午後遅くから大雨になるとの予報、それでも本降りになる前に少しウォーキングしようと、傘を片手に新大橋通りをテクテク。そいえば森下朝顔市もそろそろですなぁ(少し前の記事でスミマセン)……そのまま菊川方面に歩いて、新店「善栄」でランチ、場所は以前「満来満」があったところ。

6月オープンのこのお店、いつもお世話になっている先人のネット情報では、ご主人は「麺の坊砦」ご出身だとか。暖簾をくぐると、鼻腔に充満する豚骨臭。メニューは「らぅめん」「つけ麺」とそのバリエーション、基本メニュー以外はほとんど1,000円越えという、下町にしては結構攻撃的な価格です。とりあえず、「らぅめん」(800円)と「味付け半熟卵」(120円)をポチッとな。
調理を見ていると、Wスープのようなスープの入れ方、何か仕掛けがありそうですな。まずは、スープをひと口……なるほど、ただの豚骨醤油ではなさそうです。かなりハードに炊き出して、シッカリと乳化させた濃厚豚骨、しかし豚骨特有のソリッドな風味を、なにかフンワリとした優しい味わいのスープで包み込み融合させて、ソフトな口あたりに仕上げたような……ホンノリとしたニンニクの風味、香味野菜のような香りからして、野菜スープと豚骨とのWなのかも。
麺は、博多麺のような極細ストレート。ゆで加減はカタすぎもせず柔らかすぎもせずドンピシャリ。加水率低めのためクッキリとした甘みですが、後半に向けスープを吸い、小麦の甘さと野菜系の甘さが自然と融合していく感じで……うん、実にユニークで結構な美味さ。
具材は、チャーシューにパブリカ(赤黄)・キャベツ・モヤシなど野菜類、味付けキクラゲと九条ネギ、そして追加の味玉。特筆は何といっても野菜類で、スープ側の「仕掛け」のせいか、両者は抜群の相性。長く食べ歩いてきましたが、パプリカが突出せず逆に馴染むスープというのは、非常に珍しいかも。ストロングスタイルのチャーシューも、スープが少し優しいために、コントラストがクッキリと。味玉はやや中途半端な味付けですが、全体のトーンには馴染んでいます。
後半は卓上アイテムで味変に挑戦。もともとホンノリとニンニクがきいたスープですので、辛子高菜をチョイス。みれば結構辛そうな一品でしたので、ひとつまみだけ入れて麺に絡めますと……いやぁ、豚骨がシッカリしているために辛みの突出はなく、全体的に味が締まって旨味が増す感じ。

ひところ流行った「ベジポタ」、スープ粘度が増して動物系に「濃厚」な印象を与えながら、野菜の風味でどこか優しさも加わるという技法でしたが……あの「ベジポタ」から野菜粉による「ポタ」を除いて、本物の濃厚豚骨と合わせたようなニューウェーブ。豚骨だけでなく、チャーシューやキクラゲ・味玉も手間暇かかった本格派で、高めの値段設定もある程度は理解できますが……ここはある意味「庶民の街」ですので、メニューの一部を除いて1,000円以内に収めた方がよいような。自家製麺にすることを検討中だそうですが、その際はプライシングの見直しも、是非。
店舗情報は、こちら。
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