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肉処 にくのすけ@小伝馬町 「マー油豚骨」

にくのすけ@小伝馬町・20181029・交差点
 またまた小伝馬町に新店とか。以前も書きましたが、この街は昔からラーメン専門店が少なく、できてもすぐ閉じてしまうという「不毛の地」。そこへ、この半年で「江戸紫」「かえもん」に続き3つ目の新店とは……どういう風の吹き回し? お店は小伝馬町三丁目交差点(写真)のカドにあります。
にくのすけ@小伝馬町・20181029・店舗
にくのすけ@小伝馬町・20181029・券売機
 10月オープンのこのお店、開店祝いの花(写真左端)に記名がある通り、築地の懐石「若竹」の息子さんが手掛けたお店で、この方はかつて話題店「汐留らーめん」(閉店)の店主をされたり、八丁堀「竹井幸彦」を立ち上げられたりと実績豊富。夜は肉料理メインの居酒屋で、麺は夜昼食べられるというのも「竹井幸彦」と同じアプローチ、ランチメニューは「マー油豚骨」「豚骨」の2系統で、「牛かつ定食」など定食類も4種と充実。とりあえず、券売機筆頭の「マー油豚骨」(790円)を、ライス・替玉防止の「味玉」(100円)とともに、ポチッとな。
にくのすけ@小伝馬町・20181029・マー油豚骨にくのすけ@小伝馬町・20181029・スープ
 パッと見でマー油が判別できず、オーダーミスかと疑いましたが、丼に鼻を近づければ、なんとも芳しいマー油の香り。まずは、スープをひと口……どこかホッとするような、安定感のある味わい。ベースの豚骨は、豚の旨味の最大化させるため、完全乳化させないスタイル。それでいて、豚の臭みはキッチリ抑えてあります。コク重視の醤油ダレの効かせ方、博多・熊本というよりは、広島・山口的な仕上がりの茶濁スープ。これに絡むマー油ですが、ほとんど焦げ目をつけず仕上げたもの。香ばしさよりコクの分厚さをエンリッチするアプローチで、醤油ダレの方向性と表裏一体を成しており、その緻密な設計による安定感がハンパない。
にくのすけ@小伝馬町・20181029・麺
 麺は極細ストレートの、いわゆる博多麺。バリカタ程度のゆで加減で、ポリポリと軽快な歯切れが心地よく、低加水麺ゆえ甘みもなかなかの力強さ。シッカリと醤油ダレのきいたスープは塩分高め、それに麺の力強い甘みが、さらにギュッと引き締められる感じで、コイツはなかなかの食べ応えです。
にくのすけ@小伝馬町・20181029・具材にくのすけ@小伝馬町・20181029・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、キクラゲに万能ネギ、そして追加の味玉。肩ロース・チャーシューは煮豚的な仕上がりで、味付けを抑えて肉本来の旨味を引き出すアプローチ、スープが濃いのでこの方が断然美味さが引き立ちます。キクラゲも麺に絡みやすく切り分けられており、コリコリ感も実に適度。
にくのすけ@小伝馬町・20181029・高菜
 後半は、卓上の高菜で味変。辛味の一切ない、旨味と酸味を加える役回りで、卓上アイテムはこれだけですので、辛党の方にはやや不満が残るかも。ただ、マー油で一定の辛味はすでに加わっていますが……それよりも、スープの塩加減がただでさえ高めのところに、旨味が加わりさらに塩っぱさが増すあたりが、ランチとしてはどうかしら……夜飲みのシメとしてはOKでしょうが。

にくのすけ@小伝馬町・20181029・店内
 ラーメンのほかに定食類も充実させるアプローチに、最近目黒で出会いましたが、あちらは昭和の定食屋的な設定。考えてみれば、いつから「ラーメン専門店」なんていうジャンルができたんでしょうな……私が子供の頃、ラーメンは定食屋や中華料理屋で食べるもので、近所にあった広島「すずめ」も、ラーメンだけ食べたい人は窓口で受け取って、適当に店外の道端や川縁で食べ、おでんなんかで一杯やってからラーメン食べる人だけ、店内で食べるスタイルでした。時代も回り回って、「食」の中でラーメンのみ独立していけるのか、それともやはり、他のトラディショナルな「食」と共存したメニューとして生きるのか、その両方を試行してみる時代が始まったのかも知れません。

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田中そば店 九段下店@九段下 「山形辛みそ」

田中そば店@九段下・20181026・交差点
 毎週のように日本に接近する台風、今週も週末は大荒れの予報で、すでに木曜夜からポツポツと雨。またしても、地下鉄出口から近い宿題店を脳内検索するはめに……九段下に出来た「田中そば店」かな。
田中そば店@九段下・20181026・店舗
田中そば店@九段下・20181026・券売機
 9月オープンのこのお店、もはや説明の必要もない「田中そば店」の支店です。最近、赤坂アークヒルズや浅草などにも店を出し、ずいぶんと急拡大のご様子。メニューは「中華そば」とそのバリエーション、そして「山形辛みそ」と不動のラインナップ。今日はちょっと肌寒いし、「山形辛みそ」(980円)をポチッとな。6年前からは、「中華そば」で150円アップ、味玉も大盛りも130円と、結構強気のプライシング。
田中そば店@九段下・20181026・山形辛みそ田中そば店@九段下・20181026・スープ
 辛味噌玉の赤色と、のりのグリーンが交差する、印象的な丼景色で、山形・赤湯「龍上海」の「赤湯からみそラーメン」インスパイヤであることは、いまや有名。ベースは、当店自慢の塩豚骨、以前はこのスープを「中華そば」よりは甘めに調味していましたが、今回は塩ダレのキレをホンノリ感じさせます。コイツに中央の辛味噌を徐々に混ぜ込むわけですが、最初はご覧のように両者マダラに混ざるだけ。
田中そば店@九段下・20181026・まぜ後
 しかし、赤味噌がスープになじむと、ご覧のようなアグレッシブな丼景色に。軽めのコクの赤味噌に、粉状に細かく挽いた唐辛子がスピーディーな辛味をきかせて、多めのニンニクで重みをつけるという攻め方。これが塩豚骨に深くなじみ、青のりの庶民的な香りも絡んできて……ほどよい「田舎臭さ」が漂います。ただし、調味のアプローチが変わったせいか、塩ダレに味噌の塩分が加わって、コイツは結構塩分高め。
田中そば店@九段下・20181026・麺
 麺は、うどんのような太さの中太平打ち弱縮れ。多加水麺を多少柔らかめにゆであげて、モチモチというよりフカフカとした優しい噛み心地。シッカリ咀嚼できるせいか甘みも力強く感じられて、アグレッシブなスープに対して全く負けていません。
田中そば店@九段下・20181026・具材田中そば店@九段下・20181026・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、青のりとネギ。チャーシューは、大判厚切りが3枚入り、しかも実に柔らかい仕上がりで肉汁の旨味タップリ、コイツは明らかに以前よりクォリティアップしてますな……メンマのコリコリ・ザクザク感も、フカフカの麺に対して絶妙のアクセントを加えます。

田中そば店@九段下・20181026・卓上
 後客の注文を聞いていると、若い人が多いせいか「麺カタメ」「麺カタ・脂多め」などの指定が続き、それがなぜか通っていましたが……ここは「喜多方らーめんをベースに『気軽に食べる田舎のラーメン』」がコンセプトの店ですので、そんな家系店のような注文は「野暮」というもの。各種チューニングはお店に任せて、山形や福島の「田舎臭さ」を楽しみましょう。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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