2018/11/18
担担混麺 紅麗@東銀座 「担担混麺」

銀座・新橋界隈に勤めて30余年、この街の人の流れは理解しているつもりですが……東銀座・東劇の裏手にフードトラックを集めたスペース「AKINAI銀座」ができたと聞いて、ちょっと驚愕。あそこは前面の東劇と後面の国立がんセンターにより「商流」が断たれ、休日ともなれば人通りは極めて少ない「不毛の地」ですが……なんと無休で営業しているとか(マジですか)。ちょっと怖いモノ見たさもあり、土曜に訪問。

この日は、「担担混麺 紅麗」と「東京餃子楼」の2台と、固定のフード・スタンドが営業中、平日昼はさらに1, 2台加わるのだとか。絶対に無人だと確信していましたが、立派なカメラを持った熟年夫婦が休憩中、さすがデジタル・デバイドされていない世代、街散歩のための情報収集は完璧の模様。もちろん、私の狙いは「担担混麺 紅麗」。

10月から営業中のこのお店、あの東十条の名店「麺処 ほん田」によるプロデュースだとか。ランチメニューは「担担混麺」とトッピングのバリエーションのみですが、夜は「担担豆腐」や「パクチー海老餃子」、ドリンクメニューなんかもあるようで、昼も隣に餃子屋さんがあるので不自由しません。とりあえず、「担担混麺」(850円)をオーダー(料金先払)。
非常にコンパクトな、テイクアウト・スタイルな丼姿。その場で食べるなら、野外30席ほどのテーブル席と、フード・スタンド内も使えます。フードトラックを使い慣れない人は、容器の小ささに驚かれるかもしれませんが、底深ですので意外に量はあります。中身は、こんな感じ。
まずは、この肉味噌を混ぜ込んで、ジュルリとひと口……おぉ、濃厚にしてシックな味わい。花椒や辣油も使っていますが、基本的には肉味噌のタレでグイグイ引っ張るタイプ。そのタレも、芝麻醤の甘さより甜麺醤的なコクがきいた重みのある味わいで、「汁なし担々麺」ではなくオリジナルな「担担混麺」であることを、シッカリ主張。一方、太麺はモッチモチのゆで上がり、非常に甘みが強くて、肉味噌の濃さに全く負けていません。
別パックに入る具材は、高菜に水菜、そしてネギ。チビチビ混ぜ込むのも面倒なので、ガバッと麺にぶっかけ、軽くマゼマゼ。 麺を具材ごと持ち上げて、ワシワシといただきますと……辛味のない高菜が、その旨味を存分に発揮して、濃厚な味わいにさらに「伸びやかさ」が加わる感じ。水菜やネギによるアクセントも、本体が重みのある味わいだからこそ、効果がクッキリと感じられます。

実に本格的な味わいの「担担混麺」。ただ、問題はこのロケーション……このあたりは築地の「奥座敷」的な場所で、周囲の企業・団体の方が宴会に使えるようなお店が点在していた場所。しかし、大江戸線の開通で人の流れが変わってしまい、周辺の企業も他所に移転したり、市場も豊洲に移転したりして……せめて、晴海通りから「AKINAI銀座」の看板が見えれば人も流入するのでしょうが、東劇ビルと公園の植え込みなどに遮られて見えません(写真)。これほどの味、なんとかもっと多くの人に楽しんでもらう方法は、ないものでしょうか。
店舗情報は、こちら。
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