2019/02/03
蘭州牛肉麺 思泊湖@末広町 「蘭州牛肉麺」

昨年より国内市場へ参入著しい蘭州拉麺、神保町の「馬子禄」はあまりの行列にスルーして、六本木や神保町の別店舗などでいただきましたが……それなりに美味しいものの、わざわざ食べに行くほどかな、という素直な感想。土曜日、神田の店に一軒フラれ、ウォーキング時間を確保するための「時短リカバリ」を考えると、第一候補は末広町の「思泊湖」、やや気乗りしないまま訪店。

12月オープンのこのお店、ネット情報では創業2015年ながら、蘭州からフランチャイズを中国全土に展開し、急成長している企業の日本初出店になるようです。メニューは、ランチタイムは「蘭州牛肉麺」(880円)一本で、夜はおつまみやお酒も出るようです。麺の太さ、トッピング、セットを指定して注文するシステム。麺はスタンダードだという「細麺」で、トッピングはナシにしましたが、あとから考えるとパクチーは入れたほうが良かったかも。
丼に描かれた青の模様、それに緑と赤の三原色により、なんとも鮮やかな丼景色。サクッと辣油を混ぜ込んで、まずはスープをひと口……これまで食べた蘭州麺の中では、「旨味」が突出。他店と同様、スッキリとした牛出汁スープですが、薬膳的なニュアンスは少なく、そのかわりケミカル的な旨味がドンと全体を持ち上げて、塩ダレもキレるし辣油の風味・辛味もキレッキレ。辣油には比較的粗切りの一味も加えられており、辛味のキレ方も重層的。なんかこう……これまで食べた蘭州麺より、「メリハリ」が強調された味ですな。
麺は、もちろん手打ち・手延べのストレート、すべてつながっている非常に長い麺です。ただし、これまで食べた蘭州麺とくらべ加水率がやや低いようで、ポクポクと軽快な歯切れ、だから長い麺でも食べやすい。加水率のせいか甘みも強く、それがメリハリのきいたスープを吸い込み味がググっと強調されて……いやぁ、コレは目を見張るほどの美味さ。そうか、これが蘭州麺かと、三軒目にしてようやく開眼しました。もう箸が止まりません。
具材は、牛バラ肉に大根、あとは薬味のネギとパクチー。他店同様、牛バラ肉は下味程度の味付けですが、スープのメリハリが強いため、こちらも味わいがグッと引き立つ。大根も軟らかくてスープがよくしみており、旨味で分厚くなった味空間ゆえ、ネギやパクチーが加える鮮烈な薬味も実に効果的……コイツは120円足して、パクチー大盛りでもよかったかも。

人は趣味にはストイックで、ラーメンも無化調が珍重される傾向がありますが、私は美味ければケミカルだって大いにアリというスタンス。コイツもスープだけをすするとケミカルがややキツメに感じられますが、スープを吸った麺を食べれば、もうウットリとするほどの美味さに。この麺とのハーモニーを「ゴール」に据えるなら、それを実現する手段はなんでも構いませんなぁ……私の中では当分、これを蘭州麺の「スタンダード」において、さらに食べ歩いてみたいと思います。
店舗情報は、こちら。
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