2019/04/10
ユキノマタユキ@三田 「雪華」

桜も開きかけた3月下旬、週末田町で会合があり、参加前に腹ごしらえ。昨日オープンしたばかりの「ユキノマタユキ」へ。場所は地下鉄三田駅A3出口のすぐ脇で、家系の「學虎」があった場所。

メニューは、ラーメンが「雪華」とそのバリエーション、つけ麺が「粉雪」とそのバリエーションという構成で、調味はすべて塩系のようです。まずは、基本の「雪華」(750円)に「味玉」(100円)つけて。店内は「學虎」と同じL字カウンターで一見狭そうですが、結構奥が深く10席以上はありそうです。
柚子と柚子胡椒がダブルで添えられた、結構ユニークな丼景色。まずは、スープをひと口……ほう、お味の方も結構ユニーク。能書きによると、「圧力寸胴で鶏ガラ、昆布、にぼし、かつお節の旨味を抽出」したとのことですが、味わいとしては節系主体の魚介系が強め。しかし、圧力寸胴を使っているせいか、鶏の押し出しもハンパなく、風味も結構強めで、魚介系に負けず劣らず。なにがなし、敢えて両者をぶつけ合い、そのなりゆきを愛でるような趣向になっています。時々入る柚子の鮮烈なアクセントも、味がぶつかり合う世界だからこそ、実に鮮烈で印象的。
麺は、中細ストレート。最初は結構カタめのゆで上がりに感じますが、底の深い朝顔型の丼に沈んでいるせいか、後半イイ感じのしなやかさに。加水率高めですが、それなりにスープを吸うようで、北海道産の麦を使用しているというわりには、甘みがシッカリと引き立っており……鶏と魚介がせめぎあうスープに対して、麺の設定は難しかったはずですが、コイツはなんともベスト・チョイス。時折、丼縁の柚子胡椒を麺にのせれば、さらに面白い変化が楽しめます。
具材は、チャーシュー2種にメンマ、ほうれん草に柚子と少量のとろろ昆布、そして薬味は白髪ねぎと糸唐辛子。チャーシューは低温調理の豚肩ロース1枚と、鶏ムネ肉2枚というリッチな構成、鶏ムネ肉は世の標準からはやや歯応え重視のセッティングで、咀嚼によりスープの鶏とシナジーさせようという意図なのかしら。ちょっと驚いたのはメンマで、穂先を長めに切り分けて、しかもコリコリとした歯ごたえとやや濃いめの味付けにチューニング……麺も含めて、こういう「小技」をアチコチにちりばめながら、750円に抑えた営業努力には非常に感心。なお味玉は、齧ると中から液体がほとばしり出てきますので、注文される方は要注意。

入店される方からは、「カタメ」「濃いめ」「少なめ」などと、家系特有の好み指定が次々。それがすべて通ってしまうところを見ると……場所が場所ゆえ、常連客も多いのでしょうし、前店の家系「學虎」と同じ注文方式になってしまうのか、あるいは店側がそれを配慮しているのか……その両方だとすれば、地の利もあり「學虎」同様に、長寿店になりそうな気がします。
店舗情報は、こちら。
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