2019/04/14
王龍ラーメン 神田店@淡路町・小川町 「王龍ラーメン」

新年度に入って最初の週末、ゆったり三崎町でラーメン食べてウォーキング……と思っていましたが、あそこは専門学校などが集中する地域、新学期・新入生で学生さんがあふれており、一帯のお店は大混雑。そのままウォーキングをスタートさせて、淡路町の新店「王龍ラーメン」に向かいました。

3月オープンのこのお店、1998年に屋台で創業し、現在は香川県で丸亀本店、高松瓦町店の2店舗を展開、そしてここ神田須田町で東京初進出。メニューは、看板「王龍ラーメン」に「讃岐中華そば」(醤油)、「丸亀拉麺」(背脂醤油)、「屋台ラーメン」、「ぶっかけ冷やしラーメン」、それに「魁獣ラーメン」(辛味噌)と結構豊富。

驚きなのは、メニューによって豚足野菜や鶏などベーススープをいくつか使い分けていること、聞けば理想は「メニューなしで、『これ作って』と言われればそれを出す、そんな店」なんだそう。胡椒とニンニクで仕上げたという「屋台ラーメン」に相当惹かれましたが、まずは看板メニューの「王龍ラーメン」(850円)から。
創業者が独学で作り上げたというこのラーメン、確かに何に似ているとも言い難い、実にユニークな丼景色。まずは、スープをひと口……甘くマイルド、万人受けする円熟した味わいですな。メインは豚足でコラーゲンタップリ、コイツに野菜の甘み・旨味をシッカリ効かせ、さらに「乾物、カツオ、いりこ」など魚介系で、さりげなく旨味を持ち上げるスタイル。コラーゲンのせいか動物系のコクも柔らかく、甘味もカエシで補強していますが、野菜のおかげで透明感ある仕上がり。「キムチに合うスープ」だそうですが、この「万人受け」スープがどう変化するか、楽しみですな。
麺は、細かな縮れが入った中細で、多加水麺を相当カタメにゆで上げたもの。そのカタさはダマになる手前レベルで、穏やかなスープに対して、ずいぶんとアグレッシブな合わせかた。あるいはチョイとブレたのかも知れませんが、これにモヤシのシャキシャキ感が伴走すると、結構合うので設計通り(?)。それでも、個人的にはあと30秒くらいは火を入れたほうがよいと感じたり。
具材は、チャーシュー、ゆでたキャベツとモヤシ、それに結構ネギがタップリ。豚バラ・チャーシューは、切り分けた後にも炙りを入れた、丁寧な仕上げの一品。表面や赤身の部分にも、シッカリとタレがしみ込み結構美味い。モヤシやネギは結構多めで、麺との絡み的には多少ウルサめに感じられますが、スープに野菜がシッカリきいていますので、全体のバランス的には問題なし。
さて、この一杯のメインイベントは、ラーメン注文で入れ放題になる自家製キムチ。コイツがまた実に練り込まれた味わいで、特有の臭みを一切排し、強めの旨味とシンプルな辛味で仕上げた、日本人好みの趣向。コイツをラーメンに投入すると、「微笑み」型の鄙びたスープのボルテージがグッと上がり、アグレッシブに麺に攻めかかるスタイルに。ここにきて、ようやく麺の甘みも活きはじめ、おもわずキムチを結構入れてしまいましたが……このアグレッシブな食後感、いや十分な満足度。

「大阪の屋台でキムチを“どっさり”(大量に)入れて食べるスタイルと味に衝撃を受け」て生まれたという、この一杯。東京でも昔の屋台では、営業終了間際ごろ(バブル期ではだいたい午前3時頃)、その日あまったニンニク、高菜なんかが入れ放題になって、これらを大量に入れた豚骨系ラーメンに、私も衝撃を受けましたが……似たような感覚なのかしら(あまったゆで卵を、朝飯用によくもらって帰りました)。それゆえに、ニンニクをきかせたという「屋台ラーメン」が非常に気になりますので、是非再訪の方向で。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking