2019/05/02
塩豚骨らーめん たちひら@渋谷 「らーめん」

久々に、三軒茶屋でお仕事でしたが、あそこでの仕事は昼飯抜きで、帰り道は空腹との戦い。思わず渋谷で途中下車して、「百軒店」入口あたりにできた新店「たちひら」へ。例によって思い付きの訪店ですので、今回もスマホ撮影。

3月オープンのこのお店、券売機や店内のメニューやポップ、さらには朝6時までという営業時間まで含めて、明らかに資本系のようですが、このご時世に「塩豚骨」というコンセプトが面白い。メニューはラーメンが塩豚骨と味噌の2系統、さらにつけ麺もありますが、それぞれ辛味をつけたバリエーションも用意。とりあえずデフォの「らーめん」(650円)に「半熟味玉」(100円)つけて、ポチッとな。デフォで700円を切るプライシングは、資本の力とはいえ見上げた根性。
何がなし、多店舗展開が頂点に達していた頃の「山頭火」に雰囲気が似ていますな。まずは、スープをひと口……うん、ソツのない美味さ。能書きでは「15時間かけて炊き出した豚骨スープと(中略)鶏出汁の合わせスープ」(写真は下掲)とのことですが、コッテリ感を抑えて強い旨味と優しいコクを前面に押し出した、万人受けする味わい。旨味が強いといっても、魚介系のサポートもケミカルもほとんど感じませんでしたので、塩ダレに仕掛けがあるのでしょう……その塩加減も、キレよりも旨味とコクを引き立てる使い方。
麺は、中細ストレート。多加水麺をかなりカタめにゆで上げており、最初はコリッとした歯ごたえが気になりますが、後半スープに馴染んできます。加水率のわりに甘みが強く、ホノ甘いスープとの相性もなかなか。後半はしなやかさも増しすすり心地も向上、粘りと弾力が増して咀嚼を誘い、さらに甘みが増してきます。
具材は、チャーシュー、メンマ、ほうれん草とネギに薬味のネギ、そして追加した味玉。肩ロースチャーシューはやや小型ですが厚切り、なかまでよく味が沁みており濃い味付けで、穏やかな味わいのスープに対してキャラが立ってます。味玉も同様のアプローチで濃い味付け、ご覧のように白身にもシッカリと味が沁みています。
店内には「旨い食べ方」として、後半にフライドガーリックと辛あげ玉の投入を推奨するポップ。そこでちょっと多めに入れてみますと、グンと香ばしさとニンニク風味が加わって、さらにあげ玉により微妙にコッテリ感と辛味もアップ。通常、卓上のフライドガーリックを動物系のスープに投入しても、さほど効果は感じられないものですが、コッテリ感とアグレッシブさを抑えた優しいスープゆえに、効果が倍増して感じられるのかも。

さすが資本系(?)、慎重に練り込まれた設計で、食べ手を選ばない味とスタイル。これなら、明け方に百軒店から引き上げてくる酔客にも大受けでしょう。横に座っていた若い中国女性の二人組、地図を広げるために丼をもって席を次々と変え、自由に店を使っていますが……この何とも言えぬ「Free」な渋谷の雰囲気、たった2週間離れただけで、どこか懐かしく感じられたオジさんなのでした。
店舗情報は、こちら。
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