2019/05/21
牛骨らーめん ぶるず@門前仲町 「醤油ラーメン」

自己ルールではギリギリ行動圏外の亀戸から、「ぶるず」が4月に門前仲町へ移転してきたとか。まぁ、門仲なら仕事場の銀座・新橋からも近いし、いつでもいけると思っておりましたが……どうやら当面ランチ営業のみの模様(5/18現在で木曜のみ夜営業あり)。GW終盤、外出疲れで1日休養としていた日に、ウォーキングがてら訪店。

4月オープンのこのお店、亀戸で創業したのが2018年2月ですので、約1年で移転したかたち。お店は永代通りに面し信号のある交差点の角地、しかも富岡八幡宮入口に近い場所で、なかなかの好立地。けれど、夜は肉料理でワインを楽しむ「COCCOROCO」(コッコロコ)として、「ぶるず」と同じ三ツ星フレンチ出身のご主人が、二毛作で腕を振るっておられて、だから「ぶるず」はランチ営業のみという訳。

メニューは「醤油ラーメン」「みそラーメン」と、「店長オススメ」ポップがつけられた「つけ麺」というラインナップ。とりあえずは、まずは基本の「醤油ラーメン」(800円)から。
褐色のスープが泡立つ、結構アグレッシブな丼景色。まずは、スープをひと口……なるほど、コイツはかなり正統な「フォンドヴォー」スタイルですな。日本人好みのデミグラスソース的なアプローチのラーメンはいくつか食べてきましたが(例1、例2)、牛骨をメインにトマトと赤ワインをハッキリきかせたこのスープは、デミグラスというよりフォンドヴォーかな(あるいはその中間)。
店頭の能書きには「牛骨を10時間じっくり煮込んでトマトや香味野菜を加えた」とありますが、私の知る「フォンドヴォー」よりは牛の旨味がはるかに分厚く、それでいてトマトがシッカリ効いて、牛脂的なクドさがシッカリと抑えられています。調味も甘めに仕上げてあって、日本人好み。
麺は意外にも、平打ちの太縮れ麺。亀戸時代は中細麺だったようですが、リニューアル。多加水でモチモチにゆで上がり、ツルリとした麺肌がスープを弾きながら、縮れで適度にスープを拾うという練り込まれたバランス。ツルリとした表面のエコ箸との相性はイマイチですが、少し持ち上げてカブリつく要領でいただきますと……リッチなスープと、リッチな麺の食べ心地、コイツは断然合っている気がしますな。
具材は、チャーシュー、タケノコ、それに水菜やベビーリーフなど薬味タップリ。チャーシューというよりローストポーク、これが大判厚切り3枚入りで、低温調理によりウットリするほど柔らかい。しかも表面に胡椒をまぶして焼きを入れており、豚の素直な旨味が引き立てられて、コレがフォンドヴォーと高め合うという……この瞬間はプライスレス。

ラーメンスープとしては濃いだけに、後半「飽き」が心配されますが、卓上にはおろしニンニクとブラックペッパーを用意。胡椒は当然のごとく合いますが、フォンドヴォーに自分でニンニクを加えられるという趣向が面白く、実際なかなかユニークな仕上がりを楽しめます。さらに、麺を食べ終わるころ、小さなクロワッサンが提供され、早速スープに浸していただきますと……いやぁ、もちろん合うんだけど、クロワッサン自体が砂糖で甘くされている上、スープも甘い、ここは普通にバゲットでよかったんじゃないかしら……あくまで庶民の感想です。

これまで食べた、「ビーフシチュー」系のラーメンとしては、頭一つ抜き出たクォリティの一杯。しかも、この麺ならつけ麺も美味そうですな……さらに、フォンドヴォーと日本の味噌の協演も、実に気になる。ただそれ以上に、「赤ワイン」(300円)をランチ営業で選択可能にしているのは、オジさんにとっては「暴力」ですな……いずれ昼に会社を抜け出して、「みそ」と「赤ワイン」で是非。
店舗情報は、こちら。
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