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ラーメン 栄楽@飯田橋 「とんこつラーメン」

栄楽@飯田橋・20190630・交差点
 まだ梅雨前だというのに「夏日」の連続、昼間にウォーキングするのが辛い時期に入りましたが……この日は曇りがちで風もそこそこ、飯田橋を起点に、週末ウォークを決行することに。腹ごしらえは、新店「栄楽」で。場所は目白通り・飯田橋三丁目交差点(写真)から、少し北(左)へ入ったところ。
栄楽@飯田橋・20190630・店舗
栄楽@飯田橋・20190630・券売機
 4月オープンのこのお店、1階は狭い空間にカウンター6席のみですが、2階席もあってキャパは十分。メニューは「とんこつ」「魚介とんこつ」「中華そば」の3系統で、「中華そば」のベーススープは鶏ガラで、「とんこつ」系とは別なのだとか。
栄楽@飯田橋・20190630・麺箱
 店外に家系店御用達「大橋製麺」の麺箱が積まれていたし、店内には好み指定のポップもあるし、トッピングに「ほうれん草」「キャベツ」なんかもあるし、基本は家系店なのかしら……とりあえず、筆頭メニューの「とんこつラーメン」(800円)と「味玉」(100円)をポチッとな。好みは全部フツーでお願いしました。
栄楽@飯田橋・20190630・とんこつ栄楽@飯田橋・20190630・スープ
 ほうれん草ではなく青ネギがのって海苔も1枚という、家系とはちょっと違った丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、なかなか本格的な豚骨醤油。豚骨をかなりジックリと炊き出して、脂分をシッカリ乳化させ、溶け出したゼラチン質でトロみを感じさせると同時に「重さ」を和らげており、「少しライトな武蔵家系」的な立ち位置。醤油ダレも家系っぽくかなり強めで、重心の低いスープにシッカリ刻み込むコクとキレ。ただ、鶏油的な風味がほとんどないため、トータルとしては家系というより豚骨醤油なのかしら。
栄楽@飯田橋・20190630・麺
 麺は、少し太めの中太ストレートで、ゆったりと屈曲したもの。断面も少し扁平して長さも短めで、要するに典型的な家系麺。フツー指定にしては、かなりカタめのゆで上がり、歯をシッカリと受け止めるような、モスッとした歯ごたえが咀嚼を誘い、麺の甘みを最大に引き出して、ライトヘビーなスープと上手くバランスさせています。いやこれ、鶏油をきかせば完全に家系ですが、そうしないのはなぜ?
栄楽@飯田橋・20190630・具材栄楽@飯田橋・20190630・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、海苔とネギ2種に、追加の味玉。豚バラ・チャーシューは非常に柔らかく仕上げてあり、脂身のトロトロ感を活かして濃いスープともバランスをとった、なかなかの逸品。味玉も白身・黄身ともシッカリと味付けてありますが、こちらはスープの濃さにさらに濃さをプラスするようなバランスとなっており、少し改良の余地ありかも。卓上アイテムは、豆板醤、おろしニンニクと胡椒。シッカリとしたスープですので、ニンニクも豆板醤も効きがマイルドで、ついつい入れすぎますので注意が必要。

栄楽@飯田橋・20190630・卓上
 大きめの駐車場が近くにあるせいか、この日のお客さんは物流・輸送系の方々がほとんど。私も含め先客4人なのに、ドライバーさんが入店するなり「すぐできる?」、お店も5杯同時製造で対応しながら一斉配膳、まさにカッ込むように食べてダッシュで退店……こんなヘヴィー・デューティーな使い勝手のお店が厨房一人で、豚骨と鶏ガラを同時に仕込みながら、終日通し営業できるものかしら……この安定したクォリティ、それなりに業務用食材の力を借りながら、働き人に奉仕しようというお店に感じました。

 店舗情報は、こちら

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食堂いしやま@日本橋ふくしま館 「冷やしラーメン」

いしやま@日本橋・20190628・交差点
 梅雨入り前の週末でしたが、この蒸し暑さはまさに梅雨。いつ雨が降るかも知れないし、ウォーキングするには辛い季節、発汗を考えると運動前のランチは油そばか冷やしでイキたいところで、どこかないかとスマホをクリクリしておりますと……お、なんと冷やしラーメンの元祖的存在、あの会津坂下「食堂いしやま」が、日本橋ふくしま館MIDETTEに出店されているとか。ただちにスクランブル。
いしやま@日本橋・20190628・店舗
いしやま@日本橋・20190628・ポップ
 都心でも、山形冷やしラーメンを出す店はありますが(例1例2)、「食堂いしやま」は会津坂下町で昭和27年から提供しているという、かなりの老舗。なんでも、風邪を引いたお客さんが熱を下げる食べ物を所望され、店主・福地ミナさんが考案されたのが「冷やしラーメン」で、その時季節は冬だったとか。そのせいか、会津ではいまでも1年中提供されているそう。MIDETTEのイートインコーナーは以前よりお客さんが増えている感じで、この日も13時過ぎにはほぼ満席。
いしやま@日本橋・20190628・冷やしいしやま@日本橋・20190628・スープ
 いやぁ、都心で見かける山形冷やしラーメンと比べると、なんとも飾り気のない素朴な丼景色。まずは、スープをひと口……いや、これはこれまで出会った山形冷やし系とは、かなり違う。ご覧の通り透明で、全くといってよいほど脂分のないこのスープ、しかしこれを「豚肉だけ」からだしているというから、とんでもない。能書きによると、3日間かけて徹底的に脂分を抜き、うまみ成分だけを閉じ込めてあるそうですが、確かに冷やしてあるのにコツコツと舌に響く、豚の硬質な旨味。醤油ダレも味にうっすら輪郭線を引く程度の使い方で、なんとも透明感あふれる、爽やかなコクが駆け抜けます。これまで出会った山形冷やし系は魚介出汁を多用しており、脂分の処理を考えれば当然ですが、全くもって「逆転の発想」。
いしやま@日本橋・20190628・麺
 麺は中太縮れで、柔らかにゆで上げたもの。ソフトな口あたりと、優しいモチモチ感、多加水麺の透き通るような甘味が、爽やかでソリッドな旨味と実によく合う。私のような「三丁目の夕日」世代には、こういうフカフカした仕上がりの中華麺は、実に懐かしく感じられますなぁ……それが、昔よくあったケミカル的で派手なスープではなく、メカニカルにすら感じられるカッチリとした冷製スープに組み込まれながら、さらにこの作品が昭和27年製というのだから、実に驚き。
いしやま@日本橋・20190628・具材いしやま@日本橋・20190628・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマと、刻みタマネギ。チャーシューは2枚入りで、モモ肉と肩ロース。白眉は何といってもこのモモ肉・チャーシューで、脂身をキッチリ落とし、薄味でカッチリとハードな歯応えが、ソリッドステートなこのスープに実によく合う。メンマも薄味で、塩抜きの過程で微妙な塩味を残して、本来の風味を活かした一品。シャキッと硬質なその食感は、もちろんこの世界観にはピッタリですな……ちなみに氷が少し浮かんでいますが、出汁を凍らせたものではないようです。

いしやま@日本橋・20190628・能書き
 麺や具材は昭和中期までのものですが、スープだけがソリッドステートでメカニカルな近未来空間にタイムスリップしてしまったような……現代でもサイバーで斬新な印象を与えながら、それでいて昭和27年製という驚きの一杯。映画や音楽でも、もちろん絵画や陶器でも、価値観の一部が時代を超越しながら、他の部分が当時の価値観にとどまって、双方が破綻なく融合した作品という名品があるモノですが……この一杯も、まさに「名品」と言えましょう。

 店舗情報は、こちらイベントカレンダーをご確認の上訪店を)。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:今は三茶系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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