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麺処 リュウグウ@神保町 「あさりらーめん」

リュウグウ@神保町・20200817・ミッキー
 神保町、白山通りの東側に来たら、必ず通っていた「ミッキー」の前。ここを通ると、食べ歩きではなく本当に古本漁りに神保町に通っていた頃を、懐かしく思い出していたものですが……(写真は2019年秋撮影)
リュウグウ@神保町・20200817・空地
 2階の「ミッキー」はかなり昔にすでに閉店、1階の居酒屋「酔の助」は有名店で、ドラマの撮影などにも頻繁に使われていましたが……コロナの影響で、ついに閉店。建物はすでに取り壊されて、ご覧のような有様。少し暗い気持ちになりながら、6月オープンの新店「リュウグウ」へ。
リュウグウ@神保町・20200817・店舗
リュウグウ@神保町・20200817・券売機
 「ねいろ屋」や「人と羊」があった場所に入ったこのお店、先輩2店はそれぞれ豊洲・荻窪に「栄転」されておりますので、結構「験のいい」場所なのかも知れません。メニューは「あさり」「しじみ」「貝汁」の3系統、ベースは「貝汁」で、それに「あさり」「しじみ」で追い出汁したのが他の2つのようです。とりあえず、店外にも写真掲示があった筆頭「あさりらーめん」(860円)をポチッとな。
リュウグウ@神保町・20200817・あさりらーめんリュウグウ@神保町・20200817・スープ
 スマホのAI補正は派手過ぎて、激古デジカメでは地味過ぎるという、悩み多き今日この頃、今回は丼全景のみAI補正版で。まずは、スープをひと口……これ、意外と新しいアプローチ。「鶏ガラ、しじみ、香味野菜」を合わせて煮出したという貝汁スープ、これへさらに「あさりをいれて出汁を取」ったものだそうですが、貝特有のエグミのない、スッと突き抜けるような旨味が印象的。アサリのスープといえば、昆布と合わせあらかじめ旨味をシナジーさせておくのが基本と思っていましたが、その構造・手法を全く変えて、鶏としじみ・アサリの旨味だけで仕上げようという斬新さ。こんな透明感溢れるスマートな味になるんですな……目からウロコが2、3枚。
リュウグウ@神保町・20200817・麺
 麺は、やや細めの中太ストレート。強いスープの旨味の中で小麦の甘みが引き立って、多加水とは思えない食材の存在感。ここは入口近くに置いてある紙エプロンを装着して、思う存分「ズバァ~~」と麺をすすり込み、透明感溢れる貝の風味が滑らかな麺肌をスピーディに駆け抜けるさまを、しっかり堪能していただきたいところ。私は思い切りやり過ぎて、食後紙エプロンについた白髪ネギを見て、ちょっと反省。
リュウグウ@神保町・20200817・具材リュウグウ@神保町・20200817・メンマ
 具材は、殻付きアサリにメンマ、それと水菜に白髪ネギ。驚いたのはアサリの風味が濃いことで、いくら旬だからといってここまで強いものかしら……自分でも調理にアサリを使いますが、よほどよい素材を使っているか、なにかひと手間入ってますな。メンマは堂々たる穂先を使用、キチンと下処理した上で、薄味ながらイイ感じに仕上がっています。

リュウグウ@神保町・20200817・能書き
 ひと昔前は、アサリのラーメンといえばお決まりのスタイルがあり、昆布と合わせた「潮汁」タイプか、ベタの「アサリ・バター」というのが定番で、商売なら顧客の「常識」に寄り添うのが当たり前……こういう「自縄自縛」を、経営学の世界では「ロック・イン」と呼びます。それを「豊かな風味」で突破する店も出てきましたが、そこには原価の壁があったりして……そんなジレンマを、シンプルながら新たな「構造」により突破しようという、面白い一杯。アフター・コロナ時代の生き方を、示唆する一杯かもしれません。

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らぁ麺 虎武@虎ノ門 「貝出汁醤油らぁ麺」

虎武@虎ノ門・20200809・ロケーション
 7月に入り日々急増する検査陽性者、在宅勤務の一日としたかったのですが、予定が入っていたので西新橋へ。どうせここまで来たのだからと、先日訪れた虎ノ門ヒルズ・ビジネスタワーを再訪、しかしお目当てのお店は14時過ぎにして品切れか満席で、タワー近くの新店「虎武」へ向かいました。
虎武@虎ノ門・20200809・店舗
虎武@虎ノ門・20200809・券売機
 コロナ真っ最中の3月オープンという気合の入ったお店、このロケーションにしてこの外装ですから、資本系なのかも知れません。メニューは「貝出汁」の「らぁ麺」が醤油・味噌・辛味噌、それに「貝と鯛 潮らぁ麺」と、限定の「醤油つけ麺」がラインナップ。とりあえず、筆頭の「貝出汁醤油らぁ麺」(850円)をポチッとな、太麺と細麺が選べるそうですが、お店おススメの細麺で。それにしても、「あさり出汁の炊き込みご飯(小)」(150円)とあわせて1,000円とは、なかなか惹きの強い組み合わせですなぁ……堪えるのにひと苦労。
虎武@虎ノ門・20200809・貝出汁醤油虎武@虎ノ門・20200809・スープ
 なんか、「貝出汁」とは思えないような具材構成。まずは、スープをひと口……うん、出汁自体は見事な仕上がり。アサリ・ホタテ・昆布を低温で煮出して、鶏清湯を加えたというこのスープ、貝系の風味はかなりリッチで、昆布との旨味シナジーもなかなかのレベル。これに合わせる鶏清湯も、常識的には鶏油をほとんど取り除くのでしょうが、敢えて微妙に多めに残して、別角度からリッチ感を加えています。ただし、小豆島の生醤油などを使ったというカエシがやや濃くて、貝の風味がもうひとつ伸びてきませんな。
虎武@虎ノ門・20200809・麺
 麺は、三河屋製麺製の細ストレート。細麺なのに断面をさらに扁平させ、さらにしなやかにゆで上げることで、実に素晴らしいスープ持ち上げ。全粒粉使用で麺肌に浮かぶ粒々、しかしベースは穏やかな甘さの北海道産小麦で、そのコントラストも実にグッド。そしてトータルとして「上品」感に収斂させるあたりが、さすが三河屋さんですなぁ。
虎武@虎ノ門・20200809・具材虎武@虎ノ門・20200809・チャーシュー
 具材は、チャーシューが2種と刻みタマネギ、そして青菜と白髪ネギ。チャーシューは、低温調理の豚肩ロースが2枚と、ジックリ味付けた豚バラ肉が1枚で、プライシングを意識したのか異色の豪華さ。ですが、刻みタマネギもそうですが、魚介ラーメンの具材シフトではありませんなぁ……とくにタマネギと貝出汁のコンビネーションは無理があったり。

虎武@虎ノ門・20200809・能書き
 非常に上質の貝出汁と、非常に上質の麺。そうした立派な「骨格」をどう活かすべきか、まだ試行錯誤の段階にあるような一杯。具材のシフトを見るにつけ、そして卓上の「黒煎り七味」、「花椒油」といったアイテムを見るにつけ、ここは「味噌」でこそ真骨頂を発揮するお店なのかも知れません。また「虎ノ門横丁」にフラれたら、再訪してみたいと思います。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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