2021/01/17
京都ラーメン 森井 飯田橋店@飯田橋 「熟成醤油ラーメン」

コロナ流行は収まる気配がありませんが、さりとて街の人出も減る気配もなく、ラーメン新店も続々オープン。今日は以前住んでいたという意味で、千葉系ラーメンと京都系ラーメンのお店どちらにするかで迷いましたが……運動不足の今日この頃、千葉系背脂ギトギトは辛かろうと、飯田橋の新店「京都ラーメン 森井」へ。

12月オープンのこのお店、今年3月の稲田堤本店を皮切りに、8月以降神奈川・東京で5店舗を展開して、この飯田橋店で7店舗目。コロナ禍のもとこの展開力、最新式の券売機や見事な外装・内装など、どこからみても相当力のある資本系ですな。メニューは「京都熟成醤油」「味噌」「辛味噌」「塩」「醤油豚骨」の5系統、まずは定番らしき「熟成醤油ラーメン」(750円)に「味玉」(100円)つけて。

すると次の画面で、「麺の種類」「麺の硬さ」「ねぎ」「背脂」の加減を選べます。「ねぎ」を増せるというのは魅力的、昔の京都のラーメン店では、無料で「ねぎまし」にできる店もありました。当然ここは「ねぎ・多め」で。
九条ネギと背脂のコントラストが、「京都」感を演出する丼景色。まずは、スープをひと口……クラシカルな京都ラーメンが、上手く再現されていますな。京都ラーメンというと、「新福菜館」「第一旭」「天下一品」などを連想される方も多いでしょうが、30年以上前の学生街に点在していたお店のラーメンは、こんなスタイルが多数派(もう少し背脂少なめ)。もちろん、クォリティは当時より段違いで、シッカリとした味わいの鶏ガラに、背脂が力強く絡んで、「ムンッ」と押し寄せてくるような豊かな風味。カエシも京都の醤油を使っているそうですが、柔らかなコクと優しい甘さ、学生時代の私が食べたら、美味さに目をむいて驚いたでしょうな。
麺は、中細ストレート。「中華麺専用粉『荒武者』のみを使用した特注麺」だそうですが、ややカタメにゆで上げられて、低加水なのに力強い弾力と歯応え。派手さはありませんが甘みも結構強く、少しザラついた麺肌がドップリとスープを持ち上げて、双方ガップリ四つ。もっとも、昔の京都学生街では、こんな良質な麺は使われていませんでしたが……
具材は、チャーシュー、メンマ、九条ネギに、追加の味玉。チャーシューは、低温調理した肩ロース、味付けを控え肉本来の旨味を押し出して、背脂とのコンビネーションを楽しませようという設計思想、コイツが結構ハマっています。九条ネギはシッカリとしたザクザク感、その割に苦みを抑えてほのかな甘味で、コイツはなかなか良質。味玉もややカタゆでですがギリギリ半熟に仕上がっており、醤油強めに味付けて、麺・スープやチャーシューとのコントラストも見事。

実は30数年前、おばちゃんが一人でやっていた頃の京都「ますたに」も、こんなスタイルのスープに、粗めにみじん切りした鷹の爪が、やや多めに入った感じでした(背脂はもっと少なめでパラリ程度)。それがなぜ、今のような「三段」背脂ラーメンになってしまったのか、もはや知る由もありませんが……昼は照明を控えて暗かった「天下一品」銀閣寺道店(「ますたに」の近所)で、無料の「ねぎ大」で「こってり」をたのみ、鬼のように辛味噌調味料を使いながら、「学割」で支払ったあの頃を、懐かしく思い出したひと時でした。
店舗情報は、こちら。
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