2021/02/28
ねいろ屋 豊洲店@市場前 「伊予路麦味噌らーめん」

コロナで緊急事態宣言、終日「不要不急の外出」は自粛せよとのお達しなので、電車を使った食べ歩きはあきらめて、いつもの週末ウォーキングのついでに一杯やることに。この日は新木場から豊洲あたりを歩きましたが・・・・・・まるで春のような陽気に誘われたのか、運河沿いは家族連れの波また波、手にしたドリンクやスナックが免罪符になるのか、みなマスクをあごにかけ・・・・・・こりゃ今年のオリンピックは無理ですな。

立ち寄ったのは豊洲市場に併設された「江戸前場下町」の「ねいろ屋」、レギュラーメニューで唯一未食の「背脂煮干」をいただこうと思っていましたが・・・・・・お、限定メニュー発見。「伊予路麦味噌らーめん」(950円)って、たしか神保町時代にも出していたヤツ、迷わずコイツで。
茶色と赤のせめぎ合いの中、レモンの黄色がにっこり微笑む、「ねいろ屋」さんらしい美的センスの丼景色。まずは、スープをひと口……なんとも深く、優しい味わい。味噌は愛媛県大洲市の梶田商店によるもの、実にふくよかな麦麹の香りとまろみの強い優しい味わい、麦味噌は塩カドが立ちがちですが、イリコ出汁で見事に丸めてあります。これに絡むのは真紅の自家製辣油、辛味だけでなく花椒の風味・痺れもきかせて、敢えて四川的なタッチ仕上げてありますが、そこは「ねいろ屋」さんのこと、トゲトゲしさのない優しい味わい。優しい優しい辣油を優しい麦味噌が受け止めて、味をドンドン深め合い……これぞ「ねいろ屋」ワールドですな。
麺は「鯛塩」や「醤油」とは変えてあり、平打ち気味でかなり太めの中太弱縮れ。ヤワめにゆで上げられてソフトな口あたり、かん水量も抑えてあって素朴な風味、優しさあふれるスープによく合う、じつに優しいタッチの麺と仕上げで、「ねいろ屋」ワールドがさらに深まります。
具材は他メニューと似ており、チャーシュー2種とメンマ、海苔にネギ、そしてこのメニュー特有のレモンスライス。低温調理の豚肩ロースと鶏ムネ肉の美味さは「鯛塩」や「醤油」の時と相変わらず、メンマはさらに風味が良くなった感じですな。そして面白いのがレモンスライスで、箸で果汁を引き出し麺とスープに絡めていただけば……四川的な辛味・痺れに酸味のキレが加わって、ちょっとエスニックな雰囲気すら漂ったり。

神保町時代にはレギュラーに加えていたこのメニューを、なぜ限定に「格下げ」(?)したのか、三千回くらい問い詰めたい気もする、文句なしの名品。まぁ、いくら出汁でカバーしても、終盤まで麦味噌の塩分は隠し切れず、私のような高年者にとってスープ完飲は厳禁ですが……丼を傾けても飲み干したい、そんな思いを「まだウォーキング途中」と自分に言い聞かせ、思いとどまるのが精一杯だった、オジさんなのでした。
店舗情報は、こちら。(緊急事態宣言中は平日・土曜も15時までなのでご注意を)
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