2021/03/28
MENクライ@浜松町 「いりこラーメン」

緊急事態宣言もいよいよ終わりと思いきや、よもやの延長となってしまった週末。また例によって、不要不急ではない「健康目的ウォーキング」ついでの新店巡り。今週はモノレール沿いを歩いてみることにして、腹ごしらえは浜松町の新店「MENクライ」で。

2月オープンのこのお店、北品川「和渦」の2号店だとか。大井町で創業した頃の「和渦」は非常に小さなお店でしたが、ついに支店を出すまでになられましたか……ただ、出店した場所がどうも気になる。ここは、最初「ツケメンハネウマ」という店ができて、ほどなく「琳久」に入れ替わり、さらに2店舗ほど短命で入れ替わった鬼門の地。この日も土曜12時半頃の入店で、先客は2名ほど。

メニューは「醤油ラーメン」と「いりこラーメン」の2本立て、初訪なので筆頭の「醤油」からいくのが礼儀ですが、瀬戸内生まれの私はとにかく「いりこ」というワードにめっぽう弱い。さらに入店時、入口脇に「マキシマムこいたまご」の段ボールが積んであったのを目撃したので、コイツは味玉も期待大。そこで、「いりこ味玉ラーメン」(950円)をポチッとな。
AI補正でそれなりに華やかに飾られていますが、実際にはもう少し地味な丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、コイツは「速球ストレートでど真ん中」。イリコ特有の雑味が出ないよう、慎重かつ深く煮出されたイリコ出汁。煮干しよりも「懐が深い」旨味が特徴で、それに「重み」をつける程度の塩加減。さらに七福有機白醤油が加える旨味と甘みが、味の「懐」をさらに深くしていきます……なんというか、「ソリッド」とは対極的な、「トトロのお腹」的な「懐」感。
麺は手打ちで、驚きの太麺ストレート。コチラもフカッとした「トトロのお腹」的な歯応えで、表面のデコボコがスープを適度に持ち上げて、麺の陽気で力強い甘味が、スープの塩味・旨味で引き立ちます。麺が非常にユニークなので最初は「MENクライ」ますが、実はこういう麺とスープのコンビネーションには先例があり、八丁堀「七彩」の煮干系・喜多方系にスタイルが似ていますな。
具材は、チャーシュー、メンマ、紫タマネギにカイワレ、それに柚子がひとつまみと追加の味玉。白眉は何といってもこのチャーシューで、業界では結構珍しい吊るし焼きした肩ロース(能書きでは「国産岩中豚吊るし焼き」(岩中は岩手中央の略))。肉周辺部がミンク色に染まるのがその特徴で、「焼豚」ではない本物の「叉焼」、魅惑のスモーキーな風味に加えて、焼く前につけた塩味の加減がタマリマセン。そして、期待の味玉も、ご覧のようなマキシマム「濃い」仕上がりで、スープ・麺・他の具材との相性はともかくとして、コイツ単体でとてもマッチョな味わい。

「和渦」創業時のメニューは、「醤油そば~牡蠣のアヒージョ添え」「塩そば~甘海老の和風アメリケーヌ 海の恵み」「焼きチーズとトマトの塩そば~ジェノベーゼを漂わせて」だったという、驚愕の3本立て。だから、今回もどんな「大リーグボール」がくるのかと思いきや……「速球ストレートでど真ん中」だったという、これまた驚愕の展開。「イリコ」といえば、都心では九段下「二階堂」が出す冷やしの独壇場でしたが……有力な対抗馬が突如出現。夏には是非、イリコで冷やしもお願いします。
店舗情報は、こちら。
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