2021/05/18
FUKAHIRE fin-fin JR新橋店@新橋 「濃厚オイスターふかひれあんかけ麺」

いわゆる「マンボウ」が発令されてしまい、またしても不要不急外出がNGですので、週末ウォーキングついでの食べ歩き。とはいってもこの日は雨、汐留~新橋間の地下道を行ったり来たりのウォーキングで我慢することにして、腹ごしらえは新橋「fin-fin」で。

「気仙沼産のふかひれをカジュアル&リーズナブルに提供」というコンセプトのこのお店、オープンは昨年3月だそうですが、ちょうどこの頃に私は銀座・新橋界隈を離れましたので、全く知りませんでした・・・・・・偉大な先人の情報に感謝。とにかくスープ先行のメニュー構成、「濃厚オイスター」「特選カニ卵」「贅沢フォアグラ」の3種のフカヒレスープを、「土鍋あんセット」でいただいたり、シンプルにご飯や麺を合わせていただきます。とりあえず、「濃厚オイスターふかひれあんかけ麺」(990円)で(公式HPでは「ふかひれ濃厚オイスター麺」)。
金色に輝くお盆を背負って、「本格中華」の面構え。まずは、スープというか「あん」をひと口……なんとも、気品漂う穏やかな味。「秘伝の鶏白湯スープに、オイスターソース2種類を独自にブレンド」したというこのスープ、オイスターソースの風味を豊かに感じさせながらも、重みのあるコクをほの甘さで包みながら、一切のエッジを排した穏やかな味の「平面」を表現しています。全く派手さのない落ち着いた味、ある意味ラーメン的な表現の対極にありますが、本格的な中華料理店のスタイルに似ていて、それがこの値段なのはある意味驚き。
麺は、やや細めの中太ストレート。コシが強くシコッとした力強い歯応えの麺で、これは高級中華のスタイルから、一歩踏み出したオリジナルなスタイル。多加水麺にしてあんかけによるダレを防ぎながら、シッカリとした麺質により甘みを十分発揮させて、ほの甘さで仕上げたスープに合わせようという設計思想。なかなかよく考えられています。
具材は、麺にのせられたフカヒレと青菜、それにスープに溶けこんだエノキとほぐしフカヒレ。フカヒレは、青菜上のモノを麺に絡ませることもできますが、スープに入っているフカヒレも自然と麺に絡んできますので、メリハリがあって満足度大。青菜には鮮烈な辛味があって、小松菜というよりからし菜に近いかも。すべてにおいてエッジを排したこの一杯では、この麺の力強さと青菜の鮮烈な薬味は、非常に印象に残りますな。

他には、搾菜と杏仁豆腐、それに味変用の香味酢と「サービス」でトリュフオイルがついてきます。さほどコッテリ感はなかったので香味酢はパス、トリュフオイルは入れると何が起きるか容易に予想できましたので、最終盤に入れましたが……確かに風味は支配されてしまうものの、全体的には悪くない雰囲気に。

ラヲタ的には好まれる、エッジやパンチとは対極にある、穏やかで気品漂う味空間。店が面するSL広場の周辺もそうですが、新橋でもこの外堀通りに近いエリアは、昔から一流中華が多いところ。そういう意味では、この街にふさわしいお店のオープンといえましょう。長年親しんだこの街からもすっかり足が遠のいてしまいましたが……次は「カニ卵」をいただきに参りましょうか。
店舗情報は、こちら。
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