2021/06/15
らぁめん 赤坂 みづ菜@赤坂 「塩らぁめん」

緊急事態宣言下の、健康維持目的・週末ウォーキングがてらの食べ歩き(だから不要不急ではないという無理な建て付け)。コースもネタ切れ近くなってきましたが、ちょっと空気の悪さが気になるものの、赤坂御用地をグルリという計画。腹ごしらえは赤坂の新店「みづ菜」で。

5月オープンのこのお店、場所は赤坂名物「赤坂ラーメン」があった場所で、いつもそこにあった存在がある日突然消えるのは、かなりさみしいものがありますな……メニューは、「塩」(蛤×帆立)、「醤油」(鶏・豚×ポルチーニ茸)、「つけめん」(親鶏・豚×昆布水)、「濃厚醤油」(親鶏・豚×煮干し)の4系統。「親鳥」というパワーワードがグッと視線を引き寄せますが……もう梅雨っぽいし、今日もどこでウォーキング中止になるかもしれませんので、カロリー的に「味玉塩らぁめん」(980円)あたりで。
低温調理肉のピンク色に、水菜の緑、そして透き通ったスープの色と、なんとも涼しげな丼景色。まずは、スープをひと口……うん、クッキリと伝わる「蛤×帆立」。一切の「修飾」を排して、ダイレクトに伝わるハマグリとホタテの風味・味わい。こういうスタイルは実は結構珍しく、ハマグリやホタテを使っていると称して、実はホノかに「におわせる」程度だったり、化調でそれなりの派手さを加えたり。その点、このスープは日本料理の「お吸い物」に近く、適度な塩分で素材の味わいを実にクッキリと際立たせ、シンプルながらこういう実現ができているラーメンは極めて貴重。
麺は、村上朝日製麺所製の中細ストレート。北海道産小麦「春よ恋」を使用し、さらに全粒粉を使っているといいますが、麺肌の粒々は公式HPの他メニュー(特につけめん)の麺ほどではなく、あるいは塩だけ配合をかえているかも。小麦の甘みは実に素直にして伸びやかで、全粒粉的な派手さも抑えられ、柔らかめのゆで加減でススリ心地も実にスムーズ。それでも、歯応えとコシは十分に感じられ、かなり高度な仕上がりです。
具材は、チャーシュー、ハマグリ、メンマに水菜、そして追加の味玉。低温調理の豚肩ロースを超薄切りにしてのせるというのは、最近の流行り。こんな「お吸い物」スープに合うのかと、最初はかなり懐疑的でしたが……シッカリとした甘みの麺を介して、実にシッカリ馴染んできます。チャーシューは実は2種で、もうひとつは小さな鶏ムネ肉、こちらも「煮鶏」的な仕上げで余計な主張を落としてあり、「塩」でも上手く馴染みます。味玉も、黄身のみを味付けたシンプルな構成で、「お吸い物」を邪魔しません。

この店のユニークなサービスは、料理ごとに異なる薬味が3種つくこと。「塩」につくのは、「柚子胡椒・焦がし入りにんにく・レモン生姜」で、このうち「柚子胡椒・レモン生姜」は期待通りの効果ですが、「お吸い物」に「焦がし入りにんにく」という感覚には驚きました。さっそく、思い切り試してみますと……おおぉ~~、「合う」というか、2~3周回り結果的に「別物」に進化。ガツンとニンニクが効いた後でも、ハマグリとホタテが力強く主張を続け、これはこれまで味わったことのない「異次元」に突入。

「蛤×帆立」という、まぁフツーにありそうな謳い文句のこの一品。しかし、アプローチは驚きの「お吸い物」ド真ん中で、これに豚肩ロースやニンニクまで合わせてしまうという、目からウロコが2~3枚落ちそうな驚異の一杯。この「薬味」、実に思い切った勝負をかけていますな……これから暑くなるし、薬味に「パハール岩塩」なる秘密兵器が用意された、「つけめん」あたりを次回は是非。
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