2021/07/13
牛骨ラーメン 香味徳 銀座店@銀座一丁目 「香味徳」

仕事帰り、オーダーしてあった品を銀座で受け取ると、時間は既に19:00過ぎ。あと30分もしないうちに、飲食店はLOとなってしまいますが……ちょっと慌てて、現在19:20LOの「香味徳」に飛び込みました。

2010年オープンのこのお店、鳥取で60年以上の歴史を持つ「牛骨ラーメン」のお店で、本店は鳥取・赤碕にあり、鳥取県には牛骨のお店が100店舗以上あるとか。メニューは鳥取オリジナルの「香味徳」と、牛骨白湯の「香味徳白」、魚介系とのWスープ「香味徳醤油」が3本柱で、あとは担々麺や味噌、つけ麺などがラインナップ。この10年、限定含めて結構アレコレ食べてきたので、オープン時に食べた鳥取オリジナル「香味徳」(750円)に原点回帰。
牛骨スープにパラリと散る黒胡椒が、焼肉店のスープへイメージ的につながる、なんとも麗しい丼景色。まずは、スープをひと口……いやぁ、久々にいただく牛骨スープ、やっぱ美味い。牛骨の深い旨味、フワッと溢れる牛脂のほの甘さ、それらを薄口醤油でキリッと引き締め、黒胡椒で絶妙にケバ立たせる。牛骨スープの根源的な魅力がギュッと凝縮された、実に魅惑的なスープですな。やや、薄口醤油が加えるキレが強めですが、黒胡椒によるケバ立ち感も含めて、ご当地ラーメン的な「田舎臭さ」も演出されて、文句なし。
麺は、やや細めの中太弱縮れ。多加水麺を多少カタめにゆで上げて、ツルッとした口あたりと、少しモチッとした歯応え。玉子麺なのか甘みも強く、それがキレ強めのスープに引き立てられて、コイツがなかなかの力強さ。オープン時から変わらぬ、文句なしのコンビネーション。
具材は、チャーシュー、メンマ、モヤシに海苔、そして薬味は水菜とネギ。バラロール・チャーシューは、オープン時から引き続く鉄板のコンビネーション。やや薄味の味付けと、スープの野趣と強めのキレが、絶妙に組み合わさってコイツは美味い。注文ごとに卓上に運ばれるキムチ、コイツを入れると、いよいよクライマックス。見た目はややチープ感があるキムチですが、味は旨味と辛味が上手くバランスしたもので、スープにも「適度」なインパクト。アグレッシブになるというより、「味が深まる」不思議な変化。

牛骨ってこんなに美味く、焼肉屋でもレギュラーなスープなのに、どうしてこうラーメンとして東京に広く定着しないのかな……やっぱ我々には計り知れない、原価的な問題もあるのかしら。焼肉屋は肉だけでなくアルコールで結構儲かりますが、回転重視のラーメン店はそうもいかない。今は緊急事態宣言下の「禁酒法」時代ですから、焼肉屋も結構厳しいのでしょうが……「牛骨スープ」文化が、廃れないことを祈ります。
店舗情報は、こちら。
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