2021/07/31
神保町 可以@神保町 「煮干し中華そば」

4月からの新しい仕事、「オリンピックが始まるまでに」というオーダーで、祝日・GWなど全く無しの突貫作業。そしてオリンピック開始の1週前の今日、ひとまず完了となりました……いつもより少し早く三茶から帰途につき、神保町で途中下車。

「可以」は神保町における私の「ホームベース」でしたが、コロナの影響で4月から休業、漸く6月21日に営業再開となりました。営業再開前後に「可以」さんのtwitterを見ておりましたが、山形県内の「ケンちゃんラーメン」各店の一杯を連投、その上で山形某店のインスパイアを出すとのアナウンスがあるという、なんとも分かりやすい展開。メニューは「煮干し中華そば」と「生姜醤油ラーメン」の2本立てですが、「生姜醤油」は以前から主力メニューでしたので、もちろん注目は「煮干し中華そば」(850円)、もちろんコイツをポチッとな。注文時に背脂アリ・ナシを選べますが、今日のところはナシで。
吊るし焼きっぽいチャーシュー表面の紅色が、琥珀色のスープに映える麗しの景色。まずは、スープをひと口……いやぁ、何とも素朴で「田舎風」な味わい。ベースは豚骨主体のようですが、そこはかとなく強めてある動物系の風味。一方で、カエシは穏やかでノホホンとした醤油味で、それをさらに背脂で丸めてあります。両者が醸す「田舎」的な風味が、なんとも食べ手の気持ちを落ち着かせますなぁ……コロナの新規感染者が急増している昨今ですので、なおさら長閑な味わいが舌に沁みます。
麺は、手打ち風の太麺縮れ。縮れているだけでなくネジレも入っており、手で切り分けたような不揃い感も。ブリブリッと迫力ある躍動感に、モチモチッとした強い歯応え、甘味はさほど強くありませんが、こういう武骨で無口な麺の方が、田舎風のスープにはよく合ったり。麺量も並で200gと十分すぎるほど。
具材は、チャーシュー、メンマに、薬味のネギ。圧巻はこの肩ロース・チャーシューで、食紅をつけて窯焼きか吊るし焼きにしたような、古風ながら見事な仕上がり。味も実に力強く、肉の奥までシッカリと味がしみています。また、個人的にはこのメンマがお気に入り、メンマ本来の風味が豊かで、それを活かすように味付けも適度、スープとの味濃さのコントラストも文句なく、モチモチの麺にプラスされる、絶妙のコリコリ感。いやぁ、コイツは見事。

渡辺樹庵氏と「可以」スタッフによる、徹底的な現地調査から生まれた、田舎風の一杯。オリジナルを食べたことがないので、再現度について私は評価できませんが、この一杯の完成度は至高のレベル。背脂アリにしておくと、さらに田舎っぽくなったのかなぁ……まぁ、私の神保町の活動拠点「可以」さんにはこれからもお世話になりますので、そのうち試させていただきましょう。
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