fc2ブログ

横浜家系らーめん 侍 渋谷本店@渋谷 「らーめん+ほうれん草」

侍@渋谷・20210904・109交差点
 渋谷を仕事の拠点としていた時代、よく通った「侍」が、8月に井の頭線・渋谷駅の真ん前に移転したとか。移転2週間後くらいに訪店してみましたが、18時過ぎには材料切れで店じまい。また少し日を空けて、終日雨だった平日に再訪しました。
侍@渋谷・20210904・店舗
侍@渋谷・20210904・券売機
 東大前「侍」の渋谷支店として、2009年に渋谷3丁目にオープン、町田家の流れをくむお店と聞いています。当時から非常に本格的な家系を出す店で、渋谷ではNo.1の家系店でしたが、なにせ駅から少し離れており、手狭な店なのに「いつ行っても満席」というほどではありませんでした。それが、道玄坂も近い井の頭線駅の真ん前に移転して、人気が出ない訳がありません。

 メニューは、「らーめん」(醤油)と「特とん塩」(塩)の2系統、家系で「塩」とは珍しいですが、2010年頃から提供している当店オリジナルメニューです。移転前はブラスチックの札が出る年季の入った券売機でしたが、最新式にリニューアル。まずは「らーめん」(780円)にご祝儀の「ほうれん草」(150円)をつけてポチッとな。移転前は、頑固そうなご主人がワンオペしていることが多かったのですが、移転後はなんと5人ほどのスタッフで切り盛り。しかも、中心となって仕上げ・盛り付けしているのは、なんと若い女性店員……いやぁ、あの「侍」が、こういう店になりましたか。
侍@渋谷・20210904・らーめん侍@渋谷・20210904・スープ
 移転前と同じ、スープの深い褐色が、なんとも魅惑的な丼景色。まずは、スープをひと口……うんうん、移転しスタッフは変わっても、あの「侍」は健在なり! 店内の大型寸胴に、ゲンコツを山盛りに入れて炊き出された、実に濃厚な豚骨がベース。ガッツリ炊き出したゼラチン質のポッテリ感と髄のホノ甘さ、これに対して強めに醤油カエシをきかせてキレをクロスさせバランスさせるという、町田家の流れをくむ独特の方法論が今も健在。いやぁ、これは美味い……渋谷は若いお客さんが多いので、「濃いめ」を頼む人も多いのですが、コイツは絶対「フツー」推奨。
侍@渋谷・20210904・麺
 麺は、家系では王道の酒井製麺製で、かなり太めの中太ストレートで、断面がやや偏平している典型的な家系麺。「普通」指定で少し柔らかめのゆで加減なのも以前と同じ。これにより強調された小麦の甘みが、スープの強烈な豚の旨味と醤油のキレで、ダイナミックにフォーカスされるという方法論も健在……渋谷のお兄さんたち、「カタメ」をお約束のように頼んでるけど、町田家・武蔵家系のお店では、ソイツはチョイと我慢してみたら(逆に「柔め」推奨)。
侍@渋谷・20210904・チャーシュー侍@渋谷・20210904・ほうれん草
 具材は、チャーシュー、ほうれん草、海苔にネギ。この店は、おざなりなチャーシューをのせる家系店が多い中で、傑出したクォリティを誇った店でしたが、スタッフの人数が増えさらに手を加えられるようになったせいか、大きさも仕上がりも味も、以前より格段にクォリティアップ。家系店でこの仕上がりは、まず滅多にお目にかかれません。

 問題はほうれん草で、私の家系訪店歴を振り返っても最大量の「盛り」ですが……思い返せば、いつも家系店では「ほうれん草」を追加する私が、この店で追加したのはこれが初めて。なぜかといえば、初訪の際にユルめの絞りでフレッシュ感を打ち出す方法論と知って、追加を避けてきたのでした……ご祝儀とはいえ、コイツはヤリ過ぎましたか。

侍@渋谷・20210904・卓上
 移転後も、「侍」健在。ただこの日も、私が食べている間(18:30頃)にほぼ満席となり、店外に少し行列ができていましたが……こういう極めて本格的な家系に、渋谷の若者が触れる機会が増えたということは、ラーメン業界にとっても喜ばしいこと。そのうち、自動的に「カタめ」「濃いめ」「多め」を頼まずとも、自分の知らない「理想解」が用意されていることに気づくでしょう。人気店となった「侍」には、行列嫌いの私はもう通えませんが、いつまでも渋谷を代表するお店でいてください。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



AFURI@三軒茶屋 (夏季限定)「冷やし柚子塩麺」

AFURI@三茶・20210921・路地
 正午には35℃に達した猛暑日、暑さのせいか午前中から体調が悪くモチベーションも最低レベルで、深く反省。明日へ向け、何とか気分を変えるべく、普段は避けている「AFURI」で伝統の夏限定をば。
AFURI@三茶・20210921・店舗
AFURI@三茶・20210921・限定メニュー
 いわずとしれた、「ハイブロウ」なスタイルのラーメン店。恵比寿・原宿・中目黒・麻布十番・六本木ヒルズなど、出店先からして「スタイリッシュ」で、ついでにどのメニューも「ハイプライス」な上、海外出店も多いなど、どこか「〇蘭」に似た経営方針。私もほとんど足が向きませんが、ここの名物となった夏季限定「冷やし柚子塩麺」(1,280円)が登場し始めて食べたのがちょうど10年前であることに気づき、「暑いし、たまには…」と訪店。
AFURI@三茶・20210921・冷やしAFURI@三茶・20210921・スープ
 半透明な柚子ジュレがキラキラ光り、水菜・白髪ネギが涼を誘う丼景色で、実は10年前の初登場時とほとんど同じ。まずは、スープをひと口……柚子ジュレを混ぜなければ、実によく出来た冷製スープ。魚介系だけで構成したと思われるこのスープ、昆布・煮干・節系だけでなく、貝系などの旨味も入っているようで、どの食材も突出させず、繊細なバランスのまま美しく味の「軌跡」を描きます。こうした旨味と柚子ジュレの酸味は組み合わせ方が難しく、10年前初登場時は「冷やし」とはいえスープの温度を常温程度まで上げて魚介の旨味をパワーアップし、酸味をアクセント程度に控えていました。ところが今回は……魚介スープはよく冷えており、それゆえ旨味も弱く相当程度に酸味が支配・・・・・・どうなんすかね。
AFURI@三茶・20210921・麺
 麺は、多加水の細ストレート。加水率を非常に高め、さらにコンニャクのような成分を入れているのか、弾力とシャキシャキ感がハンパない食べ心地。その割に半透明な麺表面には粒々が浮かび、これは全粒粉なのか別モノなのか……いずれにしろ、スープ温度が低いため麺の絡みも強まって、なかなか取り分けにくく食べにくい。
AFURI@三茶・20210921・具材AFURI@三茶・20210921・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、味玉半個と水菜、そして白髪ネギには少量ミョウガも絡みます。チャーシューは、券売機で注文時に「炙り」か「鶏」から選べますが、「炙り」にオススメマークがついていたのでこちらで。バラ・ロールに炙りを入れた、ひと昔前に流行ったスタイルですが……なんか「時間が止まったまま」であることに、早く気付いたほうがよい気が。10年前はメンマが入っていて、それが一番印象に残っていましたが、そのメンマからコストを削ってくるあたりも、ちょっと考えたほうがよさそうですな。

AFURI@三茶・20210921・卓上
 場所は三軒茶屋ですが、訪れるのは若いカップルか女性一人客がほとんどという……すでにこのあたりの他店舗の様子もよく知るだけに、「ここだけ違う空間」であることは実感しますが、それゆえの希少性もあるのでしょう。こういった、「そこだけ時が止まった」的なお店としては、「〇海」なんかも連想されますが……これだけ変化の激しいラーメン業界、自ら変わる勇気をもつことも、必要な気もしますが。

 店舗情報は、こちら

【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking

プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

カレンダー

08 | 2021/09 | 10
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

月別アーカイブ

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR