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きたかた家@錦糸町 「醤油らーめん 朱」

きたかた家@錦糸町・20211016・交差点
 緊急事態宣言も解除され、ついにウォーキングと食べ歩きが切り離された週末、宣言中は人混みを嫌って避けていた錦糸町へ、久々に。いくつも宿題店が溜まっていますが、まずは、蔵前橋通り近くの「きたかた家」へ。
きたかた家@錦糸町・20211016・店舗
きたかた家@錦糸町・20211016・能書き
 1月オープンのこのお店、なんでも喜多方ラーメンに長年取り組んでおられた方が、「喜多方らーめんの進化系」を求めて開店したとか。たしかにメニューも通常の喜多方系と異なり、濃口・たまり醤油をつかう「朱」(あか)と白醤油の「珀」(しろ)の2本立てに、なぜか「濃厚煮干そば」が加わります。また、この店は「鮪の漬け丼」も自慢の一品で、ラーメンとのセットもバリエーション豊富。
きたかた家@錦糸町・20211016・券売機
 ま、とりあえず「醤油らーめん 朱」(720円)に、「煮卵」(100円)を足そうとトッピングメニューを見ると、「切落としチャーシュー」がなんと50円でラインナップ。何はともあれ、ポチッとな。食券を渡すと背脂を入れるか訊かれますが、喜多方に背脂ですか・・・・・・とりあえず、「少なめで」とお願いしました。
きたかた家@錦糸町・20211016・朱きたかた家@錦糸町・20211016・スープ
 喜多方らしくない濃い醤油色と、別皿でついてきた「切落としチャーシュー」の量の多さに、ちょっとのけぞってしまった丼景色。まずは、スープをひと口……能書きにある「前衛的」な印象はありませんが、純粋に美味いし、それが一番。能書きでは、ベーススープは「豚・鶏ガラをベースに焼きアゴだしを使用」とありますが、動物系のコクと旨味を、魚介系が引き立てていることは分かるものの、背脂のせいかアゴの風味までは分かりません。同様に、「濃口、たまり醤油」を使ったというタレも、ベーススープの旨味で醤油のコクとキレがキッチリ際立つバランスで、たまり醤油的なクセも感じません。ただひたすら、「極上の醤油スープ」が舌を満たし、それが何物にも代え違い満足感。
きたかた家@錦糸町・20211016・麺
 麺は、かなり太めの中太で、手揉み的な縮れが強くつくもの。多加水でツルリとした口あたり、シッカリとしたコシも弾力を感じさせつつ、スルスルと喉奥に消えていく、まさにこれぞ喜多方麺という盤石の出来栄え。標準的な喜多方のスープより、クッキリ・ハッキリとした味わいの醤油スープを、強い縮れがドップリと持ち上げて……醤油で小麦の甘さがグッと引き立つという、「これぞラーメン」という食べ応え。
きたかた家@錦糸町・20211016・具材きたかた家@錦糸町・20211016・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマ、刻みタマネギにネギ、そして別皿提供の切落としチャーシュー。チャーシューは2枚ともバラ肉ですが、部位を慎重に選んであって、一枚はプルプル・トロトロの脂身が主役で、もう一枚はシッカリと味の浸み込んだ赤身が主役。それぞれ単体での味・食感もさることながら、そのコンビネーションは信じられないほどハイレベルで、コイツは驚き。シャキシャキしたメンマも、喜多方麺にバッチリ合います。
きたかた家@錦糸町・20211016・切落としチャーシューきたかた家@錦糸町・20211016・切落としチャーシュー&麺
 そして、最も驚いたのはこの切り落としチャーシューで、量にして居酒屋の付け合わせ2~3人分。チャーシューが自家製だからこそ、こうした切り落としが沢山出る訳で、この特に味のしみた端の部分を、麺に絡めていただけば……いやぁ、コイツは極楽。しかもたったの50円、コイツを試さないと、この店に来た意味はありませんな(たまたま気づいておいて、偉そうに(笑)。

きたかた家@錦糸町・20211016・卓上
 私が感じた内容が、ご主人の目指した「喜多方らーめんの進化系」なのかは分かりませんが、喜多方麺を使った極上の醤油ラーメンが、720円+50円で目の前にあることは、まぎれもない事実。後客として常連さんらしい男性が2名入店されましたが、いずれもトッピングは「切落としチャーシュー」で、当然のように「鮪の漬け丼」とのセット。自己ルールゆえ丼セットは食べられませんが、みなさん訪店された際は是非。

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三田製麺所 有楽町店@日比谷 「特濃煮干しつけ麺」

三田製麺所@日比谷・20211025・日比谷
 ラーメンの世界というのは、「前人未踏」の地を切り開いてナンボという側面もアリ、エキセントリックというか、「その領域は『前人未踏』ではなく、結果が見えているので誰も近づかないだけでは…」という一杯に出会うことも。こういうとき、「三田製麺所」さんのような「手練れ」なら、どうまとめるのか気になったりするものですが……ちょうどそういうタイミングそういう限定に出会いました。
三田製麺所@日比谷・20211025・店舗
三田製麺所@日比谷・20211025・限定メニュー
 有楽町店は2010年オープンとか、その頃私は銀座・新橋方面がホームベースでしたが、全く気付きませんでした……私、結構「三田製麺所」さんは昔通ったんですよ。特に、「辛つけ麺」が好物でして……しかし、いつからか「煮干し祭り」が「秋の定番」になっていたことも知らず、お詫びの言葉もありません。もちろん、「特濃煮干しつけ麺」(900円)で。
三田製麺所@日比谷・20211025・特濃煮干しつけ三田製麺所@日比谷・20211025・つけ汁
 つけ汁表面に浮く、おそらく「セメント」化した大型の煮干しと思われるどす黒いソースが、なんとも「凶暴」な雰囲気を醸す丼景色。チョイと混ぜて、つけ汁をひと口……いやぁ、納得の「距離感」。長崎県・五島列島産の煮干しをすり下ろしたセメント系ソース、コイツが「三田製麺所」さん独特の濃厚豚骨魚介スープに深く馴染んで、苦く、重く、濃い味わいですが……でも、万人が受け止めることができるギリギリの領域を攻めてあり、「前人未踏」手前の「商業的カッティングエッジ」の範囲で商いされておりますな。いや、コイツは結構美味い。
三田製麺所@日比谷・20211025・麺
 麺は、三田製麺所自慢の自家製麺で、つけ麺用に研ぎ澄まされたセッティング。ツルリとした口あたり、モチモチとした噛み心地、そして力強い甘味とスムーズなノド越し、つけ麺用としては、全く文句のつけようがありません。コイツが苦く、重く、濃いつけ汁をドップリとまとい、口の中で交わるわけですが……麺の甘みがすべてを受け止め、堂々とバランスしてしまうという「剛腕」ぶり。いやぁ、さすが「三田製麺所」さんとしか、称えようがありません。
三田製麺所@日比谷・20211025・チャーシュー三田製麺所@日比谷・20211025・スープ割り
 具材は、チャーシュー、メンマに、刻みタマネギ・スプラウト・ネギといった薬味類、そしてチョイと刻み柚子をのせてあります。チャーシューは小型のものが2、3枚、メンマも材木型が2、3本と具材は控えめ。しかし、刻みタマネギやネギのバランスや下ごしらえはつけ汁にピッタリ合わせてあり、このあたりの「距離感」も見事。割りスープは卓上ポットに入れてあり、中身は煮干し出汁の模様。ただ、つけ汁が濃厚煮干しで、これに煮干し出汁を加える形となって、味が薄まるだけで変化はイマイチ。

三田製麺所@日比谷・20211025・おすすめトッピング
 超濃厚煮干しという領域を攻めながら、アートでもなく趣味作品でもなく、「商業的に収益性が見込める」商品とするための「距離感」に、長年の経験と勘がヒシヒシ感じられる、見事な一杯。大昔に、「辛つけ麺」を発売された時も、この絶妙の「距離感」に驚かされましたが……またいずれ、この「距離感」を味わいに参ります。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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