2021/10/02
東京下町ラーメン 鶴の恩がえし 銀座店@新富町 「東京下町ラーメン」

緊急事態宣言も延長となり、台風で中断した週末ウォーキング&ランチを再開。前回歩いた新富町~東雲コースが気持ちよかったので、今日も同じコースで。腹ごしらえは、佃大橋の新富町側のふもと、中央区湊の新店で。このあたりは高級マンション街、ベンツやBMWがウロウロし、街ゆくご夫婦も見るからにハイスペ。
8月オープンのこのお店、高級住宅街に似つかわしくない、超庶民的な外装に、思わず微笑んでしまったり。ネット情報では、仲御徒町「東京下町ラーメン 福徳」の姉妹店とか、しかし店内口上にも「30年」の文字があったり、中華の一品料理も多かったりと、もとは街中華だったようです。

店内は二人がけと四人がけのテーブル席のみ、麺メニューは結構バリエーション豊かで、醤油・塩・味噌が指定できる「東京下町ラーメン」と、「とんこつみそラーメン」に「鶏白湯ラーメン」、さらに「タンメン」や「広東麺」なども。とりあえずは、醤油で「東京下町ラーメン」(750円)をば。ちなみに、ネットでは950円などという情報も流れていましたが、デリバリ用チラシ記載の値段らしく、店内プライスは写真の通り。
細かく刻まれたネギがビッシリと浮く、往年の代々木の名店をチョイと彷彿とさせるような丼景色。まずは、スープをひと口……うん、さりげなさの中に光る、円熟のワザ。ベースは豚骨清湯のようで、シッカリとしたコクと豚の旨味。いわゆる「ノスラ」的な弱さはなく、街中華的な雑味もない、ピュアで非常に力強い味わいです。風味の強さを意識してか、ネギに混じって柚子を入れてありますが……コイツは不要、それほどこの豚骨清湯は魅力的です。醤油カエシは旨味とコク重視の使い方、キレは敢えて抑えてあります。
麺は、やや細めの中太ストレート。こちらはいかにも街中華風の仕上がりで、本当は縮れが良いのでしょうが、味の濃い他メニューでも使う関係で、ニュートラルなセッティング。それでも、中加水麺を柔らかめにゆでてあり、しかも卵麺的な甘みも加わって、その強い甘味が醤油や味噌にはバッチリ合いますな。麺量も十分で、スープ量とのバランスも実に見事。
具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトに小松菜、そして大量のネギと柚子が少々。白眉は何といってもこのバラロール・チャーシューで、濃い味付けもさることながら、豚の風味を強く残してあって、それが豚骨清湯の風味を呼び起こし、両者で「豚シナジー」を巻き起こすという、驚きの仕掛け。いやぁ……長らく食べ歩いていますが、こういう演出は初めてかも、「30年」のワザはダテではありませんな。

コロナ禍のピークに生まれたお店だけに、店頭にも「中央区・江東区・港区 出前承り」の文字。チラシには出前は「1,500円以上」とありますが、どの麺メニューと一品料理メニュー(餃子・つまみ系のぞく)を組み合わせても、2品で到達するレベル。中央区湊もそうですが、川向こうの佃・月島・晴海・勝どき・豊洲・東雲・有明と、超高層マンションが林立し、面積のわりに世帯数が多く、再開発で道路アクセスが容易な地域。これはいいところに目をつけましたな……ますますのご発展をお祈りします。
店舗情報は、こちら。
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