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和え麺 藤@大門 「藤和え麺」

藤@大門・20211106・張り紙
 あの名店「藤しろ」が、10月20日に油そば専門店を大門に出したと聞きつけ、いつもはオープン直後の混乱は避ける私が、23日には訪店したのですが・・・・・・「どうしても納得のいかないところがあり、少しの間店を閉め、味を作り直す」という張紙がお出迎え。ま、気長に待つことにしていたところ、11月2日再オープンのお知らせ。
藤@大門・20211106・店舗
藤@大門・20211106・券売機
 メニューは「藤和え麺」と「煮干し和え麺」の2系統、「煮干し」の方は閉店中に追加されたもののようです。とりあえず、筆頭ボタンの「藤和え麺 並盛り160g」をポチッとな。ボタンに鶏が書いてありますが、何かを暗示しているのかしら……店内はテーブル席のみ、食券を渡して着席し、能書き(写真は下掲)を読んでおりますと「トッピングは牛ホルモンがおススメ」とのこと。慌てて券売機で、「牛ホルモン醤油煮」(150円)を買い足しました。
藤@大門・20211106・藤和え麺藤@大門・20211106・タレ
 具材構成がシンプルな油そばに、味噌汁のようなスープがついてくる独特な構成。このスープはどう使うのか店員さんに聞いてみたら、「普通の味噌汁のように口直しにどうぞ」とのこと、「口直し」が必要な「何か」が潜んでいるということですな……丼底のタレも、多少オイリーに見えますが、半透明でサラサラしたもの。
藤@大門・20211106・まぜ後
 とりあえずサックリとまぜ込んで、ジュルリとひと口……おぉ、コイツは意外なほどの「コッテリ」スタイル。店頭の看板には、タレについて「ほのかに香る魚介、貝の計算された風味」とあり、確かに味そのものは淡麗な旨味が印象的。ただ、問題は「油」で、コイツは牛脂をタップリ使ってますな……味は淡麗、食べ心地はコッテリ、こんな油そばは初めてかも。
藤@大門・20211106・麺
 麺は、あの「とみ田」の心の味食品製で、少し太めの中太ストレート。強めのコシとシッカリとした甘み、そしてツルリとした麺肌で、まさにこのタレに打ってつけ。魚介の旨味を、牛脂の粘度で麺にシッカリとまとわりつかせ、心の味食品独特の力強い甘味を、旨味でグイグイ引き立てようという作戦。実によく考えられたコンビネーションですな。
藤@大門・20211106・牛モツ藤@大門・20211106・モツ
 具材は、チャーシュー、メンマ、ナルトにネギ、そして追加の牛ホルモン醤油煮。なんといっても白眉は牛ホルモン醤油煮で、別皿で提供されたコイツを、麺と一緒に頬張りますと……醤油で味付けられた牛ホルモンのムンムンとした味わいが、タレのムンムンとした牛脂で包まれて、心の味食品の麺の甘みと溶け合っていくという……いやぁ、コイツは久々のカタルシス。先人の記録では、オープンした当日の券売機にもこのトッピングのボタンがありますので、最初からこのクライマックスを計算していたのでしょうな。
藤@大門・20211106・卓上アイテム
 卓上の味変アイテムは、唐辛子酢、酢、刻み生姜、刻みニンニク、そして一味唐辛子。それぞれ使い方の能書き(写真は下掲)がありますが、この一杯のスタイルから、まずニンニクで牛脂のコッテリ感を盛り上げて、生姜で一気に風味を変えるという作戦を選択。コイツが見事にハマりまして……是非、みなさんにもお勧めします。ちなみにスープは魚介出汁ベースですので、店員さんのオススメ通り、油そばに下手に混ぜず、箸休め的に使われてはと。

藤@大門・20211106・能書き
 「濃厚」「淡麗」という軸に対して、「コッテリ」「アッサリ」という軸があるとしても、通常は「濃厚」=「コッテリ」という相関が強すぎて、あまり意味がない2軸となるのですが……「淡麗」&「コッテリ」という、未知の第四象限を狙ってきた驚くべき一杯。先日いただいた三軒茶屋「油坊主」の「トマト」、牛骨スープとトマトで旨味をシナジーさせて麺に絡めるという天才的な一杯でしたが、それに通じるものを感じますな……そういえば「藤しろ」も三軒茶屋にお店があるし、この天才的な2品には、あるいはそうしたつながりがあるのかも。

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味噌らーめん 柿田川ひばり 恵比寿本店@恵比寿 「昆布水の味噌つけ麺」

柿田川ひばり@恵比寿・20211030・恵比寿駅前
 恵比寿は、コロナが激しい間は避けていた街。おかげで宿題店が溜まりまくり、収拾がつかないレベルに達しつつあります。感染が少し落ち着いた今こそ、宿題を片付けねば。最優先の宿題店は店主体調不良のため臨休、やむを得ず行列覚悟で人気店「柿田川ひばり」へ。土曜13時過ぎで店外4人待ちでしたが、恵比寿にしては一人客が多い店で、ドンドン回転して10分も経たず入店。
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・店舗
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・券売機
 今年2月オープンのこのお店、「ど・みそ」出身のご主人が掲げる「味噌らーめんと昆布水のお店」というコンセプトが、とてもユニーク。メニューは、「味噌らーめん」「旨辛味噌らーめん」「味噌カレーらーめん」とここまでは「ど・みそ」ライクですが、これに「味噌和え麺」と「昆布水の味噌つけ麺」が加わるところがオリジナル。ここは「昆布水のお店」というキャッチに惹かれて、「昆布水の味噌つけ麺」(1,200円)をポチッとな。
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・昆布水つけ麺柿田川ひばり@恵比寿・20211030・つけ汁
 昆布水でキラキラ光る麺をバックに、低温調理チャーシューのピンクと穂紫蘇のパープルが映える、なんとも色鮮やかな丼景色。まずは、つけ汁をひと口……ベーススープは鶏・豚と魚介・香味野菜、味噌ダレは赤味噌を主体に5種をブレンドしているそうですが、ひと口で「ど・みそ」系とわかるお馴染みの味。ただ、昆布の風味・旨味はつけ汁からは感じませんな……
 次に、麺皿から麺を持ち上げようとしたところ、麺が浸された昆布水が驚きの粘度。そこで、レンゲで昆布水を少し味見しましたが……なるほど、コイツは昆布の根に近い分厚い部位を、長時間水出ししたものですな。そうでなければ、余計な風味や色もつけず、ここまで透明でゲルに近い粘度はでません。
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・麺
 あらためて、三河屋製麺製の太麺を昆布水に絡め、さらにつけ汁にくぐらせて、ズバァ~~ッツとイキますと……コイツは驚きのウルトラD! 「ど・みそ」系の味噌スープは、重厚で刺激的な味わいが特徴ですが、昆布水が触れることで味が一変、実にマイルドで優しい味わいとなって、ホッコリとした麺の甘みをフワリと包み込みます。麺を昆布水がビッシリとコーティングし、「ど・みそ」特有の味噌を近づけすぎず遠ざけすぎず、絶妙な「距離感」で馴染み合うことで、極上の味が生まれていますな。
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・具材柿田川ひばり@恵比寿・20211030・チャーシュー
 具材は、麺皿にチャーシュー、スダチと穂紫蘇、つけ汁には海苔とモヤシ、ネギにゴマ。面白いのはスダチで、前半昆布水の威力を堪能した後で麺にかければ、スダチの酸味が水彩絵の具のように昆布によって引き延ばされ、それがゲル状の昆布水により麺に張り付くことで、重厚な味噌ダレと絡んでも爽やかな酸味のキレが鈍りません。一方で、モヤシやネギ、ゴマなどは、「ど・みそ」お約束とはいえ、この一品には要るのかなぁ……個人的には、ちょっと邪魔に感じましたな。
柿田川ひばり@恵比寿・20211030・スープ割り
 スープ割りをお願いすると、店員さんが丼を引き取り、ご覧のような出で立ちでご帰還。ひと口いただきますと、割りスープは昆布水をアツアツに温めたモノ。これと味噌ダレが絡んで、なんとも穏やかな味わいですが、温めても旨味だけが増幅される昆布水のクォリティに感心しました。これはさぞかし、高品質な昆布を使っていますな……雰囲気的には、真昆布ではなく利尻っぽく感じましたが、さて。

柿田川ひばり@恵比寿・20211030・卓上
 高齢の方の健康法に、根昆布の欠片を水と一緒にコップに入れて丸一日程度水出しし、プルプル・トロトロになった昆布水を飲むというものがありましたが……まさにあの昆布水のクォリティを極めて麺に絡め、重厚な味噌と合わせようというイノベーション。根昆布は、高級で有名な真昆布や利尻でもさほど高価ではなく、私も出汁づくりに使ったことがありますが、どうしても一定の風味が出てしまいます。どうすればここまで風味を抑えられるのか、興味津々のオジさんなのでした。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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