2021/11/16
サバ6製麺所 山王パークタワー店@溜池山王 「サバ醤油」

溜池山王や虎ノ門は、新たな仕事の拠点(三茶)からの帰り道に寄りやすく、それなりに新店のチェックをしているのですが……できても、コロナのせいで夜は事実上営業していなかったり。緊急事態宣言も明け、そろそろ営業再開かなと再訪。

9月オープンのこのお店、大阪を中心に10店舗ほどを展開するお店ですが、東京では成城学園前に出店していたようですがすでに閉店しており、こちらに移転したのか東京再進出になるのかは不明。メニューは「サバ醤油」「サバ豚骨」「濃厚サバつけ麺」の3系統で、「サバ寿司」や「サバ飯」などとのセットを強く勧められます。しかしまぁ、初回ですので主力らしき「サバ醤油」(800円)と「味玉」(150円)で。
フライドオニオンの上にカイワレがのるという、ちょっとユニークな丼景色。まずは、スープをひと口……いやぁ、関西のお店とは思えぬ重厚な醤油。ベースとなるのはサバの出汁で、2種類のサバ節と昆布によるもの。サバ出汁は、丁寧に調理しないと酸味やエグミが出てしまいますが、風味・旨味のみがキレイに抽出された、スッキリとした仕上がり。これに、絡む動物系も鶏ガラをスッキリと仕上げたもの。そして、なんといっても主役は醤油ダレで、たまり醤油独特の重みと深み、そして心地よい甘味が加えられ、サバ出汁とも深く馴染んで、独特の「濃厚」感で味空間を占拠します。
麺は自家製で、やや太めの中太ストレート。非常にコシが強く、ガッシリとした歯応え。それゆえ咀嚼が誘われ、噛み込むうちに力強い甘味が広がって、濃厚なスープに対峙します。スープがこれほど濃厚だと、たいていの麺では負けてしまいますが、さすが自家製、見事なセッティングでバランス・バッチリ。ドッシリとした醤油味から立ち上がる、ガッシリとした小麦の甘み、なかなか質実剛健な食べ応えです。

具材は、チャーシュー、メンマとフライドオニオン、ネギとカイワレに、追加の味玉。チャーシューは、肩ロースを低温調理したものですが、醤油ダレで味付けもしてあるという珍しいタイプ。メンマにはさりげなく穂先が使用してあり、味玉もご覧のような仕上がり。もう少し黄身をゲル状に仕上げたほうが、スープを汚さずに済みますが、スープも鶏ベースなので問題ないかな。

およそ関西の店らしからぬ、濃厚にして重厚な醤油ラーメン。醤油濃い料理が好まれる関東でも、これほど醤油を使いこなした一品は珍しいと思われ。ネット情報では、過去に多くの店を出店し、多くの店を閉店させてきたブランドのようですが、それでもこうして生き残り、納得のクォリティを提供できているということは、「進化」し続けているということなのでしょう。もっと東京でも何店舗か展開すればよいのに。
店舗情報は、こちら。
【記事ご参考になりましたら、こちら(↓)の方をポチッとな】
FC2 Blog Ranking