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麺とおばんざいとお酒のお店 佳什@新橋 「肉中華そば」

佳什@新橋・20220211・交差点
 普段、無茶苦茶に忙しくしていると、突然三連休になっても何をやればよいのか困惑しきり……早起きして仕事をし、二度寝して電話に叩き起こされたこの日、とにかく運動が必要と、ウォーキング&食べ歩きに出ました。感染爆発で人影もまばらな新橋へ。
佳什@新橋・20220211・店舗
佳什@新橋・20220211・おつまみメニュー
 2月オープンのこのお店、新橋の居酒屋「隠れ家ダイニング なべや」の系列店で、「佳什」と書いて「ケイト」と読むとか。卓上には麺メニューとおつまみメニュー、そして壁には「おばんざい」メニュー(写真は下掲)が掲げられ、通し営業のためどれが頼めるのかよく分かりませんが……おつまみメニューに「半ラーメン」がでてくることから、昼はラーメン、夜はおばんざいとお酒なのかしら。
佳什@新橋・20220211・メニュー
 麺メニューは「喜多方ラーメン」の大見出しがあって、「中華そば」と「醤油中華そば」の2系統、「喜多方」なのに塩の「中華そば」が主力というところが珍しい。いや、例えば「坂内」には塩も味噌もあり、塩は相当な美味さでしたな……ちょっとウォーキングでひどく空腹に陥っていましたので、自己ルール(チャーシュー麺禁止)を破って「肉中華そば」(1,050円)で。
佳什@新橋・20220211・肉中華佳什@新橋・20220211・スープ
 おぉ、塩か醤油か微妙な色合いの、魅惑の丼景色。まずは、スープをひと口……おぉ、優しくも深い味わい。基本的には豚骨清湯ですが、野菜を一緒に炊き込んであり、豚骨の硬質なコクを野菜の優しい味わいが包み込む、絶妙のバランス。さらに塩ダレには瀬戸内の藻塩使用ということで、旨味とキレが見事に両立、タレとベースが合わさり醸す味わいは……客を選ばず、あらゆる客層に「美味い」といわせる、そんな優しくも深い味。
佳什@新橋・20220211・麺
 麺は、平打ち太縮れ。手もみ風の強い縮れが付いた多加水麺で、喜多方っぽいピロピロとしたススリ心地。特徴的なのはゆで加減で、喜多方にしては少し柔らかめにゆで上げてあり、優しめの歯ごたえと強めの甘みが、野菜で優しく包まれたスープと絶妙の相性。いやぁ、コイツは「喜多方」という次元をこえた、絶妙のコンビネーション……箸が止まりませんな。
佳什@新橋・20220211・具材佳什@新橋・20220211・チャーシュー
 具材はチャーシューとタップリのネギで、デフォの「中華そば」に入るメンマは入りません。この豚バラ・チャーシューが絶品で、おそらく煮込むときのタレにも、ラーメンの塩ダレが仕込まれており、それで適度に薄味に仕上げておいて、丼の中でスープをシッカリと吸わせようという作戦。これが見事に的中し、スープとチャーシューが一体となり、さらにバラの肉汁と赤身の旨味も一体となって、得もゆわれぬカタルシス……それを10枚近くも味わえるなんて、まさにこの世の極楽ですな。ネギはかなり多めに入っており、薬味としてはギリギリのレベル、苦手な方は小皿がついてきますので、そこに一部退避させるのもアリでしょう。

佳什@新橋・20220211・おばんざいメニュー
 褐色に色づいたスープは、「メイラード効果」によると能書きにありますが、特に難しい話ではなく、肉でも小麦でも、食材に熱を加えれば褐色になるというアレです。おそらく野菜を加えて12時間も豚骨を煮込めば、野菜側がコンソメ的に変色してこうなるんでしょうな……おばんざいはご覧のようなメニューで、派手さはありませんが、シブいところを狙っています。日本酒もズラリと目を引きますし、コロナが明けたら夜にでもまた。

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魚と豚と黒三兵@飯田橋 「魚豚骨ラーメン」

黒三兵@飯田橋・20220206・交差点
 オミクロン感染も今が盛り、毎日電車通勤しておきながら、週末の食べ歩きをためらうのもなんか変ですが……とにかく電車乗り換えや、地下道・商業設備・繁華街通過が極力少ないルートで検討した結果、飯田橋「魚と豚と黒三兵」が候補に。西口から早稲田通り、大神宮通りと地上を歩き、目白通りに突き当たるあたりにお店はあります。
黒三兵@飯田橋・20220206・店舗
黒三兵@飯田橋・20220206・券売機
 昨年12月オープンのこのお店、魚料理系の居酒屋などを運営する会社が2019年くらいから展開し始めたブランドで、西新宿、御徒町に続く3店舗目のようです。メニューはラーメンが「魚豚骨」と「魚出汁」、つけ麺が「魚豚骨」と「激辛魚豚骨」というラインナップ、サイドメニューでは「ラーメン出汁鯛茶漬け」なんかも自慢のようです。まずは、筆頭「魚豚骨ラーメン」(850円)をポチッとな。
黒三兵@飯田橋・20220206・魚豚骨黒三兵@飯田橋・20220206・スープ
 刻みタマネギとカイワレが、逆に「濃厚」感を演出してくる丼景色。まずは、スープをひと口……かつて流行した「またおま」的な世界からは、一段高いステージにある完成度。「魚豚骨」の名の通り、魚出汁が主で豚骨が従、魚出汁はサバ・ウルメ・焼きアゴ・アゴ・サンマの5種類使用で、実はどれもかなりクセのある食材ですが、クセを感じさせず「力強く調和」した領域に風味・旨味を結実させているあたり、技術の高さは半端ではありません。この魚介系を活かすべく、豚骨は濃度や野趣を抑え、ゼラチン質主体の穏やかな味わいにまとめてあり、両者の相性は実に見事。鹿児島産・愛知県産のこだわりの醤油をつかった醤油ダレも、出すぎず黙らずいい塩梅に、コクを加えてきます。
黒三兵@飯田橋・20220206・麺
 麺は自家製で、やや細めの中太ストレート。口あたりは少しボソッとしていますが、独特の「粘り」を感じさせる歯ごたえで、結構ユニーク。麺肌の粒々で分かる通り全粒粉使用で、噛むと豊かな甘味が広がりますが……どういう事情なのか、麺はかなり短く切り分けられており、多めに頬張って小麦の甘さを満喫しようにも、箸で必要量をつまむのは容易ではありません。家系のように、もっと太麺なら短めもありですが……さて。
黒三兵@飯田橋・20220206・具材黒三兵@飯田橋・20220206・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、味玉半個に、刻みタマネギ・カイワレ・ネギといった薬味類。チャーシューは肩ロースの薄切りが4枚ほど、濃厚豚骨魚介の全盛期、関東ではチャーシューにもボリュームとインパクトを求める風潮にありましたが、こうした薄切りチャーシューを濃厚なラーメンに合わせる方向性は、京都など関西系の趣向。京都に住んでいた私にとっても、「アリ」な合わせ方ですな。味玉のクォリティもなかなかです。
黒三兵@飯田橋・20220206・高菜
 そして特筆は卓上の高菜で、辛さはほとんどないかわりに旨味タップリ。これを多めに投入しますと、魚介系・豚骨系のイノシン酸系の旨味成分に、高菜のグルタミン酸系旨味がドカンと効いて、旨味のシナジーがハンパない。豚骨魚介に高菜を入れるという発想も、豚骨魚介全盛期にはありませんでしたなぁ……いやぁ、コイツは目からウロコ。

黒三兵@飯田橋・20220206・能書き
 2019年、西新宿店を紹介した記事を見ると、このお店を立ち上げたのは「サバ6製麺所」出身の方とか。先日「サバ6製麺所」で食べた印象ともピッタリ合うし、そういわれれば関西的「異文化」な趣がただよいますな……関東であれほどもてはやされ、陳腐化し消えていった「豚骨魚介」文化。それを蘇らせるには、関東ではない価値観が必要だったということでしょう。そういえば「サバ6」の「サバ豚骨」もまだ未食、関西発の「豚骨魚介ルネサンス」を、もう少しフォローしてみましょう。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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