2022/02/13
汁なし担々麺 ここから@三軒茶屋 「汁なし担々麺(ゴマ)」

オミクロンが炸裂してきて、仕事場・三茶でもあまり人混みの多いところは避けるようになってきた今日この頃。そういえば、住宅街のただ中にある汁なし担々麺専門店がまだ未訪でしたな……あそこなら、夜は空いてそう。人影もまばらな夜の住宅街をテクテク。

ネット情報では、近所のフランス料理店を月曜だけ間借りして営業していたお店が、2019年4月に独立。住宅街の中にポツンとあるお店ですが、駅からのアクセスは悪くなく、6分ほど歩けば到着する距離。
メニューはオープン時から順次拡充され、「汁なし担々麺」がゴマ・醤油・黒ゴマの3種類、「汁あり担々麺」が標準と「濃厚」の2種類です。とりあえずは、最も左上の筆頭ボタン「汁なし(ゴマ)」(880円)をポチッとな、辛さとシビレが3段階で選べますが、いずれも「ふつう」でお願いしました。清潔感溢れる店内、席間隔も広くコートをかけるハンガーなども充実しており、ゆったりと腰かけられます。
赤と緑、クリスマス・カラーに彩られた華やかな丼景色。タレ表面は鮮やかに赤い辣油が覆っていますが、その下には白ゴマ系の芝麻醤がタップリあって、それら麺や具材とよくよく混ぜ込みますと、ご覧のような景色に変貌。いや、コイツは見るからに美味そうですな。
それでは、早速麺を持ち上げて、ジュルリとひと口……おぉ、序盤は実にクリーミー。白胡麻主体の芝麻醤は非常に濃厚、コイツが落ち着いた辛さと旨味の自家製辣油と、丼底に仕込まれた花椒の痺れを包み込み、なんとも「まったり」とした重厚な味わい。麺は、敢えて柔らかめのゆで加減により甘みを強調。こちらも食感・ノド越しが重厚で、タレとも合わさり、浮世にはびこる花椒キラキラの汁なしが、「軽薄」に思えるほどの「重心」の低さ。
さらに驚きなのは、卓上の「酢」をかけたときの味の変化。(写真がビオレ中心で申し訳ありません)卓上の能書きに従って、後半まずは右手の「鎮江香醋」(もち米と籾殻のビネガー)を少し多めに回しかけると……辣油のキレ、花椒のシビレ、芝麻醤のコク、それらすべてに「輪郭線」が加わって、酸味の中で際立つ変化。それまで重く「まったり」としていた味わいが、一気にギアが逆に入り、ガンガンとアグレッシブに主張しはじめます。さらに、写真右のミカン酢を加えれば、フルーティーなサッパリ感も加わって、重厚・マッタリからの距離感がさらに鮮明になり、味わいがドンドンとクッキリと浮き上がる感じで、コイツはグッド。
具材は、青梗菜と肉味噌、そして薬味のネギ。酢を加える前のマッタリ・ワールドでは、青梗菜とネギのサッパリ感や薬味が大活躍。そして、酢を加えた後のビビッド・ワールドでは、肉味噌の重厚感が全体の「要」となって味がバラバラになるのを抑えている感じで……いや、コイツは実によく設計が練り込まれていますな。

酢を入れなければ、用意されたストーリーの3割も味わうことができないという、前代未聞(?)の大胆な試みによる汁なし担々麺。重ねて強調しておきますが。この店で「汁なし(ゴマ)」をお召し上がりになる際は、後半の「鎮江香醋」投入は必須となります、お忘れなきよう。次回は何といっても「汁なし(醤油)」、オープン時からの2本柱ですが、汁なし担々麺専門店で、醤油が「柱」だったとは珍しい。私の仕事も2月中旬には山を越えそうですし、近々再チャレンジさせていただきます。
店舗情報は、こちら。
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