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麺とおばんざいとお酒のお店 佳什@新橋 「冷しラーメン」

佳什@新橋・20220625・駅前
 まだ梅雨なのに、いきなり35度前後の猛暑到来。しかし、この暑さに誘い出されるように、土曜の街は人また人で、新橋もコロナが猛威をふるった2月の頃がウソのよう。こう暑いとヤッパ「冷やし」ですな……新橋の「佳什」が喜多方ならではの冷やしを出していると聞きつけて、早速訪店。
佳什@新橋・20220625・店舗
佳什@新橋・20220625・品書き
 2月オープンのこのお店、店名の通り麺だけでなく居酒屋営業もやっており、土曜昼のこの日も結構な客入り。ラーメンは本格的な喜多方で、そのクォリティの高さには、2月に舌を巻きました。もちろん狙いは、「会津地方 夏の風物詩!」と前フラれた「冷しラーメン」(1,000円)、限定20食とのことですが、土曜13:30入店で後客の注文含めて、まだ余裕がありました。ちなみに「冷やし」ではなく「冷し」と書くのも、会津の慣わしのようですな。
佳什@新橋・20220625・冷やし佳什@新橋・20220625・スープ
 サッとふりかけられた一味が、一種の「謎解き」を要求する丼景色。冷やしといえばアニマル・オフ、しかし魚介スープなら、それに一味とはこれいかに。まずは、スープをひと口……おぉ、非常にユニークな冷やしスープ。確かに魚介としては、煮干し系や節系の風味が爽やかですが、あくまで中心を占めるのは、魚介ではない「なにか」、たぶん動物系と野菜ですな。帰宅後に会津の「冷し」について調べると、有名な老舗では豚肉から出汁をとって2日かけて脂をとっているそうで、ピンとくるものがありましたな。いやぁ、コイツは美味い、手間がかかるので限定20食ということかも。
佳什@新橋・20220625・麺
 麺も「冷し」専用のようで、レギュラーメニューの喜多方麺とは異なる中細麺。多加水麺を、プリッとさせながらしなやかにゆで上げてあり、甘味も当然スッキリ系ですが、スープがシッカリしている上に、旨味が一味でギュッと引き締められていますので、シナジー効果で甘みも強く感じます。いやぁ、冷たいスープに多加水麺、そして味も深く分厚く実に豊か、このスープと麺のコンビネーションは実に見事。
佳什@新橋・20220625・具材佳什@新橋・20220625・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、メンマに味玉1個、さらに小松菜と薬味のネギ。チャーシューは、喜多方レギュラーの煮豚系バラ肉ではなく、低温調理の薄切り大判2枚入りというコダワリよう。コイツが独特の「冷し」スープに実によく合う。薄味のメンマや小松菜、ネギも、スープが完全な魚介系でないからこそ、実にテクニカルなコンビネーションに仕上がっていますな。

佳什@新橋・20220625・卓上
 今年最初の「冷やし」でしたが、実に「大当たり」で大満足。「冷やし」といえばノンアニマルで、オリーブオイルでも加えておけばソレっぽくなるという、安直な作品があふれる昨今。実に丁寧な作り込みで、居酒屋兼業のお店の作品とは思えないほどのクォリティ。この夏オススメの一杯、機会がありましたら是非。

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神楽坂家系ラーメン モンタナ@牛込神楽坂・神楽坂 「ラーメン」

モンタナ@神楽坂・20220604・神楽坂
 初夏を思わせる日差しの土曜、今年初めて半袖を着て、飯田橋から神楽坂へ。この坂は、飯田橋から登り切って善國寺の前あたりまでは、道行く人の高齢者比率はかなり高めですが、そこから神楽坂駅方向に下りはじめると、急に若者が増えてきます。その若者文化圏に入ってすぐの「モンタナ」へ。
モンタナ@神楽坂・20220604・店舗
モンタナ@神楽坂・20220604・券売機
 4月オープンのこのお店、アメリカンでおしゃれな外装・内装。アメリカンなのに家系店というミスマッチが面白く、場所柄もありお客さんはほとんどが若者で、券売機の「学生さんライス無料」も場所柄ですな。家系店ゆえメニューは基本「ラーメン」一本、具材マシマシの「モンタ麺」がウリのようですが……いつものように、「ラーメン(並)」(700円)と「ホウレン草」(100円)を、好みは全部フツーで。ラーメン高騰のこのご時世、トッピング増しで800円とは、なんともありがたいプライシング。
モンタナ@神楽坂・20220604・ラーメンモンタナ@神楽坂・20220604・スープ
 表面の脂と豚骨の混じり方など、どことなく「六角家」系の雰囲気を感じる丼景色。まずは、スープをひと口……いや、中身も最近の都心新店では珍しく、「六角家」系と言ってよいのでは。ゼラチン質の炊き出しにフォーカスし、トロッと仕上げた濃厚豚骨。見かけほど脂っこくないためクドさも小さく、カエシも豚骨の旨味を盛り上げるエスコート的な使い方で、塩濃く豚骨濃い家系とは一線を画すような、万人受けするスタイル。パンチはほどほどでも味わい深い、なかなかよい仕上がりの家系です。
モンタナ@神楽坂・20220604・麺
 麺は、太めの中太で断面が少し扁平、屈曲させて短めのカットという、典型的な家系麺。ただ、フツー指定でも結構カタめのゆで上げで、このあたりはこの店のターゲットである若者前提のセッティングかな。家系麺のなかでもシッカリとした小麦の風味で、ツルリとした口あたり・ノド越しや強いコシなど、この文句なしのクォリティは、家系御用達系の製麺所かしら。
モンタナ@神楽坂・20220604・ほうれん草モンタナ@神楽坂・20220604・チャーシュー
 具材は、チャーシュー、海苔とネギがごく少量、それに増量したほうれん草。注目のほうれん草は、非常に風味のよい素材を使用しており、ゆで加減・搾り加減とも絶妙で、スープを薄めることなく、ほうれん草本来の豊かな風味を、スープ・麺にアドオンします。このコンビネーションは極めて高度で、家系好きなら一食の価値ありですな。チャーシュー、海苔は標準的なクォリティ。
モンタナ@神楽坂・20220604・高菜
モンタナ@神楽坂・20220604・卓上調味料
 卓上アイテムはかなり充実しており、ニンニク・生姜、豆板醤とはやや違う「唐辛子」に、辛子高菜ではない「高菜炒め」、それとカエシに酢。面白かったのは「高菜炒め」で、ちゃんと辛味も付いているうえグルタミン酸系の旨味が強く、豚骨とシナジーして「猛威」をふるいます。この高菜をほうれん草と混ぜ、さらに麺・スープと絡めると、これがまた実に「カタルシス」ですな……「唐辛子」も、シンプルで「素直」な辛味が特徴で、ラーメン全体を「スキッ」と綺麗に整えます。

モンタナ@神楽坂・20220604・展示
 「六角家」は、家系のなかでは比較的クセのないマイルドな系統で、それゆえカップ麺として成功し全国に知れ渡りましたが……2020年に破綻。しかし、本来豚骨濃く塩っぱい、万人受けには程遠いこの「家系」という「ご当地麺」を、全国区に押し上げた功績は、これからも語り継がれることでしょう。その系統を受け継ぐと思われる店が、こうして都心のど真ん中にできるのも、また次世代へ向けて夢のある話と言えましょう。

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プロフィール

miles

Author:miles
 千葉南西部や都心のラーメンを食べ歩きながら、某サイトへ5年にわたりアレコレ書いてきましたが、都心に引越し連載も1,000回を越えたあたりでこちらへシフト。他の話題についても「So What?」な気分で、アレコレ書いていこうと思います。
 とはいえ、ほとんどラーメンの話題になってしまうのか……

年齢:マジ・オッサン
仕事:銀座・新橋から離れ、今は世田谷系・半フリーランス
オッサンゆえの自己ルール:
 ・6人以上の店外行列はパス
 ・週3杯以内、日1杯以内
 ・連食・副食・大中盛NG
 ・移動は電車&徒歩
 ・移動時間30分以内
 ・飲み後のシメNG

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